SSブログ

畳とシロアリと胸騒ぎ [シロアリ]


皆さん、こんにちは。

最近の調査から紹介します。
今日は畳の被害例です。

ふだん、あまり使わなくて物置みたいになっている和室。
もし、そんな部屋があったらたまにはモノを少し移動して
みましょうね。

部屋に置きっぱなしにしていた段ボールの箱や絨毯などを
動かしてみたら、ありゃー!大変!なんてことがあります。
意外とこういうケースは多いですよ。

今回もそんなケースです。
お邪魔したら、すでに何枚かの畳が上げられていました。
これはきっとお客様もショックだったでしょうね。
RIMG2642.jpg

これは焼け焦げ?シロアリの食害の跡?
たぶん、何かを置いてあったのではないかしら?
どっちにしろ食害も認められます。

RIMG2643 (2).jpg

う~ん、床下から末広がりにシロアリが移動している
感じです。畳は数枚を残してほぼ全滅。

RIMG2604.jpg

畳の縁の食害です。畳床まで食べられています。
RIMG2657 (2).jpg

RIMG2607 (2).jpg
蟻道の跡が広範囲に広がっています。

正直言って、第一印象は、こりゃあ、かなりやられて
いるなあ・・でした。

RIMG2650.jpg
接写したらシロアリが行列を作って動いていました。

で、この部屋よりも隣の部屋とすぐ近くの玄関の上がり框
(かまち)へと続く廊下が気になりました。
たぶん、波及していてもおかしくないと思ったからです。

RIMG2631.jpg
床下はこうなっていました。束柱から大引き、床板・・と
蟻道が作られています。


RIMG2626.jpg
問題はそれらの木部の強度です。ドライバーを差し込んで
みたら・・


RIMG2624.jpg
ありゃー!ほとんど突き抜けてしまいそう。
これは交換しないと持たないな。


RIMG2623.jpg
こういう状態じゃあ強度も限界に近いですね。残念。

RIMG2611 (2).jpg
で、そもそもの侵入経路はここです。
地面から束石、束柱と蟻道が作られていますね。


RIMG2614 (2).jpg
蟻道を壊したらシロアリの行列が・・

RIMG2613 (2).jpg
アップです。なんとか撮れました。

私の調査結果はこうです。
現段階での駆除は止めましょう。

その理由は、駆除しても木部(束柱・大引き・床板等)の
強度は元に戻りませんから、まず大工さんに弱った木材を
全部交換してもらってください。駆除はその後にしましょう。

畳は食害を受けたものだけ交換してもいいですが心理的に
抵抗があったら全部交換してもいいと思います。
(お客様は・・もちろん全部変えます、と言っていました)

RIMG2606.jpg

あと、もし予算に余裕があったらこの和室に隣接する他の
部屋や廊下も駆除しておいたほうが無難な気がします。

う~ん、床下から隣接する部屋は中基礎で仕切られていて
行けませんでしたがなぜかすごく気になりました。

RIMG2641.jpg
これは隣の部屋に行けないので、人通口からカメラだけ
突っ込んで撮った隣の床下写真です。なんか水が溜まって
いるように見えますが漏水とは断定できませんでした。


私はふだんは、なるべく必要な範囲の駆除(部分駆除)
しかお勧めしないことにしていますが今回は逆です。
なぜ?と聞かれてもうまく答えられないんです。

床下の雰囲気から感じる体感?といいますか。直感?
胸騒ぎ?・・というか。う~ん、非論理的な説得力の
ない説明ですね(笑)
非科学的ですがほかに適切な言葉が見つからない。

RIMG2635.jpg

なんというか、調査してシロアリがいなくても「胸騒ぎの
する床下」ってときどき遭遇します。そういうときは直感
に従って感じたままをお客様に言うことにしています。

売り上げ目的ではないのですが信じてくれないだろうなあ~(笑)
でも、直感って意外と高確率で当たるんです。

直感というのは必ずしも非科学的とは思わないです。
無意識下の情報も含めた「総合的な判断」という気がします。

合理化や言語概念化はできないけど、「総合的な判断」が
一瞬で表面化したときに直感というような気がします。
思考→結論じゃなくいきなり結論というか。

よく考えてみたら思考が無意識化で起こるので意識できない
現象・・といいますか。それが直感じゃないかと思っています。
違うかなあ?・・。もちろん外れの場合もありますが・・。

あー、直感についての根拠のない直感的?(笑)な考察は止めま
しょう。脱線してごめんなさい。

最後までお付き合いいただいて感謝します。
どうか皆様にいいことがありますように。


(調査時にお会いできなかったN様に見てほしくて記事に
 してみました。参考にしていただければ幸いです)



ジョーク

ミケノビッチは,毎晩のように窓辺に座るとフクロウの鳴き真似を
する奇妙な趣味を持っていた。

そんなある日,ついにフクロウの声が暗闇から「ホーホー」と答え
たのである。


それからである。ミケノビッチとフクロウは,何年もの間,ホーホー
を鳴き声をかけあうようになったのだった。

ミケノビッチは,毎晩ノートに,その鳴き声の抑揚やリズムを慎重
に記録し,ついに,フクロウの言葉を理解する糸口をつかみかけ
たと感じていた...


そんなある晩。
ミケノビッチの奥さんが,お隣の奥さんと話し合っていた。
──うちの主人ったら,毎晩フクロウの真似をしているんですよ。
男ってへんな趣味を持っているものですのね」

「あら?」お隣の奥さんもびっくりしたように言った。
「うちの主人もですのよ」

 

 



nice!(30)  コメント(11)  トラックバック(0) 
共通テーマ:住宅

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。