再び、基礎断熱について [基礎断熱工法]
皆さん、こんにちは。
平成18年(2006年)の保存工事写真を見ていたら
基礎断熱(内断熱)の写真を見つけたので紹介します。
といっても、これらの写真は前にも紹介したことがあります。
だから、紹介するのは止めようかなと思いました。
でも、基礎断熱工法は減るどころかますます増えている
ようなので、やっぱりうるさがられても載せることにしま
した。どうか参考にしてくださいね。
平成18年といえば約10年前ですね。その年に私は初めて
基礎断熱工法の家を調査しました。当時は当地(新潟県)
ではまだ基礎断熱工法は珍しかったと思います。
そもそもリフォーム途中で床上の柱がおかしい?という
職人さんの報告で調査をさせてもらったのでした。
で、その被害のすさまじさに大ショックでした。
「なんじゃあ!これは!」と思いました。
防除士の立場からすれば、とてもシロアリが侵入
しやすい危険な工法だと思いました。
危険だという理由はふたつあります。
ひとつは断熱材のためにシロアリの侵入経路が
特定しずらいこと。
もうひとつは、そのために被害が拡大しても発見が
遅れやすいということ。
もし土台をぐるりと食べられて、土台が住宅の重み
を支えきれなくなったら・・?部分的な補修では
対応できなくなります。もう建て替えしか選択肢は
なくなる。
う~ん、うまい例えが思いつかない。
たとえば、もし走行中に四輪全部のタイヤがパンク
したら走行不可能になりますよね。足回りも破損し
ます。う~ん、下手な例えですね。
四輪のうち一個だけならパンクしてもスペアタイヤ
を交換すれば走れます。でも、四輪となると無理。
車も買い替えるしかないかもしれない・・というか、
やっぱり、下手な例えですね。ごめんなさい。
・・というわけで(何が、というわけなんだ・(笑))
とにかく大きな危険度をはらむのが基礎断熱工法だと
思います。
それでも、基礎断熱にしたかったら入念な予防処置が
必要です。駆除でも初期段階で羽アリが出てくれれば
なんとかなるかもしれないけど・・う~ん、。
個人的にはこういう工法は絶滅してほしいです。
でもね、残念ながら時代の趨勢は逆方向に向かって
います。増えているそうです。残念。
(図は日経ホームビルダー2015・9月号より引用させてもらいました)
「熱効率」だか「熱損失」を防ぐための基礎断熱とか
言ってもね、デメリットが大き過ぎる。
そもそも住宅の土台が破壊されれば、元も子もないと
思うんですけどね。
下の写真は、もしかして化粧モルタルの隙間からも
侵入しているかも?と思ったので念のために布基礎
周りも掘って、薬剤散布しているシーンです。
今日は写真をよく見てほしいのでわざと大きめにしました。
私がもし、家を建てるとしたら基礎断熱は(外断熱でも
、内断熱でも)絶対に採用しません。わずかな熱損失の
向上のために犯すには「費用対効果」で考えてもあまりに
リスクが大き過ぎるからです。しつっこくてすみません。
なんだか前に書いた記事の焼き直しみたいでごめんなさい。
でも、これはしつっこくても何度でもお伝えしたいこと
なんです。どうか大目に見ていただけますように。
最後までお付き合いいただいて感謝します。
生きとし生けるものが幸せでありますように。
そして皆様にもいいことがありますように。
<ジョーク>
医者が道に落ちている千円札を見つけたが、後ろから人が
歩いてくるのに気づいて、拾おうかどうしようか迷っている
と後ろから歩いてきた坊主がすかさず拾った。
医者「それは私が先に見つけたのに」
坊主「医者が見捨てたものは坊主のものと決まっておる」