SSブログ

できの悪いシャーロック・ホームズ [シロアリ]


皆さん、こんにちは。

今日は、愚痴というか迷いというか・・・極めて個人的な戯言ですので、
どうかお読みになっても呆れると思いますので、決死して無理に読ま
ないでくださいね。(そんなら書くな!)・・・・といいつつ、しっかり書きます。

実は最近、クレームが続々! 
昨年、駆除した家から今年また羽アリが発生! といっても4~5件ですが。 
大体、どこの会社もクレーム発生率は5%くらいと聞いていますので、
それより少ないから、まあいいか・(・・ってわけにはいかないですね。 
2%位でも充分、私のプライドはズタズタ。) 

で、どう考えても原因が不明なのが一番こたえます。 
いくら詳細に調査しても原因と侵入箇所がわからないとき、挫けそうな気分
になります。 参ったなあ、偉そうなこと言ってもこの程度の実力? 
今、使っている天然薬剤は気にいっているけど、効かないのかなあ? 
もう一度、化学薬剤に戻ろうかなあ?

毒性の強い化学薬剤なら、原因箇所を特定できなくても「大量」に散布させ
ればある程度なんとかなりそうだし・・。 天然薬剤は、限りなくシロアリの
身体にヒットさせないと効果が薄いもんなあ。 (いや、原因は薬剤ではなく
腕が悪いせいだろう?) 確かに・・認めます。 

でもねぇ・・・・(見苦しい!)

できの悪いシャーロック・ホームズ。 それが私、と思っています。 
意味不明ですよね? 皆さんはシロアリ屋に頼めば、100%シロアリが駆除
できると思っていますか? 
あたりまえだろ、高い金を出すんだから100%でなきゃ意味無いよ・・・って、
言われそうですね。 そのとうりなんですが。 でも・・でも・・実はそうでも
ないんですよ!? (プロにあるまじき発言ですよね。)

正直、私が挫けそうになるのは、冒頭に書いたように「原因、または
シロアリの侵入経路がまったく不明」の場合です。 こういうときは本当に
挫けそうな気分になります。 で、最近そんな気分がモーレツに読いています。 
腕が悪いんだから自業自得って言われればまったくそのとうりです。

でも(また、でも?)シロアリ屋の言い訳と思われても仕方ないのですが、
在来工法の家はともかく、新しいいろんな工法の住宅ができていますね。 
ほんとに多種多様の工法の家が増えてきました。 それはそれなりに快適な
住宅を作るための努力と工夫の結果でいいことなんでしょうが、私には根本的に
大きな疑問があります。

わかりやすくいうと、「従来の在来工法の家」VS「多種類の新しい工法の家」
と分けますと(乱暴な分け方ですが)決定的に違う点があると私は考えています。
これはシロアリ屋の視点といっていいと思います。 

それは、「従来の在来工法の家=メンテナンスを想定した家」VS「多種類の
新しい工法の家=メンテナンスを想定しない家」
です。 
建築家の考え方は知りませんが、たとえばデザイナーズブランドという有名
デザイナーの設計した家。 とてもかっこいいデザインの家です。 
しかし、私には「メンテナンスを全く想定していない家」に思えます。 

住む人にとって住宅とはなんでしょうか? 車や電化製品と同じ耐久消費財に
過ぎないのでしょうか? 
子どもが思いっきり遊ぼうとしても、フローリングが傷つくから「止めなさい!」と
叱られる家。 壁紙が汚れるからおもちゃのワッペンなんか貼らないでよ、と
言われる家。(どさくさに紛れて・・・タバコの臭いが染み付くからタバコは外で
吸って!と文句を言われる家。) 
「どれどれ、お兄ちゃん、今年は去年より何センチ伸びたかなあ」と、柱に印の
傷をつけることもできない家。 ダスキンのモップかなにかで、いつもピカピカに
廊下を磨いている家。 なるほど、きれいですね。 だってローンがまだまだ長い
から大事にしなくちゃね。 たしかに。 
でも、どこかオカシイ? 

住宅は人間がそこで「育つための器」。 
だから、その家族の喜怒哀楽がしみ込むのは当然。 柱の傷は思い出の傷。 
襖の傷は猫の引っかいた跡。 その床板の染みはわんちゃんの粗相の跡。 
いいじゃないですか、それが生活ってものだと思うのですが。 
傷ひとつない生活臭のしない家なんてかえって気味が悪い。 私はそう思います。 
構造材がしっかりして雨漏りがなければもうOK。 私はそう思います。  

家は住めば傷むのはあたりまえ。 その傷は家族の暮らした証であり思い出です。 
ほっとけない傷ならそのつど修復すればいい。 初めからメンテナンスを前提に
した家を建てればいい。 私はそう思います。 
そして在来工法の家は明らかにそういった思想のもとに建てられてきました。 
(在来工法ならすべてOKという気はありませんが。)

北欧の街並みをインタビュウァーが歩きながら紹介する番組を見たことが
あります。 ある家では、ツナギ姿の奥さんが、簡易足場みたいな上で、せっせと
皮すきを使って外壁のペンキを剥がしていました。 

  • インタビュウァー「何してるんですかあ?」
  • 奥さん「そろそろペンキの塗り替え時期だから、古い傷んだペンキをはがしてるの」
  • インタビュウァー「いつも自分でやるんですか?」 
  • 奥さん「そう、家族でやるわ」

・・・カメラが別の街通りへ・・・すると、そこでも今度はお父さんが、せっせと
外壁にペンキ塗りの真っ最中。

  • インタビュウァー「こんにちは。 忙しそうですね?」 
  • 主人「ああ、何年かおきに塗り替えないとね。」 
    (そこへ、学生らしき娘が帰ってくる。 ニコニコしている。)
  • 娘 「この色、私が決めたのよ」
  • 主人「娘が、この色がいいっていうもんでねぇ」 
    (お父さんもニコニコ)

・・・・というような光景でした。 詳しくは知りませんが、家は大工さんに
建てて貰っても、それ以降のメンテナンスはその家の持ち主がするのが
北欧では当たり前らしいです。 ドアの取っ手の付け替えをしている主婦
にインタビューしているシーンもありました。 
デンマークかスウェーデンだったか忘れましたが。

日本の大手ハウスメーカーのような大企業は海外には存在しないそうです。 
これは日本特有の現象?です。 (欧米、北欧 みんな地元の工務店が建て
てるそうです)何故だと思いますか? 

 



「今日、大手住宅メ-カーと称される企業名を思い浮かべて欲しい。
「三井」「セキスイ」「住友」「旭化成」等など、いずれも「石油化学産業」を
得意部門としている企業ばかりである。 
これに電気メーカーの「ナショナル」や、鉄鋼メーカーの「NKK」、それに
自動車メーカーの「トヨタ」までが加わったのだから、日本の住宅は一挙に
工業製品と化したのはいうまでもない。 そして、「石油化学工業」の技術
による工業製品であるのだから、使える「化学物質」はなんでも使っている
のは当然であろう。 人間の健康などはまったく論外の発想でつくられた
住宅である。 そんな化学物質の固まりのような家に人間が住むのだから、
これはモルモットを箱に入れて化学物質を吹きかけて毒性を調べる実験を
やっているようなものだ。 新築病(シックハウス)という結果になったのも、
あまりにも当然なのである。 日本人は、国をあげて、全人類の先駆けと
なって、人間が化学物質の箱の中で生活をすれば、いったいどうなるのか
という人体実験をやってみせたようなものである。  
ー以上、武谷三男の文より抜粋

 



脱線につぐ脱線ですね。 

強引にまとめれば、シロアリが発生しても床下にもぐれないつくりの家、
あるいは、もぐれてもコンクリートの多用で、床下の隅々まで調査不可能な家、
おまけに外回りまでコンクリートで固めてしまう家。 こういう家からシロアリが
発生しても侵入箇所の特定は不可能にちかいのです。 そして、こういう家を
私は「メンテナンスを全く想定していない家」と密かに呼んでいます。

こういう家のシロアリ駆除は、もうシャーロックホームズ顔負けの推理力で、
シロアリの隠れていると箇所を推察して駆除するしかないのです。 闇夜に
鉄砲の気分です。 そして、こういう家が年々確実に増えています。 

そして、「できの悪いシャーロックホームズ」の私は挫けそうになります。 

これでなんとか、まとまりましたか? 

これは腕の悪いシロアリ屋の言い訳かもしれません。 
(それをなんとかするのがプロだろうが! ハイ!まったくそのとおりです。 
ごめんなさい。 ・・・・・・・・小さな声で・・・でも。) 

つまらない文をここまで読んでくれた皆さん、有り難うございます。 
シロアリの基礎知識を書くつもりでしたが、挫けた気分を優先させてしまいました。 
皆さんの忍耐に感謝します。 
それではごきげんよう。


5~6月は羽アリの発生する時期です。 もし心配なことがありましたら下記の
ホームページを参考にしてくださいね。 羽アリの時期が終わるまでは載せておきますので。
http://www.niigata-boucyu.com です。 
それでも判断できなかったら下記へメールしてください。
 
shiroari@fc5.so-net.ne.jp  です。  このブログのコメントからでも
けっこうです。 
私は新潟県人ですので、実際の施工は新潟県以外には対応でき
ませんが、アドバイスだけは精一杯させていただきます。 遠慮なくどうぞ。

 


 

 


nice!(2)  コメント(4)  トラックバック(0) 
共通テーマ:住宅

nice! 2

コメント 4

Aki

人間のやることに完璧なんて有り得ないと思います。
toyoさんは↑こうやって公表しているから、信頼できるんです(失礼な言い方ですね。ごめんなさい)。
尊敬します。
by Aki (2007-05-28 13:10) 

toyo

りんごあめ様 niceありがとうございます。
Aki様 コメントありがとうございます。

とても、 niceやコメントをいただける内容でないことは承知しています。
ある意味、開き直りの手前勝手な文なのに・・・
それなのに皆さん優しすぎます。感謝して、反省して、頑張ります。
今後ともよろしく。
by toyo (2007-05-28 22:57) 

前太

おっしゃることよく理解できます。
「大手住宅メ-カーと称される企業名を思い浮かべて欲しい。「三井」「セキスイ」「住友」「旭化成」等など、いずれも「石油化学産業」を得意部門としている企業ばかりである」。
びっくり&納得です。

by 前太 (2009-06-29 16:56) 

toyo

前太 様

昔の駄文なのにお読みいただいてありがとうございます。
相変わらず下手くそな文だなあと我ながら恥ずかしいかぎりです。ほんとに御付き合いいただいて感謝いたします。
nice! &コメント心からお礼申し上げます。
by toyo (2009-06-29 17:36) 

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

シロアリの基礎知識①??? ブログトップ

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。