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北インド・ほどこしの心 [インド巡礼2]


みなさん、こんにちは。

インドの記憶が薄れないうちにしばらくインドの話を書きます。
で、さっそくですが私がインドで一番気になったのは、どこに
行ってもつきまとってくる夥しい物乞いの人たちでした。

まだ幼い子どもたちから高齢のおじいちゃん、おばあちゃんの
物乞いの人々がわんさかいました。

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(今回は物乞いの人々の写真は少ししか撮りませんでした。
なんかカメラを向けるのが失礼な気がしたからです)


一回目のインド訪問のときも、個人的に彼ら彼女達への対応
に悩みました。同行した住職さんは、「物乞いの人々の将来を
思えば何かをあげるのはよくないことだ」という言う人もいました。

それはそうかもしれないな、と思いました。
でも、後でよく考えてみたら違うんじゃないか?とも思いました。

「将来がある」人生ならたしかに「お金やモノをあげる」のは
よくないと思います。
でも、彼らはカーストというがんじがらめの制度に縛られている
のです。その意味では彼ら、彼女達には「将来はない」のです。

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そういう人たちに向かって「将来のためによくないからあげない」
と言ってもねえ・・。
一回目の旅の時に書きましたが、あかちゃんを抱いた物乞いの
少女に私は衝動的に弁当とボールペンをあげました。

それは安易なヒューマニズムだったかもしれない。
しかし、そうしなければ後で後悔する・・と瞬間的に思ったからです。
エゴでもいい、とその時は思いました。

今でもあの少女の瞬間的な笑顔を覚えています。
隣にいた妹?の寂しげな顔も・・。

(下の写真は物乞いではなく物売りの人々です。数珠を売っています)
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(物売りの人々のしつっこさにも閉口しました。彼らはたくまし過ぎる(笑)
でも、そのハングリーさには逆に感心しました)

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私は「ものやお金をあげたければあげてもいい」と思っています。
でも、「あげたくない人」はそれもいいと思います。どっちが正解
ということはない。個人の判断でいいと思います。

実際、こんなことを言っている私も今回はほとんど上げませんで
した。でも、心の中では「もっと、ルピーをたくさん小銭に両替して
おけばよかったなあ」と、思いました。

御一緒したある住職さんはあちこちで物乞いの人々にたかられて
いちいち何かをあげていました。その方は今回が初めてのインド
訪問らしかったのできっと物乞いの数の多さに驚いたと思います。
ほんとは私もそうしたかった。

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(この娘もたくましいな・・頑張ってつきまとうんだよ・・笑)


う~ん、でもねえ、圧倒的な物乞いの人々の数を考えると無理か
なあ~とも思うのです。皆さんだったらどうしますか?あげますか?
あげませんか?

あまりにも多い物乞いの人々と毎日出会っていると感覚が麻痺
しそうです。物乞いの人々が風景の一分になってしまうというか。

変なことを想像してしまいました。
もし、生まれ変わりや輪廻転生があるのならこれらの物乞いの
人々は來世の私の姿かもしれない・・などと。

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(バスの車窓から撮った何気ない光景です。なぜ撮ったんだろう?)

あ~、すっかり脱線してしまいました。
世界中、どこに言っても物乞いなんて日常的にいるんだから
そんなことをグダグダ気にしていたらきりがないよ。
何を善人ぶっているのさ・・という考えもあるでしょうね。

たしかに、それもそうかもしれないのですが・・ぶつぶつ。

ほんとはもっと違うこと・・ほどこし・・について書くつもりだったの
ですが例によって脱線してしまいました。それは次回にします。

最後まで駄文にお付き合いいただいて感謝します。
どうか皆様にいいことがありますように。



ジョーク

ある日の午後、一人の金持ちな弁護士がリムジンの後ろに
ふんぞり返っていると、二人の男が道の脇で草を食べて
いるのを見かけた。
弁護士は運転手に止まるよう命令すると、外に出て彼らに
声をかけた。
「なんで君らは草なんか食べているんだ?」
「食べ物を買うお金が無いんです」と貧乏な男が言った。
「それなら、私と一緒に家に来たまえ」
「だけど、私は妻と二人の子供がいるんです!」
「彼らも連れてきなさい」弁護士はもう一人のほうに向き
 直って言った。
「君も我々と一緒に来たまえ」
「しかし、私には妻と六人の子供がいるんです!」と二人目
 の男。
「一緒に連れてきなさい」弁護士はそう答えると、自分の
 リムジンに向った。
 
さすがに大きなリムジンでもそう容易ではなかったが、
 なんとか全員がリムジンに乗り込んだ。
車が発車すると、貧乏な彼らは言った。
「あなたはとても優しい方だ。私たち全員を連れて行って
 くださるなんて……。本当にありがとうございます」
弁護士はリムジンの後ろにふんぞり返りながら答えた。

「問題ないよ、うちの庭の草は30センチ近くまで伸びて
 しまっているんだ」



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コメント 2

昆野誠吾

自分が乞う側だったら、恵んでくれたら
嬉しい、有難い、助かる!って思うなぁ。
そう思うと少しでも負担にならない範囲で
施すと思います。でもこのように対象が多いと・・・
あとは気分の問題でしょうね、理屈じゃなくて。
あげたいと感じた時はエゴかどうかなど考えず
気持ちに素直に行動すれば良いかな~と思いました^^
by 昆野誠吾 (2015-03-09 11:35) 

toyo

昆野様

たしかにそうでしょうね。
ただ、インドの物乞いの人たちはなんか乞う側でも自分を
卑下したりする雰囲気は感じられないんですよね。
それは当然だ・というような感じですね。あげても感謝する
態度はあんまり見せません。
それも当然みたいです。この感性が面白いといいますか
カラッとしているんです。陰湿さがない。
これは個人的にとても興味深いです。

いつもコメントをありがとうございます。
どうか昆野様にいいことがありますように。
by toyo (2015-03-10 10:41) 

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