防湿シートのメリット、デメリット [シロアリ]
みなさん、こんにちは。
いきなりですが・・強い湿気に悩まされているお客様が
たまにいます。
たとえば、押し入れの中がカビ臭くて布団などを入れて
おけないとか、食器棚の中もカビが生えて箸などいちいち
洗わないと気持ち悪いとか。あるいは壁にもカビが生えた
・・とか。そういう場合はどうしたらいいのか?
私の知っている某工務店の社長は自信を持ってこう
いいます。
- そういう場合は、床下の土壌の上を防湿シートか
コンクリートを流して覆ってしまうのが一番だよ。
それで大丈夫だよ。湿気は元から断たないとね。
それを聞いて私は躊躇してしまいます。
というのは、たしかにその方法は効果があるんです。
実際にそういう工事をした床下を何度も見たことがありますが、
土壌からの湿気を遮断してそれなりに結果はいいんです。
じゃあ、なぜ私はその方法に躊躇してしまうのか?
その理由はふたつあります。
- 防湿シート覆われた土壌の土が死んでしまうから。
(土壌菌を殺すことにはあんまり賛成したくない。
だって、土は命の源だから。これってヘン?) - 防湿シートの下はたぶん、滞留した水分でシロアリ
に生息しやすい環境を提供することになる気がするから。
これは防湿シートのデメリット面だと思っています。
でも、強い湿気で困っている方にとっては即効的効果が
あるのはいいことですよね。う~ん、どうしよう・・・。
で、最近の工事写真を見てくださいね。
ここは築25年の中古住宅です。ごらんのように湿気もなく、
床下は「不自然」なほどに乾燥していました。
築25年なら、あちこちに腐朽が始まっていてかび臭いのが
当たり前なのに、なぜ乾燥していたかといえば防湿シートが
この川砂の下に敷いてあったからです。
で、川砂の下の防湿シートを剥いでみると水分が滞留して
いるのがわかります。
別の部屋の角には蟻道もありました。
その近くのシートを剥いでみたら・・
シートの下にはたくさんのシロアリが行列を作って動いて
いました。想定内でしたがやっぱりショックです。
蟻道も下部を壊したらシロアリがいっぱいいました。
つまり、防湿シートはたしかに土壌からの湿気を遮断する
には効果的です。でも、シロアリに好適な環境を提供する
ことも事実。だから、シロアリ屋としては賛成したくない。
まあ、でも強烈な湿気で困っている方には防湿シートを張る
ことに無下に反対もできません。防湿シートも選択肢だとは
思います。
ものごとには必ずメリットとデメリットが背中合わせになって
いる気がします。そのどっちを選択するか?だと思うのです。
もし、防湿シートを採用するのなら事前に土壌処理をして
おいたほうが無難ですね。まあ、土壌処理も土を殺すことに
なるじゃないか、と非難されそうですが・・ぶつぶつ。
今まで、多くの湿気の強い床下を見てきましたが、私なりの
最上の湿気対策は、自然通気をよくすることに尽きる・・と
思っています(通気口増設など)健康のためにも。
それと敷炭がいいと思っています。なぜ、炭なのかという根拠
は過去記事でも書いてきましたので省かせてくださいね。
・・ということで終わります。
なんだか歯切れの悪い文章になっちゃった。
でも、物事って詳細に説明しようとするとなんだか歯切れが
悪くなってしまう気がします・・と、無能者の言い訳(笑)
最後までお付き合いいただいて感謝します。
どうか、皆様にいいことがいっぱいありますように。
(床下の湿気対策としてはシロアリ屋なら床下換気扇や
床下調質剤を薦めるのが常ですが、それについては
今まで何度か書いてきたので割愛させてくださいね)
<ジョーク>
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