北インド・選挙はモノをもらえる日 [インド巡礼2]
みなさん、こんにちは。
今日のタイトル「選挙はモノをもらえる日」というのは
現地添乗員のクマールさんの言っていた言葉です。
インドでも、もちろん選挙はありますが多くの北インドの
人にとっては選挙は期待する政治家を選ぶ日ではなく、
「立候補者から何かモノを貰える日」なんだそうです。
ハッキリ言って賄賂ですよね。
(インドの子どもたちはみんな可愛くハンサムボーイ&ガールに見えます)
選挙=モノをもらえる日・・賄賂という認識すらないよう
なのです。
すると当然、モノをくれた立候補者に投票することになる。
選挙にはその程度の認識しかないそうです。民主主義に
ついては無知ということでしょう。
だから、必然的に「モノをたくさん配れるお金持ち」が当選
することになる。
そして政治家のほとんどは国民のことなんかよりも自分の
私腹を肥やすことしか頭にないそうです。
甚だしいのは、外国から貰った補助金で自家用ジェット機
を買った政治家もいたそうな。さすがにこれは逮捕された
そうですが、まあ、多くの政治家は国のことより自分の財産
を増やすことにしか関心がないらしいです。
そして年金とか生活保護とかいう制度はまったく整備されて
いないので国民は自力で老後をなんとかしなくてはなりません。
だから物乞いの人が多いのかもしれませんね。
で、今回、御一緒したある住職さんとの会話。
- 私が一番、気になるのは物乞いの人々で餓死者
が出ないんだろうか?ということなんですが・・。 - インドではまず餓死者は考えられないんです。
それから、自殺する人や鬱病なんてのも考えられ
ないそうです。 - へ~っ、それって不思議ですね。なぜかしら?
- たとえば腹が減ったら知り合いなどが食べさせて
くれるようです。これはほんとにそういう文化?
というか大昔からそうだったらしいですよ。
ちょっと他の国では考えられない特殊性というか。 - つまり、大昔から相互扶助というか、施しの精神が
連綿と続いている・・ということかしら? - ・・だと思います。
- それはブッダ出現以前からということですね?
なんだかヒンズー教についても調べなければ・・という
気になってきました。でも、鬱病とか自殺者がいない
というのはどうしてでしょう? - それは、インドの人はこう考えるんです。
こちらの多くの人は輪廻転生を信じていますから
次に生まれ変わった時に、たとえばハエや昆虫、
あるいはネズミや小動物になって生まれ変わることも
あるわけで、それなのに人間に生まれて大ハッピー
というか、ものすごく幸運だったと喜ぶわけです。 - なるほど。人間に生まれ変わった、そのことだけでも
すごく幸運というわけですね。それじゃあ自殺なんて
論外ですね。人間に生まれたこと自体が嬉しいのなら
鬱病も縁がなさそうですね。
減った牛さんはそこに食べに行くとかクマールさんが言って
いました。
それから添乗員のハンさんはこれまで何十回もインドには
きているけれど、口喧嘩は見てもインド人の人が殴り合い
の喧嘩をしているシーンをただの一度も見たことがないと
言っていました。根っからの平和主義者の国なのかしらね?
クマールさんは、「肉を食う人間は戦闘的になるんです。
菜食であれば平和な心になります・・」と言っていました。
う~ん、そうかもしれないな。
(私は肉が好きですけど・・ぶつぶつ)
ただ、ニューデリーとか大都市にはレイプや犯罪が増えて
いるそうです。また、地方からの都市への人口の流入も増
えているそうです。これは地方の宗教的閉鎖性と、貧しいと
いう意識?が芽生えてきたからなのかなあ~?
なんだか哀しいですが都市化が進むということは経済の
論理に否応なく巻き込まれることだし、いずれはインドも
拝金主義になるんだろうなあ~と思いました。
なんだかビハール州のような貧しい(・・と、彼らは思って
いないけど)地方の人々と、都会の人々の目は違うように
感じました。
地方の人々はみんな優しい目をしているように私には映り
ました。
これを私は勝手に「ほどこしの心の目」と名づけました(笑)
ということで終わります。
最後までお付き合いいただいて感謝します。
どうか皆様にいいことがありますように。
インドの人々にも・・。
<ジョーク>
二人の男がオフィスで話していました。
「どうしたんだよ。」
「妻がまた俺に押し付けるんだよ。俺が義母の誕生日の
プレゼントを買うことになってるんだよ。二人からの
プレゼントなのに。
でも、もうなにを買ったらいいかアイディアがないんだよ。
妻の母へのプレゼントだよ。なんで妻が自分で買わないん
だよ。まったく。」
「去年はどんなプレゼントをしたの?」相手の男が聞いた。
「去年は、高い墓地の区画を買ってやったよ。」
「うーーん、それ以上のプレゼントは難しいよな。」相手の
男が言った。
二人の男には、なにもアイディアは出てこなかった。
それで、その男は義母になにもプレゼントを買わなかった。
翌週その日が来た。義母はちょっと不機嫌だった。
誕生日に集まった家族たちの前で義母は大声でみんなに
言った。
「みなさんすばらしいプレゼントをありがとう。それなのに、
だめな私の娘と義理の息子はなんて思いやりがないんでしょう!」
義理の息子は、あわてて答えました。
「だって、お母さん、去年あげたプレゼント(墓地)をまだ
使ってくれてないでしょ」