水害3年後の床下 [シロアリ]
皆さん、こんにちは。
私達の隣町の三条市は3年前に大きな水害にあいました。
ほとんどの住宅が床上1メートル以上の大水害で、TVでも連日報道され
ましたので、ご存知の方もいるかもしれません。
最近その家からシロアリ防除の依頼がありました。
前にも書きましたが、皆さんは床下浸水3年後の床下はどうなっていると
思いますか?
3年も経てば結構乾いているんじゃないと思いませんか?
ところが実態は・・・・
ほとんど乾いていないのが、お解りだと思います。
その原因は床下に侵入した水が引くと、粒子の細かい汚泥が残ります。
粒子が細かいので、ちょうど地面にビニールシートを張ったのと似た状態に
なります。 それでなかなか乾きません。 そこへ更に石灰を大量に撒くと、
更に二重にビニールシートを張った状態になります。
床下浸水後は緊急に水分を吸い上げる必要があります。
ですから石灰は有効です。
しかし「水分を吸い上げて固形化した石灰」をそのまま放置しておくと、
今度は石灰が床下土壌からの水分に「蓋をした状態」になります。
そして、「蓋をした状態」をずーっと維持できれば問題はないのですが、
いずれ破綻して今度は一挙に水分が蒸発してきます。
結果的として、かえって土台を傷め、シロアリを呼び込んでしまいます。
(固形化してひび割れた石灰の下の土壌が湿っているのが写真で
解ると思います。)
というわけで、水害後の床下対策は・・・
- 石灰はパラパラ程度に撒く。
- 何よりも「風通し」を優先する。
- ある程度水が引いたら、石灰と汚泥の下の土壌をひっくり返す。
(土の中には様々な土壌菌がいますので、土壌菌を復活させる
ためです。)
・・・・・土はある意味「生きて」います。 土の中の微生物を耕すことで、
空気を入れて元気にさせましょう。 私達は土からとても大きな恩恵を
こうむっています。 土にタネを撒くと色んな植物や野菜だって取れますね。
当たり前のですが、これって実はとても神秘的ですごいことだと私は思います。
私達は土を粗末に扱っていないでしょうか? 土は命の源だと思います。
・・・というようなことを考えながら作業をさせてもらいました。
たぶん、ヘンなこと言うヤツだなあなんて思われるかもしれませんが。
もし皆さんも水害に会われましたら上記の1,2,3を参考にしてくださいね。
それでは皆さん、ごきげんよう。
実家は水害にはあっていませんが、床下がカビだらけになっています。
風通しは悪そうです。
「何よりも」なんですね。
参考になりました。
どこか、工務店に相談してみます。
by こう (2007-07-30 22:14)
こう様
コメントありがとうございます。
床下のカビ対策としては床下換気扇の設置、防腐剤の吹きつけ、床下調湿剤の施設、等の方法がありますが、何よりも「通気をよくすること」が基本だと思います。とりあえず通気口の増設なら費用もたいしてかかりませんので、そのへんから始められたほうがいいと思います。床下換気扇~、防腐剤~、床下調湿剤~、は、注意深く検討してからでないと、せっかく費用をかけても効果がいまいちということもありますので。
by toyo (2007-07-31 23:36)
換気口の増設を検討します。
by こう (2007-08-02 09:35)
偶然拝見しました。
とても貴重な情報ありがとうございます。勉強になりました。
by 歯が痛い (2011-01-11 18:51)
歯が痛い 様
こちらこそありがとうございました。
拙い記事に眼を通していただいて、ほんとにありがとうございます。
ほんの少しでもお役に立てたら嬉しいです。
どうか、歯が痛い 様にいいことがたくさんありますように。
ありがとうございました。
by toyo (2011-01-12 00:01)