化粧モルタルからの駆除風景 [化粧モルタル]
皆さんこんにちは。
昨日の「内断熱と化粧モルタル」はシロアリにとって絶好の侵入経路
となるから止めましょう、と書きましたが説明不足だったようです。
これはあくまで「基礎についての話」です。
「基礎断熱工法」として外断熱、内断熱がありますがどちらも絶対ダメです!
早ければ、築10年以内にほぼ確実にシロアリが侵入してくると思ってください。
もしそれより早く羽アリが発生したら幸運だと思ってくださいね。
なぜなら、被害が軽く済むからです。
10年以上経ってから羽アリが出た場合は、土台がかなりやられていて土台の
補強、あるいは最悪の場合は立替しか打つ手はないことになる可能性が
大だからです。 そうなったら悲惨です。
次の3枚の写真は、築12年で浴室から羽アリが発生したケースです。
床下に蟻道はありませんでした。 つまり、シロアリが床下から侵入したのでは
なく、「化粧モルタルと外基礎の隙間」から浴室に侵入したときの工事風景です。
ここの奥様はガーデニングが大好きで外基礎の周囲に、ていねいに
ブロックを敷いて、その上に鉢をたくさん置いていました。 ブロックに下には
シロアリがたくさんいました。 幸い土台の取替えまではしなくてよかったですが、
もう5~6年遅れていたらと思うとゾッとします。
外基礎周りのブロックを撤去して土壌を掘っているところです。
薬剤を注入しているところです。
同じく薬剤注入のアップです。
外基礎周りに、ブロック、犬走り、あるいは鉢植え、レンガ等を置くのは
止めましょう。とにかく家の周囲にモノを置くと床下への通気の妨げになり
ますし、いいことはありません。
床上の断熱についてはどちらがいいか諸説あるようですが、所詮は
「丁寧な工事をするか、しないか」で結果は大きくちがってくると思います。
なんとか写真を貼り付けられましたが、正直、操作がまだよくわかりません。
見にくかったら大目にみてくださいね。 説明もいまいちですね。
ああしんど。
皆様ごきげんよう。
はじめまして。新築を予定している者です。
>「基礎断熱工法」として外断熱、内断熱がありますが
>どちらも絶対ダメです!
どちらもダメとのことですが、
強いて言えば、外断熱の方が危ないのでしょうか?
基礎はベタ基礎です。
また、新築時に土壌処理をしっかり行い、
五年ごとに画像のような基礎外周に溝を掘って薬剤処理を行うなどの
処置を行ったとしても基礎断熱は蟻害にあうのでしょうか?
宜しくお願い致します。
by 読者 (2010-01-14 14:56)
初めまして。
拙いブログに目をとおして、いただいてありがとうございます。
最初のご質問の・・・
>強いて言えば、外断熱の方が危ないのでしょうか?
については、たしかに「強いて言えば」そのとおりだと思います。
じゃあ、ベタ基礎で内断熱なら大丈夫かといえば、大丈夫とも
断定はできないと思っています。
理由は、その土地環境、地盤の状態、基礎のつくり、配管穴のつくり、
天候、等のいろんな条件がからんでくるからです。
この「いろんな条件の詳細」について説明すると、すごく長くなって
しまいますので申し訳ないですが省かせてくださいね。
まあ、一般的には、おっしゃるように「内断熱よりは外断熱の方が
危ない」と言えますが、絶対ではない・・と思ってくださいね。
こうすれば100%、シロアリが防げる・・という方法は(残念ながら)
まだ、ないと思ってください。
個人的には、(住宅は大きな出費が伴いますので)少しのリスクでも
冒さないほうが賢明だと思います。 そういうわけで私はあえて、
「どちらも絶対ダメ!」という言い方をした次第です、
>新築時に土壌処理をしっかり行い、五年ごとに画像のような基礎外周に溝を掘って薬剤処理を行うなどの処置を行ったとしても基礎断熱は蟻害にあうのでしょうか?
これについては「なんとも言えない」というのが正直な答えです。
理由は、やっぱり土地環境と天候が関係してくるからです。
たとえば、私の住んでいる雪国の新潟県では、大雪や、あるいは
水害があれば「五年ごとに画像のような基礎外周に溝を掘って
薬剤処理」をしても薬剤の効果はすぐになくなるからです。
「ちょっと、心配の、し過ぎじゃあないの?」という印象をもたれた
かもしれませんが、私はこれまでも、まったく予測不可能なシロアリの
侵入ケースをたくさん見てきましたので、老婆心ながら「考えられる
危険は少しでも排除しておいたほうがいい」・・という考えです。
・・ということで答えになったでしょうか?
わかりにくい説明でごめんなさい。
さらに質問がありましたらメールをいただければもっと詳しく説明します。メール相談は無料ですからいつでもどうぞ。
ただし返事が遅れるかもしれませんが。
(というのはけっこうたくさんの相談を貰いますので)
アドレスはプロフィールの欄に書いてあります。
素敵なお家が建つように祈っています。
それでは失礼します。
by toyo (2010-01-14 19:45)
詳しく教えて頂きましてありがとうございました。
お言葉に甘えましてメールで質問させて頂きました。
薬剤は水に流れてしまうことで効果が期待できなくなるとのことでしたので、ベイト工法を併用することで有効な対策になるのか疑問に思った次第です。
宜しくお願い致します。
by 読者 (2010-01-14 21:43)
新築を計画しています。湿気対策で犬走りも検討していました。
外基礎周りに犬走りもやめましょうとありますが、犬走りも通気の妨げになるのでしょうか?ちょっとイメージとは異なっていたので、質問させて頂きました。
by noze (2011-11-08 10:35)
noze 様
初めまして。
拙い記事にお目を止めていただいて感謝します。
ごめんなさい、今、記事を読み返してみたらわかりにくいですよね。ブロック、犬走り、あるいは鉢植え、レンガ等・・を一緒くたにして書いていますものね。大変、失礼しました。
で、さっそくですが、ご質問の・・
>外基礎周りに犬走りもやめましょうとありますが、犬走りも通気の妨げになるのでしょうか?
犬走りが「通気の妨げ」になることはない、と思います。
犬走りの位置は、通気口や基礎パッキンのずっと下の位置に
なりますから当然ですよね。
外基礎周りの・・特に、通気口の前に鉢植えや何かを置くと、
「通気口から床下に流れる空気」の邪魔をすることになるので
床下が湿気っぽくなる→床下に腐朽菌が繁殖しやすくなる・・ので止めましょう・・という意味です。
で、外基礎周りを犬走りにしたり、レンガやブロックを置くと
通気の妨げにはなりませんが、今度は犬走りの下やレンガ
やブロックの下に「シロアリが集まってきやすい」ので止めましょう・・という意味です。
ほんとに・・通気とシロアリの集まってきやすい環境とを
ごちゃごちゃにして記事に書いてしまった私の書き方が
不適切でした。
あらためてお詫びすると共に、そこまで読み込んでいた
だいて嬉しいと言うか、今度からもっと正確な書き方に
しないとダメだなあ~と、気づきをいただいた思いです。
ついでに参考までに・・犬走りやブロック等の固いものの
下は、シロアリにとっては雨や風からしのげる頑丈な屋根
のような都合のいいモノなんです。シロアリそのものは
とても弱い虫ですので、そういう頑丈なコンクリートの下は
身を守るのに有り難いし、温床になりやすいのです。
簡単に言えばコンクリートの下はシロアリにとっては天国です。
また、コンクリートそのものも、とても含水率の高い素材です。
コンクリートの見た目は乾燥しているように見えますが実は
そうではないんです。湿気を集める・・シロアリを集める・・
というのがコンクリートの性質です。だから、家の周りの
コンクリートの使用は必要最小限にしたほうが無難です。
なんか、世間一般の考え方とは違和感をもたれるかもしれませんがシロアリ屋の経験からはそういえると思っています。
あー、またわかりにくい説明だったかしら?(笑)
どうか、noze 様にいいことがありますように。
そして、素敵なお家が建ちますように。
by toyo (2011-11-08 14:03)
丁寧な回答ありがとうございます。
他の記事も読んで、コンクリートがシロアリを集めやすいということが良くわかりました。犬走りはやめて、砂利敷きにする方向で検討します。ありがとうございました。
それよりも基礎の化粧モルタルは是非とも再検討しないといけないことに気付きました。こちらはシロアリを集めるというレベルの話では無く、シロアリの通り道を作ってしまうという危険なものなんですね。犬走り+化粧モルタルという最悪のパターンになるところでした。
家を建てる前にこのブログを知って本当に良かったです。
また質問するかもしれませんが、どうぞよろしくお願いします。
by noze (2011-11-09 17:11)