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気になること、その3 [シロアリ]


みなさん、こんにちは。

今回は「臭いものには蓋」的発想の防湿シートを張った場合、
長期的にはどうなるか、について書いてみます。
「下からの湿気」についてはたしかに防湿シートは効果がある
んです。

でも、防湿シートそのものもずーっと、もつわけではありません。
10年以上経つと劣化するし、防湿シートの下に長年抑えこんで
溜まった水分がいずれは基礎の端から上に登ってきます。

写真は防湿シートを張って、その上に厚さ10センチ位に土を
敷いてあった例です。土を敷くことによって「ヨコからの湿気」
である結露もある程度は防止できるのでいいことだと思います。

P1010011.jpg
基礎の端から防湿シートが見えます。土は完全に乾燥しています。
実際、カビ臭もしないし床下はとても良い状態でした。
初めのうちはこのように防湿シートは効果があります。

P1010026.jpg
でも、端をめくると防湿シートの下の土壌は濡れています。
当然ですね。ここで水分をストップさせているわけですから。

P1010045.jpg
でも、いずれはこうなります。端から滞留した水分が限界を
こえると滲み出てきます。この程度ならまだいいんですが・・。

問題はこれです。下の写真を見て下さいね。
P1010055.jpg
蟻道です。滲み出た水分の付近から蟻道が作られています。

以下の写真ははそういう光景です。
P1010073.jpg

P6010042.jpg

P6010046.jpg P6010051.jpg

P6010053.jpg

P6010081.jpg P6010087.jpg
この防湿シートをめくるといろんな虫がいることがあります。
もちろんシロアリも・・。こういう光景を見ると私は悩んでしまう。

たしかに短期的には湿気を止めるのに防湿シートは効果が
あるのですが、長い目で見たらこういうリスクもあります。
P7060029.jpg
(防湿シートの効果は完全に終わっています)

敷炭のときも防湿シートを張って、その上に炭を敷くことを
推奨しているサイトもあります。それは炭が飽和状態になる
ことを避けるためで、それだけ考えれば悪くはないのです。
でも、こういうことが起こる可能性も視野に入れておいたほう
がいいです。

また、まるで炭を敷けばシロアリ予防にもなるみたいな宣伝
をしているサイトを見かけますが、それはハッキリ言ってウソ。
炭にはシロアリが忌避するような成分は含まれていないので
炭でシロアリを防げるという根拠はありません。

そもそも敷炭の目的はシロアリ予防とは関係ないというか
全然違うんです。敷炭の目的は腐朽菌を絶滅させること、と、
家屋のイヤシロチ化ですから・・あ、また脱線しそうなので止
めましょう。

P7060036.jpg
(防湿シートが完全に破綻した床下です。基礎の下部が
変色しています)

よーするに、防湿シートは「短期的」に強烈な湿気を遮断する
には効果的な方法ですが、「長期的」にはリスクがあるという
ことです。それは知っておいたほうが賢明です。

えーと、次回は防湿コンクリートの場合はどういうリスクが
あるかについて写真で説明します。

最後まで退屈な記事にお付き合いいただいた方には感謝
します。どうか皆様にいいことがありますように。



ジョーク
夕方になって窓辺に腰掛けていた亭主が何気ない素振りでかみさんに
声をかける;
「あの女だぞ。隣の旦那が熱を上げちゃっているんだってさ!」

キッチンのかみさんは拭いていた皿を落とした。
居間に飛び込んで来て、花瓶を押し倒すのも気に留めず窓から外を覗く。

「どこ? どこなのよ?」かみさんは旦那に詰め寄る。

「今ちょうどあの角っこにいるだろう。ブルーの服装の女性だ。」

「ば~か!あれは奥さんだっつーの!」

「そうだよ、知ってますとも。」旦那はニタリと笑った。




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