モノサシは気候風土と耐用年数 [雑感]
みなさん、こんにちは。
「シロアリ屋のアドバイス」のほうは開店休業状態です。
理由は、いただいたメールの整理がまったくできていなくて
グチャグチャだからです。あー、どうしよう・・・。
しかし、奇妙なことに更新していないのに閲覧数がどんどん
増えているようです。地味で無愛想な内容なのになぜなん
だろう?ネットの反応ってわからないなあ~?
でも、少しでも参考にしてくれてる方がいるのなら更新
しないと申し訳ない気持ちです。近いうちに少しずつでも
再開しようと思っています。
で、ここから本題。
私は現場で一緒になった大工さんにチャンスがあったら
よく質問をします。というのは、メール相談で私がわからない
質問の答えを知りたいからです。
今日の新築の現場での大工さんとの会話を再現してみます。
(この大工さんは若いけど優秀です。私は信頼しています)
- メール相談で、よく床上の造りについても相談を受ける
んですよね。床下の相談ならまあなんとか答えられても、
床上については知らないので教えてくださいよ。 - でも、下手な職人よりもあんたのほうがよく知っていると
思うよ。 - アハハ、とーんでもない。知らないことだらけですよ。
最近の質問で、外壁の内側の断熱材は発泡ウレタンの
吹付けとグラスウールとではどっちがいいですか?
・・というのがありました。どっちがいいんでしょう? - それはどっちとも言えないな。
- ・・ということは??
- 施主さんが、その家を何年くらい持てばいいと考えるか
・・によるよ。 - ・・ということは??
- 例えば30年後に改築するかも?とか、あるいは二世代に
わたって長期に住む予定だとかによって答えは違ってくる
と思うよ。 - もっと詳しく・・
- 30年後に解体するかもしれない、というのなら解体の時は
グラスウールのほうが取り外しやすいだろ。でも、ウレタン
の吹付けだと解体時にかなりの費用がかかると思うよ。
ウレタンを剥がすのって大変だもの。30年後ならきっと
今よりももっと解体費用が高くなっているだろうしね。
でも、50年とか持たせたいなら吹付けのほうがいいかもね。
しかし、ウレタンも年数が経つと粉になるというか痩せるん
だよね・・・。 - あ、そうか。何年持たせたいか、という望む耐用年数に
よって決めたほうがいいということですね。なるほど。
ところで、私は外壁の素材としては以前雑誌で見た四国
地方の焼いた杉板(表面を炭化させた板・50年くらいは
楽にもつらしい)が最高だと思っていますがどう思いますか? - たしかに杉材の表面を炭化させれば長持ちするかもしれない。
でも、新潟県のような湿度が高い県では炭化させても水分を
吸い込んじゃうだろ?日本海側と太平洋側では同じ素材でも
傷み方が違うからね。土地によっても違うだろうし。 - なるほど。今度は、その土地の気候風土ですね。
気候風土で劣化のスピードが全然違うということか。
う~ん、そうすると私の答えは間違っていた場合もあるかも
しれないな。なんだか、不安になってきた・・。
今度からメール相談の際には地名も聞かないとダメですね。 - だから、どんなことでも一概にはいえないんだよね。湿度や
気候によって耐久性が全然違ってくるからね。ある地方では
正解でも別の地方では不正解になる場合もあると思うし。
たとえば、窯業系のサイディングは雪国では長持ちしないん
だよね。金属系なら長くもつけど・・でもなあ、予算の関係も
あるしね。 - ホントですね。屋根の素材についても気候風土と、何年くらい
もたせるのかによって答えはかなり違ってきますね。
そういえば家内の父上(棟梁)が生前、「家はその土地の山で
育った木を使え」って言っていたのを思い出しました。
今までも漠然とそう思っていたけど、なんだか判断基準が
明確になってきました。ありがとうございます。 - 逆に俺からの質問。新築のシロアリ予防の際はGLから1㍍
までは薬剤の吹付けをすることになっているらしいけど
それってどうなの? - 個人的には無意味だと思っています。地面から1㍍でも2㍍
でも3㍍でもね。あんまり意味はないと思っています。おっと、
これはおおっぴらには言えないけど(笑) - ~だよね。俺もそう思うよ。土壌から侵入してくるシロアリ
は水際で防がなければダメだよね。GL1㍍だって、隙間
なんていっぱいあるからそこで防ごうと思っても防げるわけ
ないよな。それに相手は生き物だからどんな動きをするか
完全に予測することなんてできんだろうし。 - だから、GL1㍍云々よりも将来、亀裂の起こりそうなところ
とか、配管の穴の隙間とかに重点的に薬剤を噴きつける
だけで充分だと思います。これはオフレコですが(笑)
でも、実際は仕様書どおりに今日もGL1㍍まで薬剤処理
していますけどね(笑)
で、優秀な大工さんと話していると、えーっ、これは是非一般の
方も知っておいたほうがいいよなあ~と思うことがよくあります。
私からしてみれば宝の山。すごいいいことをいっぱい知っている。
ねえ、こういうことってネットで発信したらどうですか?と言うと・・。
- それは無理。だって、詳しく言えば言うほど今度はお客様
が不安になって混乱すると思うよ。そのへんはほんとに
難しいな・・「一概に言えないこと」ってほんと、説明が難
しいよ。 - あー、そう言われるとなあ~。たしかに、いたずらに不安
にさせてもねえ・・・。でも、有益ないろんなこと知っている
のに勿体ないなあ・・ぶつぶつ。
ほんとに難しいと思います。 予算も絡んでくるしね。シロアリに
ついても似たようなことが言えるかも・・。
あー、最後は歯切れの悪い言い方でごめんなさい。
誤解というか不安にさせるだけな気もするので今日はこれくらいで。
強引にまとめると、新築の際の素材や工法のモノサシ(判断基準)
は・・
- その土地の気候風土をよく考えてから決めること。
- この家を何年、もたせたいのかをなるべくはっきり
させること。
(だって、そのうち改築するかもしれなかったら高価な
材料を使っても費用が勿体ないでしょ)
う~ん、やっぱりわかりにくいですね。もっと具体的な
事例で説明しないと・・・いや、そもそも文章が下手なんだ
・・ぶつぶつ。
最後までお付き合いいただいて感謝します。
どうか皆様にいいことがありますように。
<ジョーク>
教会では3人の聖職志願者に対し、試験が行われていました。
「聖職者たるもの、エロに心を奪われるようなことがあっては
いけません。これから行うのは禁欲のテストです。3人とも
今から裸になって、ナニの先っぽにこれを着けなさい」
渡されたのは、小さな鈴でした。
「まず1人め、パトリック。小部屋に入りなさい」
パトリックが先っぽに鈴を着けて待っていると、部屋に裸の美女
が入ってきて、目の前でセクシーダンスを始めました。
りん りん りん…
「パトリック!残念です。鈴を鳴らすなんて修行が足りませんね。
冷たいシャワーを浴びて修行してきなさい!次、ヨセフ」
ヨセフが鈴を着けて待っていると、また裸の美女が踊り始めました。
りん りん りん…
「ヨセフ!ああ、君もなんてことだ。冷たいシャワーを浴びて
修行してきなさい!最後、ミカエル」
ミカエルが鈴を着けて待っていると、やはり裸の美女が踊り始め
ました。
…鈴は鳴りませんでした。
「すばらしい!ミカエル!合格です。なんと立派で邪念のない人
でしょう!さあ、熱いシャワーを浴びて一息ついてくるといい。
パトリックとヨセフが先にシャワーを使っていますから、一緒に
入ってきなさい」
りん りん りん…