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ベタコンと過乾燥 [シロアリとコンクリート]


皆さん、こんにちは。

最近、某不動産屋さんから床下調査を依頼されたときの
写真をご紹介します。 もっともこれは一般住宅ではありません。 
築20年くらいの某歯科医院です。 
床下も高さ1Mくらいで中腰でもOKでした。

はっきりいって私はベタコンに否定的な考えですが、対シロアリに
対しては有効だと思います。 もっとも施工の工事如何で大きく
結果は変るとも思いますが。 
何度か書きましたがベタコンには諸刃の剣の要素があります。

それはともかく写真を見てくださいね。

  ここが床下への入り口。
  H20,9,B 047.jpg

  とてもいい状態です。
  これじゃシロアリの心配はなさそうです。
    H20,9,B 042.jpg

  H20,9,B 043.jpg

  断熱材の状態もいいですね。 
  H20,9,B 044.jpg

  画面の丸い半透明の点は埃の粒子です。
  つまり、私が床下を動くたびに埃がたちました。
  H20,9,B 045.jpg

  H20,9,B 046.jpg

いかがでした。 築20年でこの状態。 
シロアリの侵入した形跡はまったくなし。 それに腐朽も
ほとんどみられません。 100点満点の優等生な床下です。 
(厳密に言うと、勝手口の外側の柱下部にシロアリらしき喰害が
わずかにありました)
 
素晴らしい!と思います。 

ただし私には気になることがありました。 
それは下から二番目の写真の丸い点。 
これは私が床下を這っていったときに立ち昇った埃です。

その埃を吸って、私、床下で咳き込んでしまいました。 
だって動くたびに埃が舞い上がるんですからね。
つまり、それほど床下が乾燥していたということですね。
これって乾燥のし過ぎ。 過乾燥の状態。

もっとも、ここは個人医院の床下で住居ではありません。
ここでお医者さんが暮らしているわけではありません。 
日中いるだけ。その点においては問題はないと思います。
でも、もしここが生活の場であれば・・・話は違ってくるのでは?

なんか、ヘンな難癖つけているなあ、と思います?
(あんた、シロアリ屋だから床下が乾燥していたら困るんでしょう?
なんてね。 そんな気持ちは神様に誓ってないですよ。)

過ぎたるは・・・なんとか、と思いません?
湿気があれば除湿機で、湿気がなければ加湿器で、という具合。 
どうも日本人はワーッと付和雷同する癖があるような気がします。 
皆さん、湿気があるとこう思っていません?

 湿気がある=悪いことだ 
 乾燥している=善いことだ
 
・・・って、なんとなく思い込んでないでしょうか。

私は「土台が腐れない程度の適度な湿気」はむしろ必要だと思います。

なぜ?って、体感です。
 
 もし、ここが一般住宅で・・・
 もし、ここにエアサイクルとかの空気循環システムが付いていたら・・・
 もし、ここに住む人が気管支炎だったら・・・

どうですか?決していい結果は起きないような気がします。 
私が敷炭にこだわるのは、炭が湿気を吸ったり吐き出したりして
適度に湿気を調節してくれるからです。 過乾燥を防ぎます。 
イヤシロチももちろんですが。
 
ある化学物質過敏症の御家族が徹底して化学薬剤をいっせつ
使わない住宅を建てました。 で、安心して入居したら数ヵ月後に
家族に鼻血が出るなどの異常が・・。 
カーテンの難燃剤から始まって防腐剤、防カビ剤、防虫剤等は
何にも使っていないにも関わらずです。 
原因は、唯一見逃した「防虫加工した土台」でした
・・・という話があります。

それに、これは前にも書きましたがラドンガス+高気密の問題。
また、解体したときのベタコンの処理という問題。 
このままでは日本列島がベタコン列島になるんじゃないかなあ
と思います。

・・・というと、まるで重箱の隅をつつくような言い草に聞こえる
かもしれませんね。 まあ免疫力の強い人には問題ないでしょうが、
直感的に私は「人が住む住宅は自然が一番」と思っています。
 
極言すればシロアリやゴキブリが住めないような「薬物漬けの家」
ってどうでしょう? きっと人間にも悪いような気がします。 
ゴキブリが出たら・・・
「ワーっ!わが家はゴキちゃんも住める健康住宅なんだ!」って、
喜んだほうがいいのかもね。 言いすぎかしらね。
 
で、最近は「無添加住宅」を売りにしたチラシを見かけますが
ホントかしら、と思ってしまいます。 
というのは(私の知る限り)シックハウスに憂慮している大工さんて
滅多にみかけないからです。 
というかシックハウスの知識さえないみたい。 
まあ材料の仕入れ価格の問題もありますからね。 大工さんも
困っているようです。
 
ホルムアルデヒド以外の他の化学薬剤はそのままで、
ホルムアルデヒドだけを使わない住宅を、まさか無添加住宅
なんて言ってるんじゃあないのかなっていう気がしないでもない。 
疑りすぎかしら?

日本一の宮大工といわれた故西岡棟梁の・・・
「土も生きてるよってに、土を殺してはいけません・・・」
という言葉を思い出しました。 

人間はコンクリートやビニールの上じゃなくて、やっぱり
土の上に住まなくっちゃ体調を崩してしまうような気がします。 
シューマン共振って、生物と密接な関係があるようですしね。 

なんだか、今日は私、すっかり意地悪爺さんになったみたい
ですね。関係者の皆さん、不愉快にさせたらごめんなさい。

・・ということで終わります。

それでは皆さん、ごきげんよう。


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コメント 9

yanasan

確かに虫も住めないような環境こそが大問題だと思います。いずれは何らかの形になってしっぺ返しがくるでしょうね。

by yanasan (2008-10-18 18:46) 

たーチャン

建築する場所に合わせて基礎の種類も検討する必要があると考えます。それに、住む人間の事も併せて考えないとならないですね。
by たーチャン (2008-10-19 05:29) 

toyo

yanasan 様

~ですよねえ。私もそう思います。
で、しっぺ返しって弱者(子ども、お年寄り)に、真っ先に身体の異常となって現れますからほんとに環境には注意したいですね。
nice! &コメントありがとうございます。
by toyo (2008-10-19 09:08) 

toyo

たーチャン 様
同感です。効率優先も大事でしょうが人間優先な建物であってほしいですね。私如きがエラソーなこといってますが。
nice! &コメントありがとうございます。
by toyo (2008-10-19 09:19) 

toyo

ijimari様
一真様
いつもnice!ありがとうございます。

by toyo (2008-10-19 09:21) 

いとまたろう

写真の丸い埃の粒子・・、わが家の(ボソボソの)床板を剥がしたときの写真にも沢山写っていました。入居前、リフォームを大工さんにお願いする時でしたが、当初「埃」とは知らずご先祖様やら何やらの霊が集まってきたのかと真剣に思って(内心かなりビビって)いました(笑)。
床板を剥がしたとき、下から風が吹きこんで埃が舞い上がったのだと思いますが、床下全面が土でも風通しさえ良ければ空気自体は乾燥しているということでしょうか・・。
ちなみにその時の床板は、雨漏りで湿った所にシロアリ達が集合しボソボソになっていました・・。
by いとまたろう (2008-10-20 13:50) 

toyo

いとまたろう 様

埃っぽい床下では珍しくないことなので霊なんて思ってもみませんでした。
逆に、もしかして?そうなんでしょうかね?
でも、身体も異変はなんにも起きていませんので、こういうときは鈍感でよかったなあなんて思っています。(いとま様は霊感強いほうですか?)

nice! &コメントありがとうございます。

by toyo (2008-10-20 19:45) 

こう

もしかして、断熱材のかけらじゃないでしょうね。
健康を害さないようにお祈りします。

木炭や木材、珪藻土など自然素材に優れた調湿効果が期待できるのに何故使わないのでしょうか?目先の利益の為としか思えません。

西岡棟梁の本を読んで、伝統工法の家が欲しいと思いました。
by こう (2008-10-22 16:44) 

toyo

こう 様

写真を撮っているときはまったく気づかなかったので・・一体なんでしょうかね?仮に霊だとしても私が鈍感なのできっとガッカリしてるかもしれません。
あー、霊感がなくて良かった、と思っています。
今のところ身体はなんともないです。お気遣い感謝します。

おっしゃるように断熱材のかけらの可能性だってありますよね。
私も西岡棟梁、尊敬してます。
nice! &コメントありがとうございます。

by toyo (2008-10-22 21:19) 

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