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室内の結露と床下の結露について [結露]


皆さん、こんにちは。

さすがに昨夜はかなり寒かったですね。県央に位置する
当地では積雪は20cmくらいかしら?
でも道路も消雪道路なので特に生活に支障はありません。

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(毎朝、ごはんを食べにくる猫ちゃん、昨夜は寒くて
心配だったけど姿を見せてくれたのでホッとしました)

TVでは、いつも新潟県はすごい豪雪地方みたいな
イメージがありますが新潟県と言っても広いですからね。

十日町や津南などの上越は大変でしょうが私たちの下越
はそんなにすごくはないのです。屋根の雪かきなんて
ここ数十年はしたことがない。

もっとも、下越でも阿賀町のほうは例年2~3メートルの
積雪らしいですね。熊さんも庭までくるなんて聞いたこと
があります。よーするに、どの地方でも地域によって大きな
差があるということですね。

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(スズメちゃんも朝飯を食いに来ました。あ、餌も減ってきたので
買わなくっちゃあ・・。しかしみんな動物は健気だなぁ・・)

えーと、ネタがないので昨年暮れに調査した事例について
書いてみます。

お客様は何に困っていたかというと「結露」でした。
クローゼットの下部がびちゃびちゃになるとか。
布団を敷いても濡れてしまうとか。深刻ですね。
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(クローゼットの中です。床面が濡れているのですが・・
 わかりにくいですね。すみません。)

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(同じ場所のアップです。やっぱりわかりにくいかしら?
 カビもけっこうすごいですね))

昔は結露で困っていた方は多かったように思います。
でも近年はあまりそういう話は聞きません。

たぶん、最近の住宅は高気密高断熱が主なので結露
もあまり発生しないのじゃなかろうか?と思ってい
ますがどうなんでしょう。

結露ってどういう原因で起こるのかというともちろん
「外気と室内の温度差・湿度差」ですよね。
だから理論的には「その差をなくすればいい」という
ことになります。

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(これは窓の結露ですが・・う~ん、これもわかりにくいな)

壁内・床板裏側・天井板の上など、よーするに部屋を
ぐるりと断熱材でくるんで外気と室内とを遮断すれば
結露は起こらないはず。

ところが今回は結構断熱材はしっかりと施工されてい
ました。それでも室内は結構な結露が発生している。

ということは「室内の空気に含まれる水分量が多い」
からでしょう。じゃあこの水分は何処から来るのか?

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(これは夏場の床下の結露です。これはわかりますね)

可能性としては石油ストーブかファンヒーターなど
「燃焼系の暖房器具は水蒸気を発生させる」のでそれが
原因かもしれません。

ならば換気扇でそういう水分たっぷりの空気を排出させ
るか、あるいはFF式ファンヒーターなら(壁に明けた
煙突?から外に燃えカスをさせるので)水蒸気を室内に
溜めないので有効だと思います。

また、水蒸気を発生させない「非燃焼系の暖房器具に
替える」という方法も考えられます。具体的にはエア
コンやオイルヒーターです。

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(これも夏場の床下です。結露の水分を吸って重くなって垂れ下がった
 断熱材です。また結露水分が木部にしみ込んで腐朽菌が発生しています)

窓の結露はペアガラスにしたら起こらなくなった、と
いう話はよく聞きます。ほかにネットで調べたら窓用の
ヒーターがあるそうですね。窓際の下部において温風を
上に噴き上げて断熱するらしいです。

(FF式ファンヒーターは昔は高価だったようですが
最近は安くなったよ、と職人さんが言っていました。
ペアガラスの工事も今はわりと簡単にできるようです)

私の聞いた話ではFF式がかなり効果があるようです。
除湿器はドアを開けたら別の部屋の空気が流入するから
・・う~ん、いまいちみたいな印象があります。

でも、結露って「複合的な原因」で起こることもあると
思うので一概に言えないかもしれません。まず、
①断熱性能が低いからなのか
②燃焼系の暖房器具のせいなのか
その辺を調べてから対策を考えたほうがいいですね。

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(これも真夏の床下の結露です。グラスウール系の断熱材はよく
 結露の水分を吸ってこんな風になります)

ちなみに我が家は典型的な在来工法なので冬場は寒い
ったらありゃあしない。おまけに過去の地震のせいで
隙間だらけ(笑) 暖房は安価なファンヒーター(笑)

隙間風が多少は入ったほうが健康にはいいのだ!と
開き直っています(笑)

浴室だけの予定でリフォームしたら、あそこもここも
ついでにやっちゃおう・・と言うことになって結局、
気が付いたら予定の二倍三倍もかかっちゃったなんて
いう話はよく聞きます。

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(これも真夏の床下のガス管の結露です。前にも紹介したことがあります)

リフォームって、よっぽど気を付けてかからないと歯止
めが利かなくなるようですね。あ、脱線。すいません。

「室内は冬場に結露が起こりやすい」けど「床下は逆に
夏場に結露が起こりやすい」です。
その理由は何度か説明したことがあるので省かせてくだ
さいね。

今回も途中から支離滅裂な雑談っぽい内容になってあまり
皆様の参考にはならなかったですね。ごめんなさい。

最後までお付き合いいただいて感謝します。
もうすぐ春です。どうか皆様にいいことがありますように。
そして猫ちゃんもスズメちゃんも金魚ちゃんも生きとし生け
るものが健やかで幸せでありますように。



ジョーク

ドラキュラが死んだとき、何かの手違いで天国の方に
やってきてしまった。
それを見ていた神様は慌てた。
こんな奴が来たら天国は天国でなくなってしまう。

そこで、神様はドラキュラだけは特別に現世へ戻して
やるとことにし、
ドラキュラもそれを大いに喜んだ。
「現世に戻してやるが、一つだけ条件がある。
  同じ姿のものにはなれない、ということだ」

「現世に戻してくれるならなんでもいいです。
  ただ血が吸えて、羽があるものにしてください」

神様はドラキュラをコウモリに変えて現世へ戻した。
数年後、再びコウモリになったドラキュラが神様の元へ
やってきた。

「現世に戻してやるが、今度は何がいい?

「やはり血が吸えて、羽があるものにしてください」

神様はドラキュラを蚊に変えて現世へ戻した。
数ヶ月後、再び蚊になったドラキュラが神様の元へやって
きた。

「現世に戻してやるが、今度は何がいい?

「やはり血が吸えて、羽があるものにしてください」

神様はドラキュラを羽付生理用ナプキンに変えて現世へ
戻した。


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結露とシロアリの活動好適温度など。 [結露]


皆さん、こんにちは。

今年はどうもおかしい?
何がおかしいかというと・・

◎羽アリの発生が間欠的だった。
◎気候変動がめちゃくちゃだった。
◎今までなかった虫の調査がとても増えた。
◎体調と心の管理がうまくいかない。

明らかに心のバイオリズムも狂っているらしい・・
そんな気がしています。皆さんは、どうですか?
外仕事の職人さんたちはくれぐれも御身体ご自愛
くださいね。
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(最近の猫ちゃんたち)

猛暑の中、現場で仕事をしている大工さんに、
「暑いですねぇ。ところで大工さんは猛暑の夏と
 冬場ではどっちがいいですか?」と聞いたら・・
「冬場というか寒いほうが仕事がしやすいな」
 ・・という答え。う~ん、そうかもね。

私はお客様からこう聞かれました。
「暑いのに床下仕事って大変ですね。床下も暑い
 でしょう?」で、私の返事は・・
「床下は日陰ですから外よりは涼しいですよ。
 でも、すごいムシムシするというか・・です。
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(実はいろいろありましたが・・)

何度も書いた気がするけど、夏場の床下って、もの
すごくムシムシします。ムシムシって?つまり
湿度がめちゃくちゃ高いんです。
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(お腹だけはいつも満たされるようにしていますが・・)

ちょっと動いても体中がべたべたというか、
ツナギもぐちゃぐちゃに濡れた感じというか。
おまけに泥だらけになります。

まあ、ベタコンの床下は泥だらけにはならないけど
ムシムシベタベタ感は同じ。それにえらく疲れる。
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(まだバリバリ警戒心が強いな・・それでいいのだ。生きていくためには)

わずかな作業でも通常の3倍くらいの疲労感。
体力消耗が激しい。原因はやっぱり床下の湿度が
夏場はすさまじいからだと思っています。

夏場の床下の湿度についてはなかなか分かって
もらえないけど床下の結露写真をお客様に見せると
皆さん、びっくりするようです。

たとえば最近の駆除で撮ったこんな写真です。
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床下がこんな状況になっているなんて床上では
想像できないですよね。
でも、これが事実というか普通です。

それと、夏場のシロアリは元気ですね。
けっこう素早く動くんです。だからピントが合わせ
ずらい。
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シロアリの活動好適温度は12℃~30℃ですから今が
一年中でもっとも激しく活動します。

33℃以上になると(シロアリは死ななくても)お腹の
中の共生原虫は死ぬので涼しいところに避難します。

でもね、床下で33℃以上の場所って滅多にないと思う
ので、まあ、夏場はとにかくシロアリが元気で食欲
旺盛だと思ってくださいね。
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まあ、とにかくだるくて疲れが取れないのでこの辺で。
コメント返しもまだしていなくてごめんなさい。
とにかく、とにかく何もかもダルい、ダルビッシュ・・
ダルビッシュさんもがんばってね(笑)。

最後までお付き合いいただいて感謝します。
どうか皆様にいいことがありますように。
そして生きとし生けるものが幸せでありますように。


ジョーク

マリアは敬虔なカトリック信者、フィアンセのギドも同じだ。 
そんなわけだから初夜が来るまで婚前交渉はしない。


さて、結婚したマリアとギドはハネムーンへ出かける金銭的余裕
が無い。新居に予定したアパートはあと二日ほど入居できない。 
そんなわけで、マリアの母親は二階の自分たちのベッドルームを
使ったらどうかと気をきかせた。親夫婦は階下のゲストルームで
寝てもいいというわけだ。


好意に甘えたマリアとギドは二階へあがって臨戦体制を迎える。
ギドがシャツを脱ぐと、マリアはビックリ仰天飛び上がって階段を
駆け下り大声で助けを求める
;「ママ、ママ、ギドったら胸毛が生えてるの!」


ママはナダメ役
;「マリア、よ~くお聞き・・・。普通の男には胸毛があるものよ。
さあ、旦那様のところにお戻り。」マリアは二階に戻った。


ところが、ギドがズボンを脱ぐと、マリアは再びビックリ仰天飛び
上がって階段を駆け下り助けを求める
;「ママ、ママ、ギドったら脛毛が生えてるの!」


ママは再びナダメ役
;「マリア、よ~くお聞き・・・。普通の男には脛毛があるものよ。
さあ、旦那様のところにお戻り。」


マリアは二階に戻ったが・・・、ギドが靴下を脱ぐと、左足の三本指
が無いのにマリアは目を見張る。彼女はビックリ仰天飛び上がって
階段を駆け下り大声で助けを求める
;「ママ、ママ!!!、ギドったら一本の足は正常なんだけど片方は
半分なの!」


それを聞くにおよび、ママはマリアにオシャモジを手渡した。
娘を見据えて言い渡す
;「マリア、お前はこれでソースでも掻き回していな。アンタじゃ歯
が立たないし、ワタシの出番だよ!」









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茶箪笥の上に置いた箸が黒ずんできた。 [結露]


みなさん、こんにちは。

先日、6年前にシロアリ駆除&敷炭施工をさせていただいた
お客様から電話をもらいました。

室内の空気がなんだか湿気っぽくて、茶箪笥の上に置いた
割り箸が黒く黴びてきたそうです。
えー、敷炭をしたのにね、そんなことってあるのかしら?

もっとも、このお宅は6年前に調査したときは床下は凄い湿気
で床板も腐朽していて、二部屋くらいは床板や垂木、大引の
取替のリフォームをしました。 築30年くらいだったかしら?

そのときの写真を散逸したので、ビフォーアフターで写真を
お見せできれば、最初の床下の悪い状況がもっとわかりやすく
説明できたと思うのですが・・まあ仕方ない。
アフターの写真を見てください。
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まあ、完全ではないけど、ほとんどのカビ(腐朽菌)は消えていました。
私的には当然の結果ですが。
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この上の室内がかなり湿気っぽい・・と気にされていましたが、ご覧のように
床下にはカビはありませんでした。 う~ん、ということは???
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やっぱりわからない・・・困った。土地環境かしら?
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床下は合格なのに、なんで室内が湿気っぽいのかなあ~謎だ。

下手くそですが、この家の土地環境はこんな感じ。
裏手が山で、家の両脇も山。 左手に大きなお寺。 奥には池があって、
側溝というか深さ1メートルくらいの小川にはザリガニもいます。
やや傾斜地です。
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断面図は・・
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とにかく羨ましくなるくらいの自然がいっぱいの環境です。
オニヤンマも巡回してるし・・。奥様もこの環境には大満足。
夏でも室内は涼しくてエアコンもほとんど使ったことがない。

というのは、両脇の木々が直射日光を遮ってくれるから。
つまり、日中も家全体が日陰なので、室内は猛暑の日でも
涼しいんです。 恵まれていますよねえ~。

ところが、この「家全体が日陰」というのがどうやら盲点でした。
以下は相談した某棟梁との会話です。

  • 私のお客様の家のことですが、室内の茶箪笥の中や
    茶箪笥の上に置いた割り箸にカビが生えて黒ずんで
    困っているんです。何にかいい方法はないでしょうか?

  • その家は在来工法?土地環境は?床下は?

  • 在来工法です。土地環境は自然がいっぱいの申し分の
    ない環境だと思います。
    家全体が周囲の木立のおかげで日陰になっていますから
    夏だってエアコンがいらないくらい涼しいそうです。
    床下は敷炭を私がしたのでカビの臭いは全然しませんで
    した。腐朽もなかったです。

  • 家全体が日陰で日中でもエアコンがいらないくらい涼しい?

  • 裏手と両脇が山で、木々に囲まれているから・・ 

  • それだよ、たぶん。日中でも涼しい・・つまり、日陰
    の中に家が建っているというのは、たしかに夏は涼しい
    と思うけど今の猛暑の時期は結露を起こしやすいかもね。

  • あー!そうか。外が暑くて室内が涼しいということは・・
    簡単に言うと、室内が床下化して結露も起こりやすい、
    ということですか?

  • うん、外気と室内の温度差が激しいと夏でも冬でも結露は
    起こるからね。

  • じゃあ、室内と外気の温度差をなくすればいい・・という
    理屈ですね?

  • そのためにはなるべく窓を開けて風を流通させることか
    なあ~。それくらいしか思い浮かばないよ。もしかしたら、
    その家は閉めきっていることが多くない?


  • そうでしょうかね? 要するに部屋の換気ということ
    ですか?う~ん、たしかに外気と室内の湿度を同じに
    すれば結露は起こらない・・
    従ってカビも繁殖しにくい・・
    ということになりますよね。でも、
    それ以外でいい方法
    はないでしょうか?

  • 壁の中を空気を循環させる方法もあるけど既存住宅では
    無理だろうね。


  • それって、エアサイクルとかいうのですね。確かに在来
    工法では土壁だし
    断熱材の構造からも無理ですね。
    う~ん、やっぱり現実的には窓を開けて
    室内の換気を
    常時、良くするしかないみたいですね。

  • 台所の割り箸が黴びて黒ずむ・・という家は意外と多いん
    だよね。

  • う~ん、自然環境が豊かってことはまあ、デメリットも
    あるということかしら?そういうデメリットもまるごと
    受け入れて・・ということですよね。だって、それ以上の
    いいこともたくさんあるんだから。
    でも、お客様にはどう説明しようかなあ~、困った(笑)

  • なるべく窓を開けて風を流通させること・・って、
    言ってよ。

 

その後、他のお客様にも聞いたら意外に室内の割り箸が黴びて
黒ずんだので捨てちゃった・・という人は多いんですよね。

ということは、程度の差はあってもそういうことは多いような
気がしてきました。みなさんのお宅でもそういうことはある
かしら?

なんだか、明確な対処法を書けなくてごめんなさい。
あんまり参考にならなかったですね。
最後までお付き合いいただいて感謝します。
それではみなさん、ごきげんよう。


ジョーク

パブロフ博士の飼っている犬が、近所の犬と雑談している。 

「やあ。条件反射の実験の調子はどうだい?」
 
「順調さ。最近では、俺がヨダレを出すと、博士がすぐに
 ベルを鳴らすようになったよ。」



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結露の話と嬉しいメールなど・・。 [結露]


みなさん、こんにちは。

連日の猛暑が続いています。
熱くても空気がカラッとしているのならまだしも、肌にまとわりつく
ようなベタベタ、ジットリ感が嫌ですね。

で、このベタベタ、ジットリ感は、空気中の水分量が多い(湿度が高い)
からですね。
温帯湿潤気候の日本の夏の空気は、たっぷりと水分を含んでいます。

えー、そんなの知ってるよ。 
それがどうしたの? ですよね。

まず、最近の工事の写真を見てくださいね。
その「たっぷりと水分を含んだ熱い空気が」床下に流れると、こういう
現象が起こります。

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これが、真夏の床下です。 
程度の差はあっても、今の時期の床下はどこの家もこんな感じです。

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金属製の束柱も・・・ちょっとわかりにくいですね、汗を書いています。
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床板の裏側の断熱材も・・やっぱり、わかりにくいですね。
実際はビッショリ濡れています。
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防除士の方なら珍しくない光景ですよね。

よーするに、結露です。 けっこうすごいでしょ。
ベタベタ、ジットリの元である空気中の水分が、床下で冷や
されて結露化するからです


冬は、窓ガラスに結露が起こりますよね。
(最近のペアガラスはそうでもないけど)
夏は、窓ガラスに結露は起こらないけど、床下はこのように
結露だらけになります。 

ベタコンの場合でも基本的には同じです。
まあ、断熱施工がしっかりしていれば多少はいいと思います。
あと、壁内は見えないので調べようがないですが、やっぱり
断熱材の施工次第だと思っています。

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以前、モデルハウスの解体の現場を見た大工さんの話では
壁内が真っ黒にカビていたよ、と聞いたことがあります。
う~ん、私はそういうシーンを見る機会がないので、壁内に
ついてはなんとも言えないんですが。

前にも似たような写真を紹介しましたが、これはなかなか
言葉で説明しても信じてもらえないので、また載せてみました。 
とにかく、夏の床下は凄まじい結露が発生することだけ覚えて
おいてくださいね。  

で、床下の通気が悪い家だと、この結露が土台などに滲みて
やがて木部の腐朽が始まります。 
つまり、結露は家の寿命を縮める大敵。

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で、こういう床下に敷炭をしたら結露が解消しました・・
という嬉しいメールを最近、頂きました。 

私的には想定内のことですが、実感してほんとにわかって
もらえると、メチャクチャ嬉しいです。

また、敷炭の上を這うとなんだか気持ちいい・・とも言って
もらえました。 でしょ、でしょ、って(笑)
こういうメールをいただくのって、すっごく嬉しいです。

でもね、私に言わせればまだ序の口(笑)
きっと、今度は室内の空気の質が「清々しく凛としたもの」に
変わったことを感じるでしょう。 

とにかく、メール相談をしていて一番嬉しいのが、こういう喜びの
報告メールをいただいたときです。 
名古屋のI様、ほんとうに嬉しいメールをありがとうございました。

(おまけに感謝の贈り物までいただいて、本当は私がお礼を
すべきなのにね。 この場を借りて心からお礼申し上げます)

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あー、ちょ、ちょっと敷炭の宣伝っぽかったかしら(笑)
そういうつもりではなかったけど、そう思われても仕方ない
ですね。

ということでおしまいです。
繰り返しますが・・結露こそが家の寿命を縮める最大の敵
と私は思っています。 もちろん、シロアリも困りものですが。
あー、今日の記事は、あんまり説得力がなかったですね(笑)

最後までお付き合いいただいて感謝します。
どうか、みなさんにいいことがありますように。
ありがとうございました。 


ジョーク

この真っ暗な部屋には、本当は何もいない。
今からこの中で「黒猫を捕まえる」という仕事を数学者、
経済学者、政治家に与えてみよう。

数学者は散々苦労した挙句、黒猫の陰も形も見えないので、
気が狂ってしまった。彼は正直すぎたのだ。

経済学者は、しばらくして部屋から出てきて「黒猫の行動は
完璧にモデル化できた」と胸を張って言った。
彼は適当な性格のようだ。

政治家は、しばらくして「よし、今黒猫の首根っこを抑えた
ところだ」と言った。彼はうそつきなのだ。

 



 

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床下は涼しい&くたばる猫 [結露]


みなさん、こんにちは。

毎日暑いですね。 もう参ってしまいます。
みなさんのところはどうですか?
やっぱり30度は超えていますよね。

まあ、夏だから暑いのは当たり前ですが、特に屋外での
作業に従事する建築・土木関係の人にとっては毎日がキツい
ですよね。  私もそうですが肉体労働者のみなさん、毎日
お疲れ様です。

(うちの猫は完全にくたばっています)
2010,7,21,豊島洋様施工 002.jpg

(エアコンの部屋より廊下がいいらしい。 エアコンが身体に悪いのを
知ってるのかしら?まさか?)

2010,7,22,炭焼き 020.jpg

でも、真夏の床下って、とても涼しいですよ。
もうひんやりするくらい真夏の床下って涼しいんです
まあ、作業をしていると涼しいことも忘れてしまいますが。

で、今日はその「床下の涼しさと結露の関係」ついて書いて
みます。 これについては前にも書いたことがありますので
また同じ内容かよーって、ガッカリしないでね。

私の書けることなんてどーせ、同じことの繰り返しばっかり
ですから(笑)
で、昔、多くの人にこういう質問をしたことがあります。
(なんだかこれも前に書いた気がするなあ~笑)

  • 夏と冬って、どっちが床下は湿気っぽいと思いますか?

すると、ほとんどの人はこう答えます。

  • そりゃあ、冬でしょ。 だって、冬は雪や霙(みぞれ)
    で、外はぐじゃぐじゃの水分だらけじゃあない。 
    それに比べて、真夏の外はカンカン照りなら
    床下だってきっと乾いてるでしょ。

で、これは大きな間違いです。 
確認したかったら自分で真夏の床下を覗いてみてくださいね。 
きっとびっくりするはずですから。

・・・と、エラソーなこと言っちゃったけど、実は私もこの業界に
入ってからその事実を知りました。

猛暑の日ほど、床下調査で床下にもぐると、もう凄まじい湿気
なんです。 配管を伝わって水分がポチャポチャと落ちる音を
聞いたときは漏水してるのかな? と、思ったほど。

実際の夏場の床下を見てくださいね。 最近の工事写真です。
2010,7,18,豊島様調査 015 - コピー.jpg

白いつぶつぶは結露の水滴です。
2010,7,18,豊島様調査 016 - コピー.jpg

以下は床板の裏側の断熱材に付着した水滴です)
2010,7,21,豊島洋様施工 043.jpg

2010,7,18,豊島様調査 021 - コピー.jpg

2010,7,21,豊島洋様施工 030.jpg

2010,7,21,豊島洋様施工 032.jpg

で、なぜこういう現象が起こるのか?

アホの私にはなかなか理解できませんでした。 もっとも某大学
教授も自宅の床下に潜ったとき、誰かホースで通気口から水を
撒いたんじゃあないか? と、その水分にびっくりした・・そうです。

だから、さっきの質問に、夏のほうが床下は湿気る・・・・
と答えた人は相当偉いです(笑)

まあ、簡単に言うとこういうことです。
真夏の熱い空気が通気口から床下に流れて・・床下は日陰
ですから・・当然、その空気は「冷やされ」ますね。 
すると床下で「結露現象」が起こる・・・というわけです。

で、問題はこの後なんです。

  • 結露水分が床下の土台や木部に染み込む
  • 木材の含水率が上がる
  • そこに腐朽菌の胞子が付着する
  • 腐朽の開始・・・

つまり、この真夏の結露が家の寿命を縮める最大の元凶・・・
だと、私は思っています。 逆に言えばこれを完璧に解決できたら
家の寿命は大幅に伸びる・・ということです。

下の写真は前にもお見せしました。 湿気を抑えるためにビニール
シートを張ったら、こういう結果になりました・・・という事例です。 
あ、私が張ったのではないですよ。調査の段階で見つけた例です。 
お客様が湿気がキツいので何とかしてよ、と大工さんに言ったら
大工さんはビニールシートを張ればいいと思ってそうしたらしいです。 
びっくりでしょ!
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ビニールシートの下に水分が溜まるのは想像できますね。
でも、ビニールシートの上にも水たまりができる・・とは想像外
じゃないですか? でもこれが現実。 これも床下空間の空気が
冷やされて起こった現象・・・結露のせいですね。
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画像 053.jpg

で、基礎の内(外)断熱で通気口のないつくり・・これなら結露は
発生しにくいと思います。 しかし、土壌の生態系の循環を壊す
という意味で私は嫌いなんです。 もちろん、シロアリを誘発する
という意味でも嫌いですが。 

う~ん、いいことと、悪いことって、いつも背中合わせみたい。
今日はこれだけ覚えてくださいね。

  • 真夏の床下は猛烈な結露が発生する・・ということ。


じゃあ、その対策として有効な方法は?
については長くなりますので別の機会に・・・ということで終わります。

最後までお付き合いいただいて感謝します。
それではごきげんよう。 どうか皆さんにいいことがありますように。


ジョーク> 

ある神父の元へ、女が懺悔しに来た。 

女「私はある男性に向かってろくでなしと言ってしまいました」 

神父「何故そのようなことを言ったのですか?」 

女「その男性は私の腕を触ってきたんです」 

神父「こんな風に?」 そう言って神父は女の腕を触った。 

女「はい」 

神父「それくらいの事でろくでなしと言ってはいけません」 

女「でもその人は私の胸も触って来たんです」 

神父「こんな風に?」 神父は女の胸を触った。 

女「…はい」 

神父「それくらいの事でろくでなしと言ってはいけません」 

女「でもその人は私の服も脱がせてきたんです」 

神父「こんな風に?」 神父は女の服を脱がせた。 

女「えっ…あっ…はい」 

神父「それくらいの事でろくでなしと言ってはいけません」 

女「でもその人は私のアソコに自分のアソコも入れてきたんです」

神父「こんな風に?」 神父は自分のアソコを女のアソコに入れた。 

女「…っ、はい」 

神父「それくらいの事でろくでなしと言ってはいけません」 

女「でもその人エイズだったんです」 

神父「このろくでなし! 」


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棟梁の話・・密閉型よりも解放型を。 [結露]


みなさん、こんにちは。

冬場は、窓が結露でグジャグジャなんて珍しくないです
よね。 困っている人も多いと思います。 
ホームセンターでも結露用のワイパーみたいなのとか、
テープみたいなのが売っていますよね。

でも、ハッキリいって、どれもいまいちじゃないですか?
私のお客様も「あんなの効かないわよ」って言ってます。

(写真は断熱材の中に侵入したシロアリです。
 クリックすると大きくなります)

H20,5,8,アンリ2 036.jpg

で、今日はペアガラスとか具体的な結露防止のテクニック
じゃなくて、もっと根本的なことを考えてみましょう。

えーと、昔、大工さんがこう言っていたのを思い出しました。

  • 今の家ってビニールハウスとおんなじだよ。 
    だから結露が出て当たり前さあ・・・。

私は、最初ナニを言っているのか意味がわかりませんでした。
ビニールハウスねえ? 

でも、よく聞いたら、床下から壁、天井裏まで断熱材がたくさん
使われていて・・・ヨースルに断熱材で家がぐるっと包まれて
いる状態・・・・つまり、高気密住宅という意味ですね。

H20,5,13,sonota 033.jpg

以下、口下手な棟梁から聞いた話を私なりに翻訳?してみます。
みなさんはどう思われるかしら?
聞き間違いもあるかもしれませんが、大目にみてね(笑)



今では
高気密・高断熱住宅って、もうすっかりふつうに
なっちゃたけど、でも、これは、日本の風土を完全に無視した
「非常識」な考え方だと俺は思うんだよなあ。

だって、日本はもともと高温多湿な国だぜ。 
これは家を建てる時に一番、最初に考えておかないとな。 
湿気の多い日本で、高気密の家を作れば結露・カビが生える
のは当たり前すぎる話さ。

どうしたら高温多湿の雨の多い環境で「暮らしやすい家」を
作るか・・これが日本の住宅の一番の肝・・大事なことなんだ。

で、昔はとにかく
「通気」を基本にした家づくりをしてきた。
高床式って知ってるだろ。 アレが基本だよ。 
麩や障子・地窓などは取り外し自由だろ。 風を通そうと
思ったらいつでもできる。 欄間だって各部屋の通気をよく
する知恵だ。 まあ欄の匂いを広げるという説もあるが。

庇も大事。 庇のおかげで蒸し暑い日だって、雨の日だって
風をいれられるし、夏の日差しだってね、遮ることができるだろ。

それに、家を作っているものすべてが
「息をする」ように工夫
されているだろ。 畳・真壁の柱・土壁・建具の桐のことさ。
そうして湿気を排除、あるいは湿気があっても暮らしやすい
家を作ってきたんだ。 

特に日本のジメジメした夏。 この時期をいかに快適に健康に
暮らせる家をつくるか・・・・だから、こういう言葉、知ってるだろ。
「家のつくりようは、夏を旨とすべし」


結露は、在来工法の基本の「通気の良い家」にすれば防げる
んだ。 高気密の反対にすればいいんだ。 
家をまるごと
「息をさせる造りと素材」に変えればいいんだ。 
そのほうが健康にもいいよ。

それでも・・・

  • 密閉したプライバシーのある家がいいというなら・・・

  • 冷暖房完備の家がいいというなら・・・

結露の多い腐れやすい家に住むのは我慢するしかないさ。
ビニールハウスで、結露もイヤなんて土台無理なんだよ。 

そりゃあ一時的に結露の出ない(見えないだけ)家を作る
ことはできても、日本の高温多湿の風土を無視したら、その
「快適性」は表面だけ・・だと俺は思う。 
自然の気候風土に逆らっても勝ち目はないよ。


H20,5,13,sonota 034.jpg

ちょっとくらい寒くてもね、ちょっとくらい熱くてもね、密閉型
よりも解放型の住宅のほうがいいと思いません? 
そのほうが体にもいいそうですよ。 

でも、結局、密閉式の高気密がいいっていうお客様がいる
限りは大工さんとしてもどうしようもない・・・というのが現実
だと思います。 だから、みなさん賢くなりましょうね・・なんて、
余計なお世話ですね。

結露をどうにかする前に「家の造りの考え方」をどうにかする
のが先だと思っています。 在来工法がすべてOKとは思い
ませんが、いいとこというか基本は受け継いで欲しいです。
あー、説教っぽく聞こえたらごめんなさいね。

H20,5,13,sonota 035.jpg


個人的には、解放型と高気密型を組み合わせた・・・つまり
中気密・高断熱の家がいいなあ~と思っています。
そろそろ密閉型から解放型へと考え方を変えてみません? 

無理かしら? 無理かもね(笑)
だって、真夏のうだるような暑さのとき、冷房のガンガン効いた
部屋に入るともう天国ですもんね。 身体に悪いと思っても(笑)
いったん身についた習慣ってなかな変えられないです。 困った。

H20,5,8,アンリ2 039.jpg

でも、中気密にすることはできると思うんですけどね。
麩や地窓、障子などを上手に取り入れればね。
それに呼吸する素材を上手に使えば「息をさせる」こともできると
思うんですけど。

在来工法の欠点って、「冬に寒い」ということでしょ。
だったら、上手に断熱材を使って「冬に寒くない在来工法」
家にすればいいじゃん・・と思ってしまいます。 

つまり、家造りの基本は「在来工法」で、マズいところだけ最新の
技術を使えば・・いいとこ取りですね・・・いいと思っています。
みなさん、そう思いませんか? この視点で考えればいろんな
アイデアが出てきそうですよね。

H20,5,8,アンリ2 038.jpg
(断熱材も上手に使わないと、シロアリを呼び込んでしまいますね)

昨今は断熱材を多用して部屋の冷暖房費を省エネしようという
風潮ですが、なんかこれっておかしいと思います。 
そのために日本全土で膨大な断熱材が消費されてる・・・
つまり、断熱材生産のために膨大な石油エネルギーが使われて
いるってことでしょ。 これってほんとの省エネかしらね?

いろんな設備機器だって、名目は省エネだけど実際は省エネを
大義名分にしたビジネスに過ぎない・・気がします。 
次世代に膨大な「省エネのために使った廃棄物」を生み出して
いるだけと言えないかしら。

省エネを名目にして産業を活性化しよう、というのが政府の意図
かもと勘ぐってしまう私はおかしいのかしら?
ね、ミーコちゃん(笑)

2010,3,16,青木タンス様 003.JPG

今日は口下手な棟梁を代弁して書いたつもりですがうまく書けた
かしら? ちょっと心配ですが。 みなさんは、どうお考えでしょう? 

・・・ということで終わります。
最後までお読みいただいて感謝します。
それではごきげんよう。


ジョーク

現役を退いたうちの両親は今後の生活について話し合いを
重ねているという。 テーマは尽きない。 

オヤジのこんな問いもある;
「ボクが先に死んだら君はどうするかね?」

この種の質問は気遣いが必要。 

多分、独身女性か未亡人か三人募って共同生活をするつもり、
但し、私より若い人がいいわ、だって、私って気も心も若いから、
・・というのがオフクロの返事。

無難に切り抜けたら返すのが夫婦;
「私が先に死んだらアナタはどうなさるの?」

オヤジ;
「多分、同じことだろうね。」



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除湿と調湿のちがい。 [結露]


みなさんこんにちは。

みなさんのところでは雪はどうでしょうか? 新潟はこんなかんじ
です。 
先日、
新潟市内に行くのに、ふつうは1時間で行けるところに
3時間もかかってしまいました。 参った、参った。

M 004.JPG

まあ私たちの田舎のほうは消雪道路で問題はないのですが、新潟市内って
ダメだなあ~と思いました。 
除雪がなっていない!なんて怒りながら運転していました(笑)

M 001.JPG

M 002.JPG

で、今日は興味のない人には超つまらん内容です。
そして前にも同じことを何度も書いています。 だから既にご存じ
の方はパスしてくださいね。 私的にはみなさんに知ってほしいこと
なのでしつっこく書きます(笑)

この間の記事で・・
「炭は疎水性で水分をしっかりとは吸わないけど大丈夫」と書きました。 
なぜ大丈夫なのか、今日はその理由を書きます。 

というのは、この事実はまだまだ一般的には知られていないと思う
からです。 この事実って?

皆さんは床下の湿気って夏と冬ではどっちが多いと思いますか?
8割の人は・・・

夏の床下→暑いのできっと乾燥しているだろうなあ。
冬の床下→寒くてじとじとしてるから湿っているだろうなあ


・・・と思っていませんか?
恥ずかしいですが私も漠然とそう思っていました。

でも、事実は正反対なんです。
真夏に床下を検査すると、どこの家も強烈な湿気です。
ひどいと水滴のポチャポチャ落ちる音が聞こえる家もあります。

(写真は、真夏に配管にできてポチャポチャと滴っていた結露です)
新しいイメージ4.JPG

(光っているブツブツ・・・これも結露です)
画像 021.jpg

なぜこういうことが起こるんだろう?と、アホな私には大いなる
疑問でした。 で、某大学教授の文を読んでやっとわかりました。
「ヨコからの湿気」だったのです。 
下の図を見てくださいね。

コンクリート・ビニール敷設の問題点 - コピー.JPG
外気が気温30度c、湿度85%だとします。
この空気が床下に流れると、床下は日陰になりますから空気は
冷やされます。 
で、空気は冷やされると、それまで「抱え込んでいた水分を抱え
込めなく」なります。
 

この図では・・たとえば27.2度cに下がったとします。 
すると「抱え込めなくなった水分」が吐き出されて湿度が100%
になって結露がはじまります。

つまり「外から空気によって水分は床下に運ばれる」という
わけですね。 これが「ヨコからの湿気」という意味です。

床下をベタコンかビニールで覆っても結露は防げない理由が
わかっていただけたかしら?

湿度の推移.JPG

で、この事実は一般的にはほとんど認識されていません。

ふつうは床下の湿気の原因は「地面から登ってくる水分」だと
思ってしまいがちです。 
だから、床下をベタコンかビニールで覆ってしまえば床下の
湿気は無くなるはず・・・と思ってしまうのです。

実際、湿気が強くてなんとかしてよ、と大工さんに言ったら
それならビニールシートで地面を覆っちゃえ、という施工をした
家をときどき見かけます。 ほんとは逆効果なんですけどね。

しつっこいですが、この「ヨコからの湿気」については一般的に
はほとんど認識されていません。

で、なぜこの事実を広く知ってほしいのかというと、それが家を
腐らせる元凶だからです。 結露→腐朽菌の発生→住宅の
短命化
・・・になるからです。

では、どうしたらこの床下の結露発生を止めることができるで
しょうか?
下の図を見てくださいね。

炭施設.JPG
これは床下に炭を敷いた場合です。 
同じく外気が気温30度c、湿度85%だとします。 でも、今度は
炭が「抱え込めなくなった空気の水分を吸う」ので湿度は100%
にはなりません。 

ね、わずか5%だけ湿度を下げることで結露は防止できるんです。

これが炭は疎水性で水分をしっかりとは吸わないけど大丈夫
という理由です。


下の写真を見てください。 
炭が疎水性でも床下の結露を止めるには充分という実証例です。
左が通常のカビが生え始めた床下。 右が敷炭後1年半経った
床下です。 同じ場所です。 同業者の方なら見たことがある写真
だと思います。
林野庁テスト結果.JPG

要は・・・
「年間を通して、床下に結露が発生しないようにできればいい」
わけです。 それが家の高寿命化の決め手になりますからね。

だから、
炭でなくても床下に結露が発生しないようにできればいいわけです。 
で、私の知る限りそのような機能を持った素材としては炭しか思い
当らないのです(今のところはですが)。


なんだかすっかり敷炭のセールスっぽい記事になってしまいました。 
でも単に炭を売らんがためではないことが、もし少しでも伝わったら
嬉しいです。

今日のタイトルにした除湿と調湿のちがいとは・・

除湿→単に湿気を取ること。
調湿→結露の起こらない程度に湿気を調節することです。

ほんとは「炭の磁場調整力」のほうに私は興味があるんです
が、それは本旨にはずれるので省きましょう。

えーと、まとめると・・・

  • 床下は、夏は湿気が強く、冬は乾燥していること。

  • 夏の結露が家の短命化の最大原因であること。

  • 家の耐久性を考えるなら、夏の床下の結露を解消
    することが決め手。

・・ということでしょうか。

ほんとに退屈で下手な文に最後までお付き合いくださって、
心から感謝いたします。
それではみなさん、ごきげんよう。


<ジョーク>  

 

新しいかみさん

「はぁ~・・・・」
「どうした、ため息なんかついて。」

「昨日の晩、新しいかみさんとヤッた時に大失敗やらかしちまったんだ。」

「どんなことやっちまったんだよ。」

「ヤリ終わった後、いつものクセで枕元に100ドル置いちまったんだ。」

「そりゃ酷い!かみさん怒っただろ!」

「でもかみさんは慣れた手つきで20ドルお釣りをくれたんだ。」


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夏場の床下の実態! [結露]


みなさん、こんにちは。

今日は雨です。 久しぶりに雨を口実に休んじゃおう。
といっても、午前中はハチとネズミの駆除をしてきましたが。
午後からは溜まった写真の整理と、報告書等の作成で結局
ゆっくりしてもいられない・・貧乏暇なし、ってところです。

まあ、これが自分の選んだ道ですからね。
愚痴は言うまいってことで始めましょう。 
実は、最近のメール相談で床下の結露についての質問が多い
ような気がしますので今日はそれについて書いてみます。

床下の結露・・・
といっても、床下を覗いたことのない人には興味ないと思います。 
反対に覗いた人はその実態に凄くビックリするようですね。
昔、私もビックリしましたから気持ちはわかります。

なにはともあれ、先週の床下調査で撮った写真を見てくださいね。
みなさんもビックリするかしら?
これが「夏場の床下の実態」です。
P8030053.JPG

P8030054.JPG

白っぽく反射しているのは全部、水滴=結露 です。
P8030031.JPG

ね、凄いでしょ。 
P8030029.JPG

P8030028.JPG

大引き(土台の一部)もビッショリ・・・
P8030027.JPG

この水分が土台に吸い込まれます・・・
P8030024.JPG

配管の水滴・・・
P8030022.JPG

私たちにとってはお馴染みの光景です。
でもね、写真でも撮って見せない限り誰も信じてはくれないのです。
P8030023.JPG

床下の結露が土台を腐らせる元凶・・・
ということが伝わったかしら? 土台の含水率が一挙に上がって、腐朽菌の
繁殖する絶好の環境になります。
P8030020.JPG

これって、特殊な事例でしょ?・・・って思いますか?
あるいは、我が家はベタコンだからこうはなっていないはず・・って思います?

床下がベタコンであろうと土であろうと同じです。
なぜって、これは床下土壌から蒸発してきた水分が原因ではないからです。
「ヨコからの水分」が原因です。
P8030030.JPG

「ヨコからの水分」
って何よ?・・・って思いますよね。
そう、これは通気口から入った「外気」が原因です。
ちょっと意味不明ですよね。

真夏の外気って高温ですよね。 30度以上の気温も夏なら珍しくないですね。 
で、空気って・・・
「温度が上がれば上がるほど水分をたくさん取り込む」性質があります。 
夏の空気がジメジメしているので、それはおわかりだと思います。
夏の外気って蒸し暑いですよね。 つまり、たっぷり水分を含んでいます。

P8030025.JPG

そんな空気が床下に流れて「冷やされる」と、どうなるでしょう?
そう、ちょうどビヤジョッキに冷たいビールを注ぐと・・・ジョッキの周りの
空気は冷やされてジョッキにたちまち水滴が付きます。 これも結露。

まったく同じ現象が床下に起こります。
熱い外気が床下に流れて冷やされると床下に結露現象が起こります。
なんとなくおわかりいただけたでしょうか?
P8030015.JPG

で、これを防ぐには方法はふたつ・・・

① 高気密状態にする。 (外・内断熱ですね)
② 反対に通気をよくする。(昔の吹き抜けの床下です。 神社・仏閣)

で、私は②派です。

私の経験では、②+敷炭でこれは見事に解消できるからです。
効果は無期限。 まあ床下換気扇でも解消できますが、そこそこしか解消
できませんしね。 機械には寿命もありますしね。

P8030010.JPG

①も効果はありますが弊害も伴います。 どんな弊害?かというと前にも
書きましたし・・長くなるので今回は省かせてくださいね。

・・・ということで、私としては今までなかなか信じてもらえなかったこの
「夏場の床下の実態」についてメール相談をされると、なんだか嬉しくなって
きます。 へーっ、て思いますよね。 相談されて嬉しいなんてね。
P8030009.JPG

だって、今まで誰も信じてくれなかったのに、少しずつでも気付いてくれる
人が最近増えてきたからです。 

この「真夏の床下の結露現象がいかに土台を傷めるか」については、
ずいぶん前にも記事にした覚えがありますが、ほとんど反応はなかった
ようです。 だから、やっと気付きはじめてもらえて私はとても嬉しいんです。

そういうわけで、今日の記事は、もしみなさんの参考になったら特に
嬉しいです。 
最後までお付き合いいただいたみなさん、ありがとうございました。 
それではごきげんよう。 


       <ジョーク

 

夏休みに入ると子供たちはバイトを探す。 
一方、子供たちが所属している教区の牧師さんは街で聖書を売り
歩いてくれる人間を調達しなければならない。 と
なれば、需要と
供給のバランスはすぐとれるもの、三人のうち二人は無条件で
採用された。 三番目の子供は言語障害があるのでどうかと思案
したが、牧師さん
として差別するわけにはいくまい。

何日間か販売活動を終えた後、教会で第一回報告会が持たれた。 
牧師さんは子供Aに成果をきく
;「聖書はどれだけ売れたかね?」


直立不動で答える子供A
;[35冊です。」

牧師さん
;「精一杯がんばってそんなものかい?」


同じ質問が子供Bに向けられた。
子供B;「75冊です。」
牧師さん;「なかなかやるね。」

子供Cにはきく必要も無いのだが、同等に扱わなければなるまい。
言語障害を持つ子供
;「ぼ、ぼ、ぼくは、175さ、さ、冊です。」


これは意外だ。 となると、牧師さんは成功の秘訣を知りたくなる。
子供Cの解説
;「ぼ、ぼ、ぼくは、か、か、買ってくださいと、お、お、お願いしました。 
  さもないと、ぼくが、よ、よ、読んで聞かせますよ、って。」


解釈によっては差別ネタかも。 でも大目にみてくださいね。
(ジョークって差別と紙一重なのが多いみたいですね)
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原因は・・・・? [結露]


みなさん、こんにちは。

最近の調査写真のなかから・・・下の写真を見てくださいね。
基礎が濡れていますね。 これって何が原因でしょう?
外壁に付着した雪が溶けたのかなあ? 
それにしてはちょっと不自然な濡れ方ですね。

DSCF0519.JPG



 

 

 

 

 

 今の時期は窓枠の下などが、結露でビッショリなんてお宅は珍しくないと思います。 でも、この写真では窓枠の下以外のところが濡れていますよね。
さあ何が原因かしら?

 

 


DSCF0517.JPG

 

 

 

 

 

 

 室内です。 
敷居はビッショリ!
これはよく見る光景です。
でも、これが原因ならこの下の基礎が濡れるのがふつうですよね。






で、この床下を調査しました。 下の写真が床下です。

DSCF0504.JPG

 

 

 

 

 

 

 

 通気口が見えます。 この上が敷居になります。







その部分をちょっとアップ。 下の写真です。

DSCF0508.JPG

 

 

 

 

 

 

 

 敷居の下の土台はなんともないですね。







それでは、いよいよ濡れてる部分の土台です。(下の写真)

DSCF0505.JPG




 

 

 

 

 

 なんか水分が染みてる感じですね。









もうちょっとアップ。(下の写真)
やっぱりこの部分だけ濡れています。ここは最初の写真の真裏に当たります。

DSCF0506.JPG

 

 

 

 

 

 

 

 









さらにアップ。(下の写真)
真ん中に茶色のサッシの角が見えますね。
土台はビショビショです。 どうやら、この水分が最初の写真の外基礎に流れ落ちてるようです。 DSCF0507.JPG

 

 

 

 

 

 

 

 









じゃあこの水分は一体何処から?

そうですね。 解りました?
アルミサッシの窓枠は冷たいですから結露が起こりやすいですね。 
もうひとつの原因は・・断熱材がこのへんだけ不足していますね。
黒っぽい紙(防水紙)の向こうはすぐ外壁です。 すると、ここも結露が起こり
やすいですね。

つまり、
①断熱材の不足した外壁の裏側と、
②窓枠のアルミサッシ、
・・・・この二箇所に起こった結露が原因です。 

ね、見えないところの結露ってばかにならないでしょ。 

このままでは土台がゆっくりとですが腐ってしまいます。
皆さんのお宅でもこのように「外基礎が不自然な濡れ方」をしていたら
ちょっとだけ注意してくださいね。

もちろん急激な腐朽や劣化にはなりません。 でもね、長い間には確実に
土台が弱っていきますからね。

DSCF0520.JPG

 

 

 

 

 

 

 

 


もうひとつの注意箇所です。 化粧モルタルにひびがあります。



これも、すぐに被害にはならないでしょうが化粧モルタルの剥離が始まってるようです。 
シロアリの侵入しやすい状態です。 何度も言っていますが化粧モルタルは止めましょう。 
打ちっぱなしの基礎で充分です。 (化粧するぶん費用も浮きますしね)

ところで昨夜、NHKTVの「クローズアップ・現代」でアメリカ・カンザイシロアリ
取り上げていたそうですね。 残念ながら私は見逃してしまいました。
夜10時頃に、慌てた声でお客様から電話があって初めて知りました。

数年前のシロアリ証・更新のための講習のとき実物を見たことがあります。
幸い新潟県ではまだこのシロアリの被害は聞いていないのでホッとしていますが
ホンネを言えば、とても厄介なシロアリですから、どうか新潟には来ないで!
と思っています。(笑) 
だって、対応が超難しいからです。 費用もバカにならないだろうし・・・。

(結露対策って難しいですね。 最近はペアガラスとか二重サッシなどいい商品が
出てるようですが、それだけでは不十分かもね。 断熱材の施工の仕方なども
大事ですね。)

ということで今日はおしまいです。
参考になったかしら?

おまけのジョークです。 



ジョーク

ある日曜日、ザサエさんはお母さんのブネさんと、泊まりがけで
遠出することになりまし
た。他のみんなも旅行に出かけたので、
ザサエさんの夫マズオさんが、
1人で留守番役を買って出ました。

「あなた、行ってきます。たまには
1人でのんびりするのもいいかもね」
「ああ、いってらっしゃい。ザサエもお母さんと、ゆっくりしておいで」

ところが、電車の中でブネさんの気分が悪くなってしまいました。
仕方なくザサエさんだ
けで行き、ブネさんは引き返すことに。
家に着いたのは夜になってからでした。

「マズオさん・・」


「お母さん!今夜は泊まってくるんじゃ」


「そのつもりだったんですけどね。ちょっと気分が。それよりマズオさん」


「は、はい。なんですか」


「ザサエがいなくてよかった。ねえ。私の帯、はずしてくれないかしら」


「・・・」


「着物も。そう、そっとお願い」


「・・・」


「足袋も長じゅばんもブラジャーもパンティも、ぜーんぶ取ってしまって!」


「お母さん・・」


「マズオさん」



「今度私の服を勝手に着ていたら、ザサエに言いつけますよ!」

 


最後まで読んでいただいてありがとうございました。 

それでは皆さん、ごきげんよう。

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ヨコからの湿気をご存知ですか? [結露]



皆さん、こんにちは。

どうもうちは押入れの中が湿気ってねぇ~。 
布団とかモノを入れておくと湿気っぽくなって困るんだ。 
だから「水取りゾウさん」とか除湿剤を入れてあるんだけど、
いまいち効果がないのよ・・・。 

たぶん床下の湿気が原因なんだろうね。 やっぱ、床下を
ベタコンにすれば良かったのかなあ~。 でも今更、工事も
大変だしね~。 これってどうしたらいいのかなあ?

・・・なんて、お客様から相談を受けることがよくあります。

で、皆さんはどう思いますか?  
大工さんに相談したら・・・そんなのビニールシートを床下に
張ればいいよ、ということで実際そういう工事をしたという
お宅をときどき見かけます。 
皆さんも床下をベタコンかあるいはビニールシートでも張れば
解決すると思いますか? きっとそう思うでしょうね。

それは、湿気の元は床下の土壌から上がってくる水分(蒸気圧)
が原因と考えるからですよね。 
だから、床下土壌にビニールシートかコンクリートで蓋をすればいい
・・・と思ってしまいます。 いわば「臭いものには蓋」の発想ですね。

たしかにそうすることで床下土壌から登ってくる水分は遮断できます。 
で、それで万事OKかというとそうは問屋が・・・の結果になることも
多いのです。 

論より証拠、下の写真を見てください。 
これは猛暑の真夏に床下を撮った写真です。 
(実はこの写真は前にも一度紹介しました。)
 
 画像 052.jpg

ビニールシートを張ることで、土壌からの湿気はシートの下に
集中して溜まります。 
だからシートの下はビショビショ。 これは納得できます。  
 画像 053.jpg

下の写真を見てください。何故かシートの上も水浸し状態。 
あちこちに半端じゃない水溜りが見られます。 
 画像 057.jpg
ビニールシートが破けていたのでしょうか? 
それとも、通気口から誰かがホースで水を撒いた? 
そうではありません。 
では、この水分は一体どこから来たのでしょうか? 

そう、これが「横からの湿気」=結露 です。
実は、エラソーなこと言っていますが、私もこの正体が結露で
あることに長い間気づきませんでした。 夏に床下に潜ると
どこの家も凄い湿気。 
これって、きっとよっぽど土地が湿地なんだろうなあ
・・と思っていました。

簡単に言うと、たとえばビールジョッキに冷たいビールを注ぐ
とジョッキの外側がビショビショに濡れますよね。 
この水分はジョッキの周りの空気が冷やされたから結露する
わけですね。

それとまったく同じことが床下で起こっています。
通気口から床下に流れ込んだ空気が床下で冷やされて結露する
わけです。 つまり「ヨコからの湿気」です。

下図は外気30℃の空気が床下で27、2度に冷やされると結露
が始まるという説明です。

 image3.gif

結露の凄まじさを物語るもうひとつのお話。 

動燃の低レベル放射性廃棄物の「地下貯蔵庫」の話はご存知の
方もおられるかもしれませんが・・・。
 
はじめ地下貯蔵庫に水が50センチも溜まっていたのでビックリ! 
これはきっとどこかの隙間から地下水が流れ込んだのに違いない
ということで防水工事をしたそうです。 

そしたら今度は水位が4倍の2メートルに増えて廃棄物のドラム缶が
プカプカ浮いてしまった。 ひび割れからの地下水の流入が原因
じゃないとするとさてこの水は一体どこから?

実はこの地下室に溜まった水は空気中の湿気が冷たい壁や天井に
触れて結露したものでした。 
ドアの隙間など空気の入り口が水の入り口だったという話。 
実際に起こった結露の凄まじさを物語る話です。 結露ってとんでも
ないチカラをもっていることを知っていただきたいのです。

で、最近の高気密高断熱の住宅って、この地下貯蔵庫化?
してるって思いませんか? 床下土壌が土ならまだこの結露をある
程度は吸い取ってくれます。 
しかし、ビニールシートやベタコンは吸い取ることができるでしょうか? 

それに「コンクリートは見た目は乾いていてももともと水分をたっぷり
含んでいます。 含んでいるからこそ形を成していられる」のです。 
これは日本一の宮大工といわれた故西岡棟梁の言葉。 
実際、含水計で図ればそれは一目瞭然です。

もし床下の湿気を減らしたいとしたら私は床下土壌面をビニール
シートやベタコンにするよりも発泡スチロールを敷き詰めたほうが
もっと効果があると思っています。 冷たい土壌温度を緩和する
からです。 
しかし、それでは結露は防げても今度はシロアリを呼び込んで
しまいそうだし・・・痛し痒しです。

今日の写真のお客様もあまりに湿気が強いので大工さんに
ビニールシートを張ってもらったら結果は最悪になったとのこと。 
ベタコンについても同じことが起こっても不思議ではありませんね。 

「臭いものには蓋」式の発想では無理だということが伝わったかしら? 
・・・ということで退屈な説明になってしまったようです。

とにかく床下土壌から登ってくる水分(蒸気圧)だけが床下の
湿気の原因ではないこと。 
「ヨコからの湿気=結露」も凄いんだということをお知らせした
かったのです。 
この点を考えないで防湿シートやベタコンをしても無駄な出費に
なりかねないので充分注意してくださいね。

それでは皆さん、ごきげんよう。


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床下の結露をもう一度 [結露]


皆さん、こんにちは。

毎日、暑いですね。 いかがお過ごしですか? 

山登りの好きなお客様に伺った話ですが、今年は春先の高山植物の
花も咲くのが遅かったそうです。 また農家のお客様の話では、たまねぎ
の花?が咲くのが異常に早かったと言っていました。
なんかちょっとおかしいです。 

それはともかく、このブログで何度か書きましたし写真も載せましたが、
これから床下はとても湿気る時期に入ります。 しつっこいようですが、
この事実はほとんど一般の方には知られていないと思いますので、
最近撮った写真を見てくださいね。

常識的な想像では夏は床下が暑さで乾燥するのでは?・・・
と思いがちですが、事実は全くの逆です。

これは束石の結露です。 水滴が付いているのがわかりますか?

これは束石の上の「ジャッキ式束柱」の結露です。 
以前、シロアリに束柱が食べられていたので交換したものです。 
実はこの「ジャッキ式束柱」の欠点はこの結露がつきやすい点なのですが・・・。 

二枚の写真で気づいたことはないですか?

そうです。 束石と「ジャッキ式束柱」には結露が付いているのに、
土壌は乾燥しています
。 ふつうに考えれば辻褄が合わないようですね。 
土壌は乾燥しているのに、その上の束石と束柱が濡れているなんて、ね。 
でも、これが「夏場の結露」です。 

そして、この結露が床下の木部に染み込んでいきます。 
そして腐れ(腐朽)が始まる原因になります。 だから「我が家の床下を
覗いてみたけど、土壌が乾燥していたから湿気は心配ないな」
と思っても、
それでも腐れは始まるということを解っていただきたくて写真を載せました。 
土壌が乾燥している、いない、ということは土台の腐れにはあまり影響が
ないこと。 腐れの最大原因は結露であることを知っていただきたいの
です。
 

で、では「高気密・高断熱」の住宅はどうなるの? と聞かれそうですが、
はっきり言ってそれは施工次第だと思います。 下手な施工をすると逆に
急激に土台を傷めると思います。 それで、私の経験では「中気密・高断熱」
がいいと個人的には思っています。 ハウスメーカーの人からみれば、この点に
ついては異論もあろうかと思いますが、少なくとも「春夏秋冬の床下の激しい
変化」
の様子についてもっとも体験しているのはシロアリ業者以外には少ない
と思います。 

理論と現実とは違います。 私も最初は夏場の床下の異常な結露の原因が
長い間、わかりませんでした。 

・・・・ということで、夏場こそ床下の土台がもっとも傷む時期であることを
是非、皆さんに知っていただきたくて、お話した次第です。 

皆さん、ごきげんよう。

 

 


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病は床下から。 [結露]


皆さん、こんにちは。

これは以前も書きましたが、皆さんは床下は夏と冬のどっちが
湿気ると思いますか? そうですね。 正解は夏です。 
夏場の床下の結露の凄さはシロアリ防除士にとっては当然のことです。

そのとき、どうしてもお見せしたい証拠写真があったのですが散逸して
いました。 それを見つけましたので是非見てくださいね。 
これは家の寿命を伸ばすため、そしてご家族の健康を考える上でも、
とても重要なことだと私は思っています。 

「病は気から」といいますが、私は「病は床下から」と思っています。 
これはたぶん大工さんが床下からの湿気を押さえ込もうとして、単純に
ビニールシートを土壌表面に張ればいい、と考えて処置したものと思います。 

しかし、結果は・・・・・

下の写真の真ん中に、縦に筋上の線がありますが、シロアリの作った
「蟻道」です。 既に土台の一部に食い込んでいます。 
また基礎に小さな点が2個ありますが、「カマドウマ」という湿気を好む昆虫です。

土壌地下からの水分がビニールシートの下に溜まるのは当然ですね。 
ところがなぜかビニールシートの表面にもおびただしい水分が・・・
ビニールシートの上に結露が溜まっています。 

 

基礎の水滴です。 結露です。

これらの異常な結露の水分が、土台等の木部に吸い込まれ腐朽が
始まります。 どんなに湿気が強くても、それを押さえ込もうとして
ビニールシートを張るのは結果的にかえって家の寿命を縮めます。 
重要なのは湿気を押さえ込もうとするより、通気を良くして湿気を
吐き出すことです。 
たとえば炭を敷く場合でも同時に通気を考えないで敷けば効果は
半減してしまいます。 

また、これでは床下および床上の絨毯などはダニの温床になって
しまいます。 もし、ご家族に喘息、気管支炎、肌が痒い、冷え性等の
症状がありましたら床下を疑ってください。 
いくら高価なサプリメント類を摂っても、住んでいる環境が原因なら
無意味になります。 床下改善あるいはムク材によるリフォームだけで、
それらが改善されることはよくあります。 「病は床下から」の場合も
けっこうあると思います。 

今日の写真は皆さんに是非見て欲しかったものです。 
こういう床下環境の上で生活していては治る病気も治りませんね。 
これは決して特殊な事例ではありません。 参考にしてくださいね。 

それでは、皆さんごきげんよう。


5~6月は羽アリの発生する時期です。 もし心配なことがありましたら
下記のホームページを参考にしてくださいね。 羽アリの時期が終わるまでは
載せておきますので。
http://www.niigata-boucyu.com です。 
それでも判断できなかったら下記へメールしてください。
 
shiroari@fc5.so-net.ne.jp  です 
このブログのコメントからでもけっこうです。 
私は新潟県人ですので、
実際の施工は新潟県以外には対応できませんが、アドバイスだけは
精一杯させていただきます。 遠慮なくどうぞ。


 


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床下の様々な現実 その2 [結露]

 皆さん、こんにちわ。

 「床下の現実」ということで、今まで撮りためた写真を紹介します。今日は前回の続きで「床下の結露」写真を見てください。

 まず、最初の一枚。これは床下の結露が配管にくっついているところです。ポタポタと水分が落ちる音が聞こえるほど濡れていました。

 

 シャワーで水を撒いたような状態になっています。これは決して特殊な事例ではありません。「真夏の床下」のこんな風景は普通に見られます。断熱材が水分を吸って黴だらけです。ダニの温床になっています。

 

 同じく「真夏の床下」です。手前の「大引き」や「束柱」「根がらみ」に結露の水滴が付いているのがわかりますか?断熱材も水分を吸って重くなっていますね。

 

 これは、基礎と土台の間にビニールを挟んでいましたが、(基礎の水分を土台に吸わせないための工夫?)残念ながら逆効果になっています。ビニールに溜まった結露を土台が吸って変色しています。このままだと土台に黴が生えて腐朽してしまいます。

 

 これは、結露の水分ではなくて外壁からの水分が土台にしみ込んでいるところです。外壁工事がまずかったか、あるいは外壁の防水性能が寿命で雨が内部までしみ込んできたと思います。緊急に対応しないと土台がダメになってしまいます。(奥に見えるのは床下換気扇です)

 

 繰り返しますが、これらの床下風景は特殊な事例ではなく私たちにとっては、よく見る光景です。

 床下の結露が、いかに土台にとって有害か、お分かりでしょうか?シロアリ被害の比ではないと思います。高断熱高気密もほどほどにしないと、家の寿命が短くなります。

 また、このような床下の家に住んでいる家族の人は、(とくに子どもお年寄りは、喘息や冷え性の人が多いようです。)体調がよくないようです。

 お医者さんに通ってもなかなか体調がよくならない場合は「家」が関係していることがよくあります。「家の健康」から治してゆかないと医療費がかさむいっぽうです。「建築医学」ということばがありますが、シックハウスならずとも床下が、健康悪化の根本原因になっていることはよくあります。

 参考になったでしょうか?機会があったら、夏場に是非一度御自分の住宅の床下を覗いてみることをお勧めします。

 みなさん、ごきげんよう。


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真夏の床下の怪! [結露]

 

 

こんにちは、皆さん。

いきなりですが上の写真を見て、これは「夏の床下」か「冬の床下」か、
どっちだと思いますか?

私は、お客様にときどきこんな質問をします。
「夏と冬とでは、どっちが床下は湿気ると思いますか?」

すると、8割のお客様は「そりゃあ、夏は熱くて乾燥してるから床下だって
乾燥してるでしょ。冬は雪や霙で、じとじとするから床下だって、じとじと
してるんじゃないですか」
・・・と答えます。

もし、「いや、私はそうじゃないと思うな。その反対だよ」とお考えの方。 
あなたは少数派で、そして正解です。

上の写真は「真夏の床下の結露」を撮ったものです。 
断熱材がビショビショです。 まるでシャワーで水を撒いた状態です。 
なぜこんな現象が起きるのか、恥ずかしいですが私も分かりませんでした。 
物理が得意な人ならすぐ理解できるのでしょうが。

「空気の性質」を考えれば簡単な理屈らしいのです。 
空気には「温度が上がれば上がるほど比例して、水分を多量に取り
込める性質」
があります。 温度が下がれば、その逆です。

「温度によって空気が水分を取り込める量」は決まっています。 
気温30度の空気は25度のときよりもたくさんの水分を取り込めますが、
その逆はないわけですね。 
この「温度によって水分を取り込める量」の上限を「露点温度」といいます。 

そして、真夏の空気は温度が高いですから、多量の水分を含んでいます。 
だから夏の空気はじっとりしていますね。 

その「水分を多量に含んだ熱い空気が、床下に流れ込むと、床下は
日陰で、外より2~3度温度が低いわけですから多量の水分が吐き出
される現象が起きます。」
 
これが床下に結露現象を引き起こします。

この現象が毎年、床下で起きています。 
これはビックリするほど激しい結露です。 この水分が、土台や床材に毎年
滲みこんでいきます。 これは床下の土壌から立ち上ってくる水分(蒸気圧)
の比ではありません。

ふつうは「床下の土壌から立ち上ってくる水分」が湿気の原因と考えやすい
ですが、実際はこの結露の水分のほうが圧倒的に多いのです。

私は、よく「一度、真夏の暑い日に床下を覗いてみてください」と、
御主人に申し上げます。 真夏の床下の激しい結露が、いかに家の寿命を
短くしているか知っていただきたいからです。

ですから、
「うちは床下がコンクリートだから、あるいは防湿シートがはってある
から安心だ」
と考えても、それはこの結露現象にはなんの効果もないどころか、
高断熱にすればするほど結露は激しく起こることも知っていただきたいと
思います。

この点でも、昔の床下が「吹き抜け」だったつくりのほうが、数段優れていた
ことがお分かりになると思います。 吹き抜けの場合は、外部と床下内部の
「温度差」が風の流通によってなくなりますから、結露は起こらないのです。 
従って、土台のもちも数段良くなります。 

昔の家が100年以上もったのは「吹き抜け」のつくりが大きな要因だという
のがお分かりいただけたでしょうか。

この事実は、年間を通して床下工事に従事している人間にとっては、
珍しくもない当たり前のことです。 しかし、一般の方はもちろん、大工さん
でさえ、あまり御存知ないのではないでしょうか?

上物(床上のつくりやデザイン)ばかりに目がいってしまうのはやむを得ない
かもしれませんが、何十トンという上物の重さを支える土台と床下を、思い
やって欲しい、というのが私の気持ちです。 
それが何年後かに確実に「家の寿命の長寿化」というギフトとなって返って
きます。

また、昔の束石は漬物石のような楕円形のかたちをしています。
これが一種の「シロアリ返し」の約割も果たしていました。 
それに地震のときは緩衝材の役目もしていました。在来工法は地震に弱い、
というのは迷信です。 
束石と家そのものの全体が揺れることで、地震のちからを吸収しています。 
法隆寺とか五重塔が地震に強いのと同じ理屈ですね。

床上は高断熱でもいいでしょうが、床下も高断熱・高気密ですとシロアリを
呼び込み、結露現象で土台の寿命を短くします。 
床下は「中気密」が絶対いい、と私は思っています。

・・・とはいっても、冬の寒さには困りますね。

皆さん、ごきげんよう。


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