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寂しい人が多すぎる。 [悪質商法]


皆さん、こんにちは。

昨年、ひょんなことで知り合いになった一人暮らしのおばあ
ちゃんがいます。 兄弟は医者とか大学教授だそうで昔は
資産家だったらしいですが詳しい経歴は聞きませんでした。

最初は「肌のヒビワレに困っている」というので、それなら
竹酢液が効きますよと持っていってあげたのがきっかけでした。 
その後、また是非遊びにおいでというのでお邪魔したときの
体験。 

ところが、お邪魔したら先客が何人かいました。 
そして、なぜかビデオの上映会。 
その前にサイババの話とか気を出す石の話とか。??? 

で、そのビデオの内容はあるセミナーの様子を映したもの
でした。 
ある会場で大先生?といわれる人が、腰とか膝の不具合を
もっている参加者を次々と葉っぱ?で患部を打っては治して
いきます。 会場には驚きと絶賛の声が。 
ヒーリングとかいうのだそうです。 
(なんでも目が悪くて義眼を入れていた人もヒーリングで見える
ようになったとか!?眉唾もここまでくるとお笑いです。)  

これは典型的な怪しい商法だと思いました。 
大体その大先生のかもしだす雰囲気だけで私はもうダメ。 
そういう人は共通する特有の雰囲気をもっていますからね。 

たぶんマルチじゃないかと思い、後でおばあちゃんにズバリ
聞きました。 すると、そうではないといいます。 
「だってこの先生は無償で全国各地でこういうセミナーをやって
いるんですよ」だって。 
へェー? だとしたら巧妙なカラクリがあるに違いない。

後でインターネットでその人物を調べてみました。 
やっぱり案の定。 マルチではないといっても、それは表向き
だけで、事実上のマルチです。 「セミナー」と「商品の販売」は
それぞれが独立した別会社で、一見「切り離されて」いるように
見えますが実は裏でつながっていました。 

だって「商品の販売会社」に品物を卸している「製造会社」の
社長がその大先生ですからね。 つまりマルチであることを
「健康セミナー」で偽装しているだけ。 手がこんでいます。

そこに同席していた人は某病院の院長夫人とか某会社社長
でした。 へぇー!こういう人でも騙されているのに気づかない
んだ、と思いました。 なぜ気づかないんだろう? 
それは、それぞれの皆さんに切実な「悩み」があるからでは
ないかと思います。 その「悩み」に「食込まれる」と人間って
ほんと弱いものです。

で、後日再び私はそのおばあちゃん宅を訪問しました。 
その組織を脱会するように説得しに行ったのです。 
そのときは先客はいなかったので説得もしやすい状況でした。 

かって資産家だといっても、今は年金暮らしで生活も決して
楽ではないことを知ったからです。 そして、おばちゃんも実は
その大先生についてはちょっと疑問を感じる瞬間があると言って
くれました。 

「でも、私は辞めるのは難しいと思います」
・・と、おばあちゃんは言います。 なぜかというと、公私ともに
某院長婦人のお世話になっているからだそうです。 お世話と
いうのはTVとか生活用品をいろいろ買ってもらったからだそうです。 

それに某院長婦人はその組織の地区部長?
だそうな。 
(ちなみにその某婦人になぜそんな組織に入ったのか聞いたら、
家庭内のトラブルという悩みが契機だそうです。 今ではすっかり
大先生に心酔しきっているようです。)

つまり、そのおばあちゃんも、某婦人も「悩み」があったのです。 
おばあちゃんは「寂しさ」、某婦人は「家庭内トラブル」。 
そして、その組織はその悩みをうまく「取り込んだ」わけです。 
またその組織は(詳述は省きますが)段階的に金を巻き上げて
いく「仕組み」をもっています。 マルチと宗教が合体したような
団体ですね。 こういう怪しい団体は全国にたくさんあります。

で、仕方ないので、おばあちゃんにはその「仕組み」を説明して、
次はこういう要求をされますから決して「深入りしないように」と
言い含めてきました。 おばあちゃんは分かったふうでした。 
以後、私はその家には出入りしていません。

ところが後日談。 
そのおばあちゃんを知っている別の人の話によると、おばあちゃんは
私のことを・・・
「あの人はとんでもないことを言う人だ!」と、猛烈に
非難していたそうです。 アハ! やっぱりそうなったか、と思いました。 
ちょっぴり予想はしていたけど。 哀しいな。

もしかしたら、そのおばあちゃんだって心の底では薄々その組織の
怪しい面は感じている気がします。 
それでも、おばあちゃんにとってはその組織に属していることの
ほうが、寂しさに耐えるよりはまだましなのかもしれません。 

おばあちゃんにとって寂しさはなによりも「恐怖」かもしれないです
からね。 
(それに自分のいったん信じたことを否定されるのは、ある意味
自分の「存在の根幹」をも否定されることですから認めるのは容易
ではないはずです。) 

某院長婦人だって「家庭内のトラブル」が入会の動機と聞きましたが、
本質はやはり「誰も相談に乗ってくれない」という寂しさが原因という
とらえ方もできます。 
人は一人では生きてゆけませんものね。 

そして、私はこのような「寂しい人」が全国でどんどん増えている
ような気がします。 
許せないのはそのような人をターゲットにして食い物にしている
怪しげな団体です。

(猪熊源一郎という画家だったかなあ? 生前こう言っていたそう
ですね。 
「石ころが一個あれば一年は暮らしてゆける」と。 
画家ですから一個の石ころからもいろんな着想が湧くということ
なんでしょうが。 でも一般人には無理です。)

皆さん、寂しかったら友達をつくりましょう。 
でも友達をつくるためにはどうしても通らなければならない
関門があると思います。 
それは簡単といえばとても簡単なのですが・・。 関門とは・・・
誰にたいしても「裸になれる勇気」=「傷付く勇気」=「恥をかく勇気」
です。 
最初に、まず自分が裸にならなければ友達はできませんからね。

それによって傷付くこともあると思います。 
でも、傷付いたっていいじゃないですか。 それを前もって覚悟
すればいいだけなんだから。 いつかきっとあなたのいい面も
悪い面も丸ごとそっくり受け入れてくれる人が絶対現れます。 

私は昔から100人中99人から誤解されても、たった一人でも
わかってくれる人がいれば、それで充分と思って生きてきました。 

現代は「鎧をまとっている人」が多すぎるような気がします。 
きっとそういう時代背景・環境もあるんでしょう。 

依然、TVで「公園デビュー」とかいうルポ番組を見たときは
ビックリしました。 公園なんか行きたけりゃ行けばいいだけの話。 
なんでそんなことに神経使わなけりゃならないのかな? 
誰も彼も傷付くことを恐れているのかな? 
いつの間にか心に鎧を被らないと生きてゆけない社会になって
しまったのかな? 

そして鎧の中は寂しさばかりみたい。 

ついでに言えば、今の若い子って化粧やフアッションがすごく
上手ですよね。 私にはみんなそれなりの美人に見えます。 
でも、ノッペラボーというかウルトラマン顔?っていうか、美人
だけどホンネがわかりにくい子が多いような気がします。 

化粧やフアッションも鎧みたいに感じるときがある。 
一体この子は何をどういうふうに感じているんだろう?と思う
ときもしばしばです。 
たとえ傷付いてもホンネで生きたほうが楽なんですけどね。
 
そんなことわかっているわよ! 
それができない社会だから仕方ないのよ! 田舎の御気楽な
おじさんには分かりっこないのよ! 分かったようなことばっか
言ってさ!
・・・って言われそうですね。

脱線につぐ脱線でした。 余計なことまで書いたみたい。 
それでは皆さん、ごきげんよう。  

 


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南雲しのぶ

こういうことって難しいですよね。
どこまで踏み込んで良いものか。
危ないとわかっていて見て見ぬ振りもできませんし、だからといって踏み込みすぎても。
「鎧をまとっている人」と言われて自分もそうだなぁって思ったりもします。
人の言うことをあまり信じないし、とにかく人と交わるのが辛いし。
ネットが唯一の救いかも知れません。
by 南雲しのぶ (2007-11-28 19:12) 

toyo

南雲しのぶ様
ほんとに難しいですね。一歩間違うと「余計なお世話」になってしまいますしね。「鎧をまとっている人」と書きましたが、年代的な差や地方的な差もあると思いますので一概には言えないのですが・・。私達のような田舎では逆に「濃密過ぎる人間関係」に辟易する面もあるので「鎧をまとった人間関係」をむしろ「快適」に感じる瞬間もあります。私はおせっかいが過ぎるのかもしれません。コメント有難うございました。
by toyo (2007-11-29 08:26) 

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