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防湿シートのメリット、デメリット [シロアリ]


みなさん、こんにちは。

いきなりですが・・強い湿気に悩まされているお客様が
たまにいます。
たとえば、押し入れの中がカビ臭くて布団などを入れて
おけないとか、食器棚の中もカビが生えて箸などいちいち
洗わないと気持ち悪いとか。あるいは壁にもカビが生えた
・・とか。そういう場合はどうしたらいいのか?
私の知っている某工務店の社長は自信を持ってこう
いいます。

  • そういう場合は、床下の土壌の上を防湿シート
    コンクリートを流して覆ってしまうのが一番だよ。
    それで大丈夫だよ。湿気は元から断たないとね。

それを聞いて私は躊躇してしまいます。
というのは、たしかにその方法は効果があるんです。 
実際にそういう工事をした床下を何度も見たことがありますが、
土壌からの湿気を遮断してそれなりに結果はいいんです。

じゃあ、なぜ私はその方法に躊躇してしまうのか?
その理由はふたつあります。

  1. 防湿シート覆われた土壌の土が死んでしまうから。
    (土壌菌を殺すことにはあんまり賛成したくない。
     だって、土は命の源だから。これってヘン?) 

  2. 防湿シートの下はたぶん、滞留した水分でシロアリ
    に生息しやすい環境を提供することになる気がするから。

これは防湿シートのデメリット面だと思っています。
でも、強い湿気で困っている方にとっては即効的効果が
あるのはいいことですよね。う~ん、どうしよう・・・。

で、最近の工事写真を見てくださいね。
ここは築25年の中古住宅です。ごらんのように湿気もなく、
床下は「不自然」なほどに乾燥していました。
049.jpg

築25年なら、あちこちに腐朽が始まっていてかび臭いのが
当たり前なのに、なぜ乾燥していたかといえば防湿シートが
この川砂の下に敷いてあったからです。046.jpg

で、川砂の下の防湿シートを剥いでみると水分が滞留して
いるのがわかります。
047.jpg

別の部屋の角には蟻道もありました。052.jpg

その近くのシートを剥いでみたら・・065.jpg

シートの下にはたくさんのシロアリが行列を作って動いて
いました。想定内でしたがやっぱりショックです。
068.jpg

蟻道も下部を壊したらシロアリがいっぱいいました。
038 - コピー - コピー.jpg

039 - コピー.jpg

つまり、防湿シートはたしかに土壌からの湿気を遮断する
には効果的です。でも、シロアリに好適な環境を提供する
ことも事実。だから、シロアリ屋としては賛成したくない。

まあ、でも強烈な湿気で困っている方には防湿シートを張る
ことに無下に反対もできません。防湿シートも選択肢だとは
思います。

ものごとには必ずメリットとデメリットが背中合わせになって
いる気がします。そのどっちを選択するか?だと思うのです。
もし、防湿シートを採用するのなら事前に土壌処理をして
おいたほうが無難ですね。まあ、土壌処理も土を殺すことに
なるじゃないか、と非難されそうですが・・ぶつぶつ。

今まで、多くの湿気の強い床下を見てきましたが、私なりの
最上の湿気対策は、自然通気をよくすることに尽きる・・と
思っています(通気口増設など)健康のためにも。
それと敷炭がいいと思っています。なぜ、炭なのかという根拠
は過去記事でも書いてきましたので省かせてくださいね。

・・ということで終わります。
なんだか歯切れの悪い文章になっちゃった。
でも、物事って詳細に説明しようとするとなんだか歯切れが
悪くなってしまう気がします・・と、無能者の言い訳(笑)

最後までお付き合いいただいて感謝します。
どうか、皆様にいいことがいっぱいありますように。


(床下の湿気対策としてはシロアリ屋なら床下換気扇や
 床下調質剤を薦めるのが常ですが、それについては
 今まで何度か書いてきたので割愛させてくださいね)


 <ジョーク

あるアナルフェチが結婚後、処女だった新婦に 
散々後ろの方ばかり攻めていた
 

ある時気が向いて前の方を攻めようとしたら
 
びっくりした新妻が一言。
 

「何するのこの変態!」


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