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うそ?ほんと? [シロアリ]


皆さん、こんにちは。

久しぶりの更新ですみません。
実は最近不愉快なことがありました、というかいろいろ考え
させられるといいますか。

何はともあれシロアリの被害写真を見てくださいね。
簡単に解説も付けましょう。 

①大引きがボロボロですね。シロアリに内部を食べられて
いるからです。 
腐朽 (4).jpg

②これも大被害ですね。シロアリ被害が進むとこうなります。
腐朽 (5).jpg

③これも大引きの内部が完全にスカスカですね。このように
シロアリは内部を食べるので被害がわかりにくいのです。 
キクイムシ (2).jpg

④これもシロアリの被害例です。 切断すると食べられているのが
わかりますね。
腐朽 (2).jpg 
(シロアリ防除士受験用テキストから拝借しました)

⑤表面はなんともなくても内部がシロアリに食べられていた写真です。
腐朽.JPG 

実は、今までの「解説」は全部ウソです。 だましてごめんなさい。

正解は・・
①・・シロアリではなく腐朽の被害写真です。
②・・これも腐朽の写真です。
③・・これはシロアリではなくキクイムシのせいです。
④・・これは腐朽菌で内部が分解された写真です。

なぜこんな意地悪なウソの解説をしたかというと、もし
あなたの家の床下点検をした業者が最初のような説明
をしたら・・想像してください。
多くの方は信じてしまうと思うのです。

特に、①②③の写真を見せられたらショックではないで
しょうか?たぶん、かなり動揺してしまうと思います。

では、今度はほんとのシロアリ被害写真です。

大引の内部に土が見えます。
これはシロアリの運んだ土(蟻土)です。
③の写真とは似ていても全然違うのがわかるかしら?
食害 (2).jpg

これも廊下のシロアリ被害です。 やはり蟻土が見えますね・
食害 (4).jpg

で、④の写真(腐朽の写真)をもう一度見てくださいね。
そして、その下の写真と比べてみてください。
腐朽 (2).jpg

食害 (3).jpg
下の写真がシロアリが食べたものです。
こうしてみると全く違うのがわかると思います。

シロアリは年輪の辺材の柔らかい部分を主に食べます。
固い部分(心材)は大体残します。
下の木屑の食べられている写真を見てくださいね。
食害.jpg
こんな感じに心材が残っています。典型的な食害です。

次は明らかなシロアリの被害写真4枚です。
蟻道.jpg

蟻道 (3).jpg

蟻道 (2).jpg

食害 (5).jpg 

で、この4枚の写真は駆除後に私が撮った写真です。
だから、現在はシロアリはいません。

でも、写真では駆除前に撮った写真か、駆除後かなんて
わかりませんよね。
(よーく見るとドリルで穿孔した穴の跡があるのでわかるん
ですが )

でも、某業者はこれらの写真を撮って、そして「シロアリが
再発していますから再消毒がすぐ必要です」
と言ったそうな。
でもね、これでは再発している根拠にはなりません。

再発しているというのならこのような写真を提示すべきです。
2010,11,13 093.jpg

1 087 (2).jpg
蟻道を壊して中にいたシロアリです。これなら動かぬ証拠に
なります。「過去の被害写真」をいくら並べても再発した証拠
にはなりません。

でもねえ、過去であろうが現在であろうが「被害写真」って、
ショッキングですからね、お客様が再発を信じてしまっても
無理はないですね。微妙なごまかしは簡単です。

このように、写真は扱いようで恣意的にウソをつくこともでき
ます。写真だからと言って事実とは限らないんです。

じゃあ、どうしたらいいの!?って言われるでしょうね。
う~ん、私にもわかりません。参った。
(納得できない説明を受けたら他の業者に再点検してもらう
ことくらいしか思い浮かびません)

どうまとめていいかわからないのでこのへんで終わります。
参考にしてくださいね。

最後までお付き合いいただいて感謝します。
どうか皆様にいいことがありますように。
そして生きとし生けるものが幸せでありますように。



ジョーク

ピーナッツ

牧師が担当する教区の老人ホームを訪ねた。
おばあさんのベッドの脇に鉢がおいてあり、中はピーナッツで
いっぱいだった。
牧師はおばあさんと話をしている間中、ひとつ、またひとつと
鉢の中のピーナッツを食べていた。ついに鉢は空になった。

牧師:
「ああ、ごめんなさいおばあさん。ピーナッツを全部食べて
  しまいました」

おばあさん:
「いいんですよ。この歳になると歯が悪いので、チョコレート
  だけ口で溶かしてピーナッツを戻さないといけないのよ」




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いっぷく

病院のセカンドオピニオンのように
「あなたが受けた説明は本当でしょうか」と問題提起する
ハウスドクター・セカンドオピニオンを標榜する人が必要ですね。
toyoさんがまさにそうだと思いますが、
全国にもっと増えるといいですね。
もっとも、同業者からうらまれて大変でしょうけど。
by いっぷく (2017-01-27 03:26) 

toyo

いっぷく様

いつもお付き合いいただいて感謝しています。
セカンドオピニオンという発想はありませんでした。
なるほどと思いました。ありがとうございます。
ほんとは私たちの業界がもっと高い矜持をもつべきだと
思いますが、それはないものねだりなんでしょうか。
もっとドギツイ話もありますが、なんだか記事にするの
のも情けないというか自分の業界を否定するようで
切ないので抑えて書いたつもりです。でも、他の業界にも似たようなことってあるんでしょうか?あー、こういうふうに考えてはだめかもしれませんね。
どうかいっぷく様にいいことがありますように。




by toyo (2017-01-28 08:34) 

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