防湿シートとシロアリ [湿気]
皆さん、こんにちは。
羽アリが全国的に発生しています。
毎日がハードな駆除と調査の連続でクタクタです。
いくら心をハードにしようと思っても、肉体が疲れると
心なんか弱いもので判断力も思考力もたちまち低下して
しまいます。
で、今日2件の似たような床下の調査をしました。
どちらにも共通する要素がありました。
それは床下土壌に「防湿シート」が張ってあったこと。
更にその防湿シートの上に、厚さ5~6センチの川砂が
撒いてありました。
防湿シートの目的はもちろん、土壌から揮発してくる
湿気を遮断するためですね。だから床下空間は乾燥して
いました。
防湿シートは湿気の強い床下にはたしかに有効だと思い
ます。ただし、短期的には、です。
では長期的にはどうでしょう?
防湿シートをめくってみました。
水分が滞留して土壌が湿気っています。
さて、これは想定内ですよね。
地下から登ってくる水分(蒸気圧)が防湿シートの下に
たまるのは当然です。問題はこれです。
慌てて撮ったのでボケてしまいましたが白っぽい米粒の
ようなのがシロアリです。
2本の蟻道です。奥に見える太い蟻道は実は「死んだ蟻道」
です。7~8年前に私が駆除した時に既にありました。
死んだ蟻道とは私の造語で、今は使われていない蟻道のこと。
でも、手前の細い蟻道は新しく作られたものです。
う~ん、長期的には私的には想定内なのですが大工さんに
とっては想定外だと思います。
これなんですよね。
シロアリ屋的には想定内でも建築家の人には想定外。
これを一般の人にもわかってほしいと思います。
対策としては「もし、防湿シートを張るのなら、張る前に
土壌の薬剤処理は必須」にすること。
もっと突っ込んで言わせてもらえれば、防湿シートという
「臭いものには蓋」的な発想は止めにして、通気口を増設
するとか、自然通気の改善からの発想に転換してほしいと
思うのであります。
私たちは土壌中の様々な菌類などの微生物の恩恵をこう
むって生きているのですから、むやみに土を殺してはいけ
ないと思うのであります。
・・といいつつ、毎日せっせと土壌に殺虫剤を散布している
張本人は誰なのさ!と言われるとぐうの音も出ない・・
ぶつぶつ。
あ~あ、生きるのは矛盾だらけ・・ぶつぶつ(笑)
徐々に暑さが厳しい季節になりますが、どうか皆様には
お身体をご自愛くださるように。
そして生きとし生けるものが幸せでありますように。
最後までお付き合いいただいて感謝します。
<ジョーク>
「ねえ、僕はどうやって生まれてきたの?」
「パパとママが子供が欲しいって願ったら、コウノトリが運んで
きてくれたんだよ」
「ふーん、僕はパパとママの子供じゃないんだね」
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