SSブログ

シロアリは生き物です。 [シロアリ]


皆さん、こんにちは。

床下がベタコンや防湿コンクリートならシロアリの心配は
ないでしょう?・・と思ってる方が多いようです。
というか、それが普通ですよね。

大手ハウスメーカーのサイトを見ると、新築時のシロアリ
対策として、たとえば基礎のヒビ割れに対応したペースト剤
とか、防蟻剤を染み込ませた発泡材料とか・・いろいろ開発
されてるようです。

そういう方法はそれなりに有効だと思います。
しないよりはしたほうがいいと思います。 でも、ここで注意
してほしいのは、それでも万事OKではないこと。 

仮に考えられるかぎりの鉄壁のシロアリ対策を施した・・
としても、それでも万全ではない・・と思ったほうがいいですよ。
なぜかというと「シロアリは生き物」だからです。 
あー、当たり前ですね(笑)

生き物である以上は「想定外」の動きをする可能性が常に
つきまとってきます。 いままでもシロアリに有効といういろ
んな方法が考えられてきましたが、それらをシロアリは突破
してきました。 とにかく思いがけないところからシロアリは
侵入してきます。

今日は簡単に言うと・・
「増築した基礎と、既存の基礎の間の空間からシロアリ
が侵入した例」
を紹介します。

手描きの図解と簡単な写真でしか説明できないのですが、
まあこういうこともあるんだ・・と思ってくださいね。
増築する場合の注意点として、もし参考になったら幸いです。

Aは既存住宅の部分、Bはそこに作業小屋を増築したところ。
Bは床下がなくタタキ(三和土)でした。

IMG.jpg

で、既存住宅の基礎と、増築部分の基礎が隣接しています。
二重基礎になっているといいますか。
この30センチくらいの空間からシロアリが侵入していました。
分かりにくい図でごめんなさい。


2.jpg


Aの床上は後で改築したようです。
説明しづらいけど、室内から見ると、床下が二重基礎になって
いるのは全くわかりません。 Aの床下も極端に低くて調査
不可能の造りでした。

で、Aの床面はここ。 下の写真です。
ここに敷いてあった新聞紙にシロアリの姿を見つけたそうです。
新聞紙は撤去したので、分かりにくい写真ですね。
siroari 007.jpg

で、この下が・・下の写真です。
向かって左の基礎がAのほう。 右側の基礎がBになります。

siroari 010.jpg

Bの基礎に蟻道が見えますね。ここからシロアリが上に
登ってきました。 下の写真です。
siroari 008.jpg

で、繰り返しになりますが、この空間部分は板で塞がれて
いたので、外側からみてもこういう造りになっていることは
わかりませんでした。 床下も潜れない低さだったので調査
したくても不可能。

私はてっきり作業小屋も既存の建物の一部と思い込んで
いました。 
最初の聞き取りが不十分だったと言うことです。

・・・なんだかほんとに分かりにくい説明でしたね。

よーするに、増築する場合はこのように二重基礎の部分
生じます。 すると、このような空間が生まれます。
そこからシロアリが侵入しやすい・・ということですね。
増築の際の盲点とでもいいましょうか。


ついでに、前にもお見せしましたがベタコンのシロアリ被害
写真を再度みてくださいね。 
えーと、ここは玄関です。
外側からみてもまったく異常はない
ですね。 この床下の裏側が右の写真です。
床下はベタコンです。

P3210040.JPG P3190004.JPG

見た目はなんともないようですが、ドライバーを刺したら
ズブリ!内部がスカスカですね。 実はこの写真には蟻道も
写っているんですがわかりにくいですね。 

P3190010.JPG

P3190013.JPG

P3190014.JPG

次の写真も前にお見せしましたが、途中からこのブログに
お付き合いいただいてる人のためにもう一度。 
思わぬところから侵入する事例ということで。 下の写真です。

これにはほんとにビックリしました。 
まさかこんな給水管から侵入するなんてねえ~。 
m_P5230011-a9c85.jpg m_P5230019-faa17.jpg

m_P5230014-91eb8.jpg

ということで、シロアリって、ほんとにどこから侵入するか
わからない・・というのが実感です。 床下がベタコンでも
シロアリにとっては、たいしたハードルではないようですよ。

特に、玄関周りにヘタリやキシミを感じましたら、どうぞ注意
して下さるように。 給水管はねえ~、事前に土壌処理する
しかないみたい。

まとめると・・・

  • シロアリが生き物である以上は予測不可能な
    動きをして当たり前・
    ・ということかしら。 
    これを防ぐには定期的な点検しか手はない・

    と思っています。

少しでも増改築を予定してる方の参考になったら幸いです。
最後までお付き合いいただいて感謝します。
それではみなさん、ごきげんよう。
みなさんにいいことがありますように。


    ジョーク

米国の上院で議会開催中の出来事だが、短気と辛口で名の
通ったある議員がその演説中に虫の居所が悪いのか抑えが
利かなくなって声を荒げる;
「本上院の議員の半分は臆病者の汚職政治屋である。」


激怒で興奮したこの議員に対して全議員が異議を申し立て、
発言を撤回するか、議事録から削除するよう求めた。


間の取り方を長くすれば少しは落ち着くもの、激怒の議員、
浴びせられた異議に黙従し;
「OK」 

続けて訂正;
「発言を撤回しましょう。本上院の議員の半分は、臆病者で
汚職政治家というわけではない。」


 


nice!(38)  コメント(6)  トラックバック(0) 
共通テーマ:住宅

nice! 38

コメント 6

sugar

toyo様の言われる通り、シロアリは生き物なので
何をするか分からないですよね
単純な生き物なので、意地悪で家を食害したりしないので
シロアリが嫌がる処置をすれば、退散してくれると
思うのですが、その処置が難しいんですね

我が家のできる限りの事はしているつもりですが
心配は尽きません。
by sugar (2010-09-15 09:07) 

小父蔵

 生き物(自然)を、人間の思い通りにできるという考えがそもそも…

 出来るだけシロアリの被害に遭わないように、いろんな工夫があるのだと思いますが、シロアリがまったく生きて行けないような環境なら、人間も生きて行けないような気がします。
 人間にとって快適な環境が、シロアリにとっても快適かどうかは分かりません。でも、シロアリが嫌がるほどではないかも…
 どちらにしても、定期点検によって早期発見に心掛けるしかないような気がしますね。
by 小父蔵 (2010-09-15 19:04) 

toyo

sugar様

いつもお付き合い頂いて感謝してます。
お礼が遅れてほんとにすみません。
それに、なんだか心配させるような記事を書いてすみません。
たしかに思わぬ侵入の仕方をするときもありますが、過度に心配しても仕方が無いので、日常的に自分でできるチェックをしておけばいいと思います。sugar様は優れた観察力・洞察力をおもちですから私はそんなに心配していないのですよ。異変があったらいつでもメールくださいね。
それでは失礼します。sugar様にいいことがありますように。

by toyo (2010-09-18 23:25) 

toyo

小父蔵 様

いつも駄文にお付き合いいただいてありがとうございます。
おっしゃるように・・

>シロアリがまったく生きて行けないような環境なら、人間も生きて行けないような気がします。
ほんとにこれは大正解だと思いました。

>人間にとって快適な環境が、シロアリにとっても快適・・
これもズバリ!そのとおりだと思います。
シロアリは温度に生息環境と活動を制限される昆虫ですが、12度~30度であればどこでも活動します。ということは人間とほぼ同じ環境ですよね。
また・・
>定期点検によって早期発見に心掛けるしかない・・
これもそのとおりだと思っています。どんな防蟻方法を考えても
機械的に防げるものではないと日々実感しています。

・・ということで、ほんとに適切な解釈をしていただいて
ありがとうございます。

うまくいえませんがシロアリについて考える・・といことは
結局、自分と自然との関わり方・・についても考えさせられる
ことが多々あるような気がします。

どうぞ小父蔵 様にもいいことがありますように。
お礼が遅れてすみませんでした。

by toyo (2010-09-18 23:35) 

かなりあ猫

シロアリ対策の薬剤で、人への影響が増えそうです。
by かなりあ猫 (2010-09-19 23:22) 

toyo

かなりあ猫様

仰るように化学物質過敏症の人にとっては深刻な問題だと思います。ホルムアルデヒドが規制されても他は野放しですからね。
他に私たちが日常、知らずに使っている殺虫剤、蚊取り線香、
台所用洗剤、あるいはいろんな食材の添加物等・・・あげればきりがないですか・・・。

そこで、私は前から家の「造り」によって、かなりの程度でシロアリ
は防げるので、この「造り」についてこのブログで提案してるつもり
ですが、相変わらず建築業界では言うことを聞いてくれないし・・

そもそも設計士さんや建材屋さん、建築士の建築関係の資格
習得の際にもシロアリ防除士の試験を義務付けてくれれば
少しは意識が変わるのではないか、と思っています。
私のお付き合いしている工務店の人でも化学物質過敏症に
ついて関心のある方はほとんど皆無と言っていいのが現状だと
思います。ほんとに悩ましい問題だと思います。
コメント、ありがとうございます。
かなりあ猫様にもいいことがありますように。
by toyo (2010-09-20 08:18) 

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。