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「苦い思い出」と「みとめ」 [ありがとう]


皆さん、こんにちは。

最近ある本を読んでいたら、昔の苦い思い出が蘇ってきました。
・・ということで、今日は個人的な話です。 しかも苦い思い出。
時間のある方だけお付き合いくださいね。

それは、私が某シロアリ会社の課長だったときのこと。

「誰に向かって口を聞いてるんだ!!」

と、つい言ってしまったのです。 瞬間、心のなかで、しまった!と思いました。
しかし後悔しても覆水盆に帰らず。 その言葉を投げかけられた部下の心が
みるみる貝のように閉じていくのがわかりました。 

状況はこうです。
5~6人の部下と仕事の話をしていたとき、ある新入社員が私のいうことに
いちいち否定的な言葉を返すのでついカッとなってしまったのです。 
心の底ではその社員のいうことが当たってると感じていたはずなのに。

私たち団塊の世代は・・
「男は黙って〇〇ビール」とか「不言実行」が美徳とされていた時代です。 
男が弱音を吐くことはみっともないという意識が強かったと思います。 

実は私自身、相当追い込まれていたけど弱音は吐いちゃいけない。 
なんとかしなきゃあと思ってもいいアイデアがない。 でも、そんな自分を
認めることも絶対できない。 ましてや部下の前でなんて。

だから「誰に向かって口を聞いてるんだ!!」=八つ当たりです、もう。
八方塞りの状況下の八つ当たり。 
分かっていたんです。 部下の言うことがもっともだということは・・
でも立場上、それをみとめるわけにはいかなかった。

いやほんとに立場上だけかしら? 
違うなあ・・・それをみとめるということは=自分が無能、であることも
みとめることだったからでしょうね。 
自分が無能かもしれないということは当時の私にとって恐怖でした。 
(今は平気でバカでアホな自分をみとめられますが・笑)

ほんとは部下のみんなにこう言えばよかったんです。

「みんな、頑張ってくれてるのに苦労かけてほんとゴメンな。 実は、どういう
営業展開がいいのか俺も困ってるんだ。ブレーンストーミングでもしようか。
みんな何でもいいからアイデア出してよ」・・・って。

それが言えなかった。 言ったら自分の無能さをさらけだすことだし、
みっともないことだと思っていた。 自分は常に有能で部下を引っ張って
ゆくべきだと思っていた。 泣き言なんてとんでもない。私一人でアイデアを出し、
私の指示どおりに部下を動かし、結果を出すのが当たり前だと思っていた。 

これが大間違い。 部下を単なる駒と考えていたわけでもないけど、
その存在、その人間性を積極的にみとめようとしていなかったのは事実。 

でも、そのときは心にまったく余裕がありませんでした。
行き詰っていました。 相談する相手もいませんでした。 
ホントはこれすべて言い訳かも。 
だって余裕がなければ余裕を持てばいいし(そう志向するしかないんですから)、
相談する相手がいなければ自分で探せばいいんですから。

なぜそれができなかったのか、というと、そもそも
「無能な自分を自分でみとめること」が、どうしてもできなかったから。
相談する相手がいなかっただって?ホントは相談する自分って無能
・・ということになりますからね。 だから相談する相手がいても相談
できなかったでしょうね。  

その後、しばらくしてから思ったのは・・大事なのは
①部下をみとめること。次に②自分のホンネを隠さずありのまま言うこと。 
人は(私自身だって)みとめてくれない相手の話なんか聞く気にはならない
ですもん。 それに、ホンネを言わない人とは話をしてもつまんない
ですものね。  

そして、この部下を「友人、知人、得意先相手、奥さん、子どもたち」に
置き換えても同じことがいえると思います。 セールスだってまったく同じ。 
得意先に対してもね。 相手をみとめることが初めの一歩だと今は思います。 
どんな場合でも。

あっ、その前にもっと大事なことがありました。
そう、それは自分自身をみとめてあげること。

ダメな自分、三日坊主の自分、忘れっぽい自分、なかなか成績を
上げられない自分、スケベな想像をしてしまう自分・・・
でも(誰も気付いてくれないし、誉めてもくれないけど)ちょっぴりいい
とこもある自分。 自分で自分を好きになること、これが一番最初。 

でなければ人をみとめるなんてできないですからね。

「誰に向かって口をきいてるんだ!」だって。 ああ恥ずかしい!?
思い出すたび苦い思いにかられます。

で、言うは易しで、実行するのって難しい。 
前に「ほねみの法則」について書いたことがあります。 
ほねみの法則ってこういう意味。
ほ・・・相手のいいとこを見つけて褒める。
ね・・・相手にねぎらいの言葉をかける。
み・・・相手を認める言葉をかける。

これはとっても素敵な法則だと思います。
たとえば、私は買い物や食事をしたとき店員さんに「ありがとう」と
言うことにしています。 ふつうに考えると逆だろうって思いますよね。
こっちがお客様なんだから店員のほうが言うべき言葉だろうって。 

でも、一度試してみると気持ちいいですよ。 相手はそんな言葉を
かけられるとは思っていませんから、一瞬、意外な顔・・そして笑顔。
なぜって?「ありがとう」の一言は相手を「みとめる」言葉だからですよね。
すると私もハッピーになります。

でも、正直言うと毎回実行してるわけじゃないです。 言い忘れるときも
あります。この「ほねみの法則」って素敵な法則だと思いますがちょっと
言いにくいときもあります。 たとえば、あんまり好きでない相手にはヘンに
とられてもなあ~とか。

その点「みとめ」って簡単です。 まず「ありがとう」のたった一言から
始められますからね。 ありがとう=相手をみとめること、ですから。

みとめ・・とは

見とめる=相手を受け止める
認める=相手を受け入れる
皆豊める=相手のすべてを認める、お互いに認め合う

・・の意味をこめてるんだそうです。
ということを下の本で教わりました。 表紙は安っぽいけど、そして
文体もやさしすぎるくらいやさしいけど、どうしてどうして深い本だなあ
と私は思いました。


コピー ~ IMG_0001.jpg
私、今まで「即効性」のありそうな
戦略・戦術のビジネス書ばかり
読んでましたけど
どんな戦略・戦術も「相手を認める」
ことが第一歩だと気付かされました。

逆に言えば戦略・戦術なんてたいした
モンじゃないんだと。

著者の木戸様(面識はまったくないけど)
いい本を・・ありがとうございました。
なんでも、この安っぽい装丁の(笑)
本を書くのに1年もかかったとか・・
お察しします。






今日は昔のみっともない自分の恥話を書いてしまいました。 
最後までお読みいただいた皆さんに感謝を込めて・・・

あ・り・が・と・う・ございました。

お礼のジョークです。


   <ジョーク

のんびりと新聞を読んでいるところへかみさんが後ろからやってきて旦那の頭にフライパンで強打の一発をお見舞い。

旦那;  「何するんだよ~。」

かみさん;「ズボンのポケットにメリールーと書いたメモがあったからよ。」

旦那;  「先々週、オレ、競馬に行ったろう。 メリールーっていうのは馬の
      名前さ。その日賭けた馬の一頭だよ。」


かみさん;「あら、アナタ、ごめんなさ~い。 事情を聞いておけば
       よかったわ。」


それから3日後のこと、テレビで野球の試合を見ているとかみさんが
やってきて再び旦那の頭に一撃を加えた。今度は鉄製ナベだからたまらない、気を失うほどの一発だった。


旦那;  「オメー、一体全体何するんだよ~。」

かみさん;「アンタの馬から電話よ。」

 



それでは皆さん、ごきげんよう。

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しおり

おはようございます。遅くなりましたが、明けましておめでとうございます。今年も宜しくお願い致しますm(__)m
Blogを読んで、瞳の奥が熱くなり…心にジーンときました(涙)
今思う素直な気持ちをBlogに書けるtoyoさんって、とっても素敵な方です(^^)

by しおり (2009-01-11 08:50) 

Yuki

いい本ですね、「ほねみの法則」見習います。
私も20代の頃は、人の意見に耳を傾けないところがありました。
年とともに、だんだん色んなことがみえてくるものですね!
なんて、チョット偉そうでスミマセン~。^^
by Yuki (2009-01-11 10:00) 

しゃくとりむし

他人には出来るんです。
でも、自分の子供と夫にはどうしても出来ません。
きっと、私が子供や夫に甘えているからでしょう・・・
修行が足りないな~
by しゃくとりむし (2009-01-11 14:12) 

こう

出遅れました。
あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いいたします。
「人間は素直が一番」だと思います。しかし、そう思っていても、いつまでもひねくれていて情けないです。

by こう (2009-01-11 22:47) 

toyo

しおり 様

あけましておめでとうございます。
いつまでたってもアホな私のブログを読んでいただいてありがとうございます。こちらこそどうぞよろしくお願いいたします、ね。
心のこもったコメント感謝いたします。
by toyo (2009-01-11 23:24) 

toyo

Yuki 様

コメントありがとうございます。
恥ずかしい話にお付き合いくださってありがとうございます。
欠点だらけの人間ですが、どうぞ大目にみていただきますように。nice!ありがとうございます。
by toyo (2009-01-11 23:27) 

toyo

しゃくとりむし様

~ですよね。
家族に素直になるってメチャクチャ恥ずかしいですものね。
エラソーなこと言ってますが、実は私もそうですよ。
nice!&素直なコメントありがとうございます。

by toyo (2009-01-11 23:33) 

toyo

かなりあ猫様

こいつアホか!と思われたでしょうね、きっと。
でも、大目にみてね。nice!ありがとうございます。
by toyo (2009-01-11 23:35) 

toyo

こう様

こちらこそありがとうございます。
本年もお暇なときでもお付き合いくださいね。
ほんとに自分の感情ほど厄介なものはないですよね。
私なんかいつも感情に翻弄されっぱなしです。きっと、
だから、こういう本に感動するんでしょうね。

nice!&コメントありがとうございます。
by toyo (2009-01-11 23:39) 

たーチャン

「ほ・ね・み」
良く覚えておきます!!
by たーチャン (2009-01-12 20:33) 

toyo

たーチャン 様

愚かな失敗談を読んでいただいてありがとうございます。
nice!&コメントありがとうございます。
by toyo (2009-01-12 22:56) 

ijimari

☆いやぁ!骨身にしみる、いいお話。
ありがとうございます。
まさに!人を認めてあげることは大切ですものね。
でも、わたしも、いちいち否定的な言葉で返す人、
実は嫌いなんです~(笑)
by ijimari (2009-01-14 12:19) 

toyo

ijimari 様

恥話なのに、いい話と言っていただけるとは恐縮です。
nice!&コメントありがとうございます。

by toyo (2009-01-15 01:52) 

toyo

kissk様
nice!ありがとうございます。

by toyo (2009-01-26 02:22) 

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