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シロアリの再消毒はやるべきか? [シロアリ]


皆さん、こんにちは。 

今日は「シロアリの再消毒はやるべきか?」というテーマで書いてみます。 
たぶん同業者からは、バカか、といわれる内容になると思います。 

基本的に私の立場は「やらないほうがいい」です。 その理由はシロアリ
防除剤は危険だからです。 シロアリ防除剤は、塩素系→有機リン系→
合成ピレスロイド系・・・と、安全性の面では昔よりずいぶん向上していると
思います。 それでも、危険性がなくなったわけではありませんから。

と、書いても、実は私も再消毒をやることがあります。 私が再消毒をする
場合は次の条件がそろったときです。

  1. 明らかにシロアリが再侵入した場合。
  2. お客様が、かっての甚大なシロアリ被害でシロアリが「トラウマ」
    なっている場合。
  3. どう考えても、高確率で再侵入の可能性が大、の場合。

  ・・・です。 

の場合の説明は不要と思います。 

の場合は、本来必要ないことをお伝えして、それでもやってくれ、と言われた
場合です。 何故するのかというと、お客様が「安心したがっている」からです。 
もちろん、お客様にとって、消毒代が、たいした負担ではないことも条件です。 

シロアリのせいで、台所・浴室をリフォームをせざるを得なくなった経験を
もっている人は、とてもシロアリを脅威に感じると思います。 そういう経験を
した人は、いくら説明しても「感情的・精神的」に安心するのは無理みたいです。 
予防をしたほうが精神的に安心するようです。 つまり、安心料という意味での
「再消毒」を明らかに希望しているときは再消毒をします。

については説明が難しいです。 外回りと床下内部の環境が劣悪で、ほんとに、
シロアリがいつ再侵入してもおかしくない状況の場合です。 この状況については
千差万別なので、説明が簡単にはしずらいのですが。

私の経験では、シロアリが再発する家には、いくつかの共通した原因があるように
思います。 シロアリ再発の原因としては・・・

  1. 業者の腕が悪い。
  2. なんらかの、「外的な要因」がある。

 ・・・場合です。 で、この「なんらかの外的要因」を具体的に述べますと、

  •  雨漏り。
  •  外壁の隙間に隙間ができて、そこから外壁の裏側に雨水が入る。
  •  床下の設備関係の漏水。
  •  浴室のタイルのひび割れと、浴槽とタイルの隙間のコーキング
     劣化で、お湯がタイル内部にしみ込む。
  •  玄関の場合、水をたくさん流して掃除する。
  •  外回りの基礎のきわに、植物を植えて、毎日、水やりをする。

・・・・つまり、「水」が関係しています。 
水が薬剤の効果を薄めてしまうことが大きな原因のような気がします。

逆にいえば、以上の要因がなくて、床下調査でシロアリがいないことを
確認できたなら、再消毒の必要はないと思います。 
それに、これは重要なことですが、もしシロアリが再発していないのに、
それでも再消毒をしたいときは絶対、無農薬でやることです。 
危険は少ないほうがいいですからね。

シロアリ業者としては、再消毒は重要なリピートビジネスですから、当然
こう言うと思います。 「昔と違って、今はシロアリ薬剤も年々改良されて
いますから、毒性の心配はないですよ。 蒸気圧(揮発性)も低いし室内の
空気汚染の心配もありません」と。 

毒性の問題の本質は、使用する「量」の問題です。 強い毒性をもった
薬剤でもピンポイントで使用すれば、問題は大幅に軽減されます。 
逆に、弱い毒性の薬剤でも大量に使用すれば「強い毒性をもった薬剤」
同様に危険です。

それから、薬剤に「被爆」しても、すぐに身体に反応が出るとは限りません。 
「総身体負荷重」という医学用語があります。 これはよく、こう例えられます。 
コップに水を少しずつ垂らすと、コップの淵まではこぼれませんが、・・・・
これが被爆してもなんにも感じない状態です・・・・しかし、コップに水が満タン
になった状態で、あと一滴水を入れると、コップからは、とうぜん水がこぼれて
しまいます。・・・・これが「発症」した状態になります。

このとき初めて、身体に異変が具体的に起こります。 
この異変の起こる時期は人によってまちまちです。 免疫・代謝・解毒・排泄
能力は人それぞれだからです。 ある人は10年後、ある人は20年後かも
しれません。 とにかく、一度、発症すると治癒はとても困難です。 
シックハウスの治療の困難さは御存知だと思います。 

もしかすると、既に発症しているのに、シロアリ消毒が原因とは気づか
ないでいる人だって相当いると私は思っています。
 
だって、仮に10年後に発症しても、それが10年前の消毒のせいだなんて、
ふつうは誰も想像さえしませんからね。 

まとめると、もし今現在シロアリが再発していなくて、さっきの「なんらかの外的
要因」も思い当たらないのなら、わざわざお金を出して「危険を買う」ことはない、
と私は思います。 

とんでもないことを言うやつだなあ、と同業者の方は思っているかもしれ
ませんが、私は実際に(私のした仕事ではないですよ。)被爆した母娘さん
から相談を受けたことが何度かあります。 
ほんとに治らなくて困っているその辛さは・・・・・同業者としてなんとも・・・
というわけで、これが私の答えです。 

それでも、再消毒をしたいなら、以上のリスクを覚悟の上で、もう一度熟考
されてから、慎重にお決めになることをおすすめします。

ちょっと暗い話になってしまいました。 
皆様、ごきげんよう。

 

 (申し遅れました。 私は「迷い猫」で、みーちゃんといいます。 
 世間では、捨て猫とか野良猫といいますが、断じて迷い猫です。 
 今は、もうしっかりここに居付いているから「飼い猫のみーちゃん」
 です。)

 


もっと詳しい情報が必要でしたら私のホームページも参考にしてくださいね。
  http://www.niigata-boucyu.com です。 
それでも判断できなかったら下記へメールしてください。
 
shiroari@fc5.so-net.ne.jp  です。
このブログのコメントからでもけっこうです。 
私は新潟県人ですので実際の施工は、新潟県以外には対応できませんが、
精一杯アドバイスだけはさせていただきます。 羽アリの時期が終わるまでは
載せておきますので、遠慮なくどうぞ。

 


       
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