シロアリの基礎知識① [シロアリ]
皆さん、こんにちは。
「シロアリの基礎知識」ということで、昔、勉強した受験用テキストなどを
引っ張り出して読み直してみました。 そして読み進むうち、実に的確に
要領よく書かれているので(テキストですから当たり前ですね。)これを
そっくり小出しにして載せようかな?なんて思いました。
でも、それでは面白くもなんともありませんね。 それに、そんな内容なら
検索すればいくらでも調べられますしね。 専門性よりも、日々の暮らしに
使える実用性。 こっちのほうが大事ですもんね。
それで、私が今までお客様からよく聞かれたことを思い出しながら、
質問・答え形式で書いたほうが興味をもってもらえるかな、と思いましたので、
そんなふうに始めたいと思います。
- ①お客様
「シロアリと羽アリは同じ虫なんですか?」
(シロアリ、羽アリの名前は知っていても、意外とこの質問は多いようです。
私達からすれば、そんなこと決まりきってるじゃん、と言いたくなる位
当たり前のことですが、お客様からすれば、シロアリっていうくらいだから、
「白いアリ」なのに羽アリは「黒い」から、なぜ?って思われるようですね。)
- 答え
「全く同じ虫です。 シロアリが変身して羽アリになります。 でも勘違い
してほしくないのは、シロアリの全部が全部、羽アリに変身するわけ
ではないことです。 シロアリ集団のほんの一部が羽アリに変身する
だけです。」
- ②お客様
「シロアリって1種類だけですか?」
(これも多い質問です。 多くてもせいぜい数種類だと思っている人はとても
多いようです。 でも、実際は・・・・)
- 答え
「2、260種です。 厳密にいうと、新種がときどき発見されていますから、
それ以上です。 海外には、色の黒いシロアリもいるそうですよ。」
(補・世界中のシロアリの種類・2260種以上。 そのうち日本には約20種。
そのうち家屋に害を与えるのは5~7種。 7科のうち日本には4科が分布
しています。)
- ③お客様
「お隣さんが、昨年シロアリ駆除したら、今年になって我が家からも
羽アリが出ました。 これって、お隣の生き残りが私の家に移って
きたからでしょうか?」
(これも、とっても多い質問です。 そして、シロアリ業者もそのように営業する
ことが多いようです。 というのは、連鎖的に仕事を取るのに、こんな都合の
いい台詞・・お隣のシロアリがこちらに移ってきますよ~・・・はないですからね。
でも、・・・)
- 答え
「チクショー! この家はシロアリ駆除しやがった! 仕方ない、みんな!
隣の家に行くぞー!・・・と、シロアリの生き残りが、消毒した家から、
まだ消毒していない家に、いっせいに移動するでしょうか? 第一に
シロアリには目がありませんから、隣に家があることすら知ることは
できないはずです。 第二に、仮に嗅覚がいくら鋭敏だとしても、隣の
家の臭いまで感知できるほど優れた嗅覚があるという研究報告はない
のです。 ・・・・というわけで答えはno!です。」
(補・ただ、例外として、もし隣の家の木の根が、こちらの床下内まで侵入して
いた場合は、根を食いながら結果的に、移動することは考えられると思い
ます。)
- ④お客様
「シロアリって、もともと日本にはいなくて、きっと輸入材に紛れ込んで
きたんでしょう?」
- 答え
「半分正解で、半分間違いです。」
(これも、とても多くの方がそう思い込んでいるようです。 でも、日本全国に
分布しているヤマトシロアリは、ヤマトっていうくらいですから日本古来の
シロアリです。 しかし又、熱帯、亜熱帯がシロアリの生息地ですから、
遠い昔に日本に移ってきたものと思われます。 近年、アメリカから輸入材
に紛れ込んできたのはアメリカ、カンザイシロアリと呼ばれています。
これは日本各地で散発的に発見され、大きな脅威になりつつあります。
この注目すべきシロアリの生態、習性については別の機会にお話します。)
う~ん。 つまらないですね。 こんな書き方でいいんでしょうか?
読んでも面白くないなあ。
・・・・と、迷いながら、続きは次回に。
皆さん、ごきげんよう。
5~6月は羽アリの発生する時期です。 もし心配なことがありましたら下記の
ホームページを参考にしてくださいね。 羽アリの時期が終わるまでは載せて
おきますので。http://www.niigata-boucyu.com です。
それでも判断できなかったら下記へメールしてください。
shiroari@fc5.so-net.ne.jp です。 このブログのコメントから
でもけっこうです。 私は新潟県人ですので、実際の施工は新潟県以外には
対応できませんが、アドバイスだけは精一杯させていただきます。 遠慮なくどうぞ。
いえいえ!とってもおもしろいです。
この調子で2年くらい読んでいたら、ちょっとしたシロアリ博士になれるかも?なんて思ってます(無理無理)。
by りんごあめ (2007-05-26 10:40)
私は素人の中では詳しいほうかもしれません。
だって、家にシロアリがついたんですもの。
床下のもぐってそれを発見したんですもの。
詳しくなりたかったわけではありませんが、
そうならざるを得ませんでした・・・(TT)
虫全般だいっきらいで、そのために田舎には住めない、
農業はできないっていうほどなのに。
(長々と愚痴ってすみません)
でも、シロアリ被害にあってからもう怖いものは
なくなりました。これって成長と言うんでしょうか?(トホホ)
それと何よりtoyoさんのようなすばらしい方に
出会えたことは、とても貴重なことです。
by Aki (2007-05-26 21:57)
りんごあめ 様
こんなんで、いいのかなあ?なんて迷いながら書いたのに、
そんなふうに言っていただけるとは、思ってもみませんでした。
こそばゆいです。でも、ほんとに、ありがとうございます。
Aki 様
絶対!成長!大成長ですよ。
慣れとは恐ろしいもので、私も最初は床下は恐怖でした。でも、今は床下のカビの臭いに懐かしささえ覚える立派な変態人間?に成長しました。
私が最初に勤めた消毒会社の所長のことばを思い出しました。
その所長の前職は、なんと高級スーツを着て、医院に医療器具や薬剤を販売する会社の社長だったそうです。お医者さんとの海外旅行もしょっちゅう。
慶応ボーイで、学生時代から外車を乗り回していたそうです。・・・でも倒産して消毒業界に。
そして、初めて作業着を着て床下にもぐるとき、自分自身にこう言い聞かせたそうです。
「僕はこの床下のカビの臭いを好きになろう!」
コメントありがとうございました。
by toyo (2007-05-26 23:11)
カビの臭いに懐かしさを覚えるとはすごいです。私はまだまだ修行が足りませんね。
高校の頃の話を思い出しました。同級生に見るからに「お嬢様」がいたのですが、彼女は親に、トイレ掃除だけはどんな人でもしなければならない、と言われて育ったそうです。その時私は、彼女は本当のお嬢様なんだなあ、と思いました。
by Aki (2007-05-27 07:56)