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このギャップはどうしよう?グチグチ [シロアリ]


皆さん、こんにちは。

これまでシロアリ防除の仕事をしてきて、どうもお客様が勘違いして
るんじゃないかな? と感じるときがあります。 

この勘違いはおそらく私達シロアリ業者からの情報発信が足りな
かったのが原因だと思います。 意図的ではなくても、ありていに
言って「勘違いしてくれたほうが」業者にとっては都合のいいことも
あるからです。 

そして異業種の方に聞いてもやはり似たようなこと、つまり一般の
人には「秘密」にしておきたい業界特有の事情はあるようですね。 
お客様には隠しておきたいこと、あるいはお客様は気づかないし、
あえて知らせることもないだろうというようなことです。 
下手に知らせたら不利益になるからです。 

そういうことはある程度親密になったり、酒の席で酔った勢いで
バラしてしまうときもあると思います。 そして大抵の場合、バラした
あとで言い訳っぽく続くことば。 
「だって、生活のためだもんね・・・仕方ないよ」

たしかに要求されてもいない情報を、自らが不利益になるかもしれない
のにわざわざ教えることもないか・・・という気持ちもわかります。
 
たとえば私の経験ではこういうことが今でもあります。

  • お客様  「こことここと、それからそこもちゃんと穴を開けてクスリを
          注入してよね」
  • 私(内心の声) 「・・・ああ、まだこの柱もこのタイルも新しいのに
          穴を開けるなんてもったいないなあ。 床下からちゃんと
          処理できるから必要ないって言ってるのになあ・・・」


皆さんも柱やタイルに穴を開けたあとに「ヒノキの木栓を打った」箇所を
見たことがあるかもしれません。 駆除した跡が目に見えて明解です。 
たしかにこういう処置が絶対必要な場合もあります。 
でも不必要な場合もあります。 

基本的には「床下から駆除作業をして薬を注入」します。 
それでどうしても「床下からでは当該箇所にクスリが届かない場合」のみ
床上の柱なり壁に穴を開けて薬剤を注入します。

私はなるべく床上に穴を開けてそのあとに「ヒノキの木栓」を打つことは
したくないのです。 なぜってみっともないし、一度穴を開けると、いくら
ヒノキの木栓を打っても強度が確実に落ちるからです。 

ところが「ヒノキの木栓」というとイメージがいいですよね。 
ヒノキかあ、いい感じ!なんて思うのでしょうか!? 
だから、あっちもこっちも穴を開けて打ってね、なんでしょうかね?

つらいのは打たないと「手抜き」だと思われるしなあ困ったなあ、
説明すればするほど逆に思われそうだし・・・てなことはけっこう多いですよ。 
正直言うとこういう場合はお客様の言うとおりにしたほうが無難です。 
波風もたたないし。 お客様は安心したがっているんだからそれに応えて
あげると思えばいいや、なんて。 
(ホントは必要ないんだけどね)

ただ、絶対お客様に隠してはいけないこともあると思います。 
私の場合は「薬剤の発ガン性」です。 これは命に関わるとだから絶対
隠してはいけないと思います。 特に子どもやお年寄りのいる御家庭での
駆除には細心の注意が必要です。 
隠していいことといけないことがあります。

一見小さな被害に見えて実はかなり進行していて、全体の駆除が
必要なときもあります。 
反対に見た目は派手な被害にみえても実は「部分消毒」で充分な家も
あります。 
ところが売り上げを上げるためには正直に言わないほうが得です。 
ほんとは部分消毒で充分なんだけどそれではお金にならない。 
で、全部消毒したほうがいいですよと言ってしまう。 
これは倫理の問題です。

リフォームの現場を見たとき、正直言って同じようなことを感じるときが
あります。 ここまでいじる必要はないのになあ、とか。 反対に、なんで
ここをちゃんとしないのかなあ、これじゃあまた数年後に工事だよ、とか。 

なんだか何が言いたいのか書いていてわからなくなってしまいました。
よーするに、お客様と施工業者の間のギャップというか、なかなかその
ギャップが埋まらないときがあるというか。 
そんなとき、責任ある(と、自分では思っている)態度をとればとるほど
誤解されるというか。 そんなら、もうお客様は神様だと思って、いうとおりに
すればいいや、というか。 

そして、お金のためだもんね、人生そんなもの、と自分を無理やり
納得させるというか・・・・ああグジャ、グジャだあ。

みっともない内面をさらけだしてしまったようです。 
簡単に言えば・・・

  • ①使命感をもって仕事をするか
  • ②お金のために使命感をすてるか、ということなのかなあ。 

答えは①に決まっているけど現実はそう簡単じゃないシーンが多い
のも事実です。

・・・・ということで、まとまりのないまま終わります。 
(たぶんテンションが落ちているんだ。 なにを女々しくグチグチ言ってる
んだよーって言われそうですね) 
くだらない愚痴を最後まで読んでいただいた皆さん、ごめんなさいね。 

ごきげんよう。  


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たいせい

 屋根の修理にしても同様なことがあるようです。
 部分的に少し修理をすればよいだけなのに、全部葺き替えしてしまったり(それもいい加減な工事で)、ラバーロックなどの屋根に良くない修理など...。
 ちゃんと事務所を構えられて真面目に工事していらっしゃる方にはまずそんなことはないのですが、耳にするたび心が痛みます。
 お施主様にとっては、信頼できる施工店を見つけるのが一苦労なのでしょうね!
by たいせい (2007-10-15 10:53) 

こう

 防災工事でもある話ですね。
 比較の問題ですが、対策をしなくても大丈夫そうな所と誰もが対策が必要と思っている所があるとします。本来対策が必要な所に十分な予算をつけると思いきや、一カ所の上限が出てきて削ることになります。
 じゃあ節約できるかというとそうではなく、大丈夫そうな所に予算をつけて工事をすることなるんですよね。
 一方は中途半端で、もう一方は自然破壊になったりします。
by こう (2007-10-24 01:01) 

toyo

たいせい様 こう様
コメントありがとうございます。
ほんとに今回はグチグチまとまりのない内容ですみません。
こういったジレンマは業者次第なんでしょうが・・・とても悩んでしまう問題です。ほんとはお客様の立場に立って徹底して考えるべきなのは分かっていても・・・・表向きはお客様のためという顔をしていても実はそういう業者はとても少ないし・・・ああ~またグチグチになっちゃった。ごめんなさいね。
by toyo (2007-10-24 02:15) 

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