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もう一度、フキューを! [腐朽菌]


こんにちは、皆さん。

「腐朽菌」の怖さについて、もう一度写真を見てくださいね。         
なぜかというと、腐朽菌の「分解能力」について知るのにわかり
やすい写真だからです。

コレは某旅館の和室です。急に畳がへたるようになったので見て
くれという依頼でした。畳の下には「防虫マット」が敷いてありました。
防虫マットとは畳を敷くときに、畳屋さんが「湿気対策と虫除け」の
目的で敷くものです。

「防虫マット」は、かなり強力な防虫剤を滲み込ませて作ってある
のでシロアリでさえ忌避して、食べられることは滅多にありません。  
ところが「腐朽菌」は苦もなく分解しています。これが「腐朽菌」の
怖さです。

「腐朽菌」は糸状に広がるので、「糸状菌」とも呼ばれます。     
白く糸状に拡大しているのが分かりますか? 

「腐朽菌」は、たくさんの種類があります。そのうち主に木材を分解
する菌を総称して「木材腐朽菌」といいます。  これは「自然現象」
ではなく、れっきとした生き物による仕業です。

この「腐朽菌」が繁殖するためには、いくつかの条件が必要です。
簡単に言うと、酸素、栄養、水分、温度の四つの条件がそろって、
初めて木は腐朽菌にやられます。逆に考えると、この四つの条件の
一つでもカットすれば腐朽菌の繁殖はストップできるわけです。

川に材木を浮かべている光景を目にしたことはありませんか。 
普通に考えると、水に材木を漬けているのだから腐って当然、と
思い込みやすいですが、あれは「水中貯木」といって「木を腐らせない
ための知恵」です。

川に木を漬けることによって、木の内部の酸素を押し出して、腐れの
条件の一つである酸素をカットすることで腐朽菌の繁殖を防いでいます。

腐朽菌は、シロアリのように急激に木材を加害することはありませんが、
「いつのまにか、広範囲にわたって土台を分解」しますので、気が付き
にくい面があります。そして決定的なダメージを与えます。
その意味では、シロアリ以上に、とてもやっかいな菌です。

その格好が涙に似ているので通称「涙菌」と呼ばれる腐朽菌があります。
これは築後3年で家を倒壊させるほどのすざまじい分解力をもっています。
まだ全国各地にひろがってはいないようですが。

では、一般住宅で腐朽菌を繁殖させないためにはどうしたらいいので
しょうか?それについては少しずつ紹介していきたいと思います。 

皆さん、ごきげんよう。


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成形屋のおやじ 田沢まこと

雪のない冬かと思っていましたが、とうとう降りましたね。
今日、ブログ拝見しました。
豊富な経験が積み上げられていて、すごいと思います。
見ている皆さんも、シロアリや、普段は目にしない縁の下や壁の中の様子に関心を持たれることでしょう。
又お邪魔します。
 それから、新潟県近代美術館は、長岡市にあります。
by 成形屋のおやじ 田沢まこと (2007-03-07 09:54) 

toyo

コメント有難うございます。
田沢様のブログを拝見したのが、きっかけで見よう見まねで私も始めてみました。
正直、自分のブログは面白みに欠けている気がして、もっともっと興味深く読んでもらえるようにするにはどうしたらいいか、暗中模索の気分です。
田沢様のブログ、大いに参考になりました。これからも見せていただきます。
ともあれ、私の稚拙なブログが皆様のシロアリ対策の参考になればうれしいです。有難うございました。
by toyo (2007-03-07 14:42) 

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