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床下調湿剤は有効か? [床下調湿剤]

 
皆さん、こんにちわ。

今日は「床下調湿剤」について説明します。
「床下調湿剤」とは、ホームセンターで売っている猫のおしっこ用の細かい
石のようなものです。 数種類ありますが、天然の石を粉砕して焼いた
(セラミック化)ものです。 
水分を吸い取る力があります。 

よく床下換気扇とセットでお客様にすすめる場合が多いようです。 換気扇だけ
では床下のコーナーまで風が行き届かないので、その部分に「床下調湿剤」を
セールスするわけです。

しかし、単に「水分を吸い取るだけ」なら「石灰」のほうが安上がりです。 
また「水分を押さえ込むだけ」なら、農業用ビニールシートでも充分です。 
「床下調湿剤」だけの際立った機能があるわけでもないようです。

私の経験では、坪当たり20kgの使用で、うまく湿気を押さえ込めた場合もあれば、
とても足りなくて追加したこともあります。 価格は、坪当たりで大体20kg使用で
15000~20000円です。

すると、もう坪当たり20kg追加すると、坪当たり30000~40000円になって
しまいます。 たとえば床面積20坪の家で、全床下に施工すると、600000~
800000円の高額になってしまいます。

それでも、効果があれば安いものかもしれません。 
しかし、同じ効果を出そうと思ったら石灰のほうがはるかに安価でしょう。 
おそらく10万円以内で済むと思います。

つまり、これも「費用対効果」で考えると疑問があります。 それに、強い湿気の
床下では、湿気に負けて「床下調湿剤」が「土化」しているのを何度も見てきました。 
もともと軽い湿気の床下で湿気を押さえ込む分にはいいかもしれませんが、
「もともと軽い湿気の床下」では必須のものとも思えません。

床下の木部を腐らせるのは「木材腐朽菌」という黴の仲間です。 
この腐朽菌はキノコの仲間で、胞子で広がります。 昨日の「床下換気扇」も
「床下調湿剤」も、木材の含水率を下げる働きはありますが、この腐朽の根本原因
である「木材腐朽菌」の胞子に対しては無力です。

・・・というわけで、私はおすすめする気はありません。 
「床下調湿剤」のメーカーの皆さん、ごめんなさい。 異論がありましたらいつでもどうぞ。

それでは皆さん、ごきげんよう。


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