シロアリ社会はユートピア？

皆さん、こんにちは。

メーテルリンクに「白蟻の生活」という著作があります。
昔それを読んで、なぜメーテルリンクが白蟻に興味をもったのか
勝手に納得した覚えがあります。
　
シロアリの社会は一見「カースト制」みたいに見えますが実は
そうではないらしい。　ふつうは王様・女王様が一番偉いと思って
しまいますが、この社会ではむしろ王様・女王様は可哀想に思える
気がしないでもないのです。

というのは、女王蟻はまさに一生ただひたすら卵を産む機械そのもの
ですし、王蟻も同様に精子を提供するだけの存在です。
（もっとも、用なしになったら殺されるか追い出される蜜蜂の王様に
比べればまだいいほうかもしれませんが。）

シロアリ社会の最大の謎（神秘）は「一体誰がその社会をコントロール
しているのか」不明な点です。　
階級の数の調節はフェロモンで行いますが、そのフェロモンだって誰が
指示してコントロールしているのかわかっていないようです。
　
私が興味惹かれるのはシロアリ社会のこの「支配者がいないのに上手く
いっている社会」です。　ある意味、王様・女王様だって奴隷というか
決して偉くはないようですしね。 本能あるいはDNAでそのようになって
いるといえばそれまでですが。

シロアリ社会はユートピアなんでしょうか？　
私にはそう思えるんですが、これってヘンでしょうか？　少なくとも歴史上
これまで人間の作った社会体制よりは数段優れていると思います。　

そういえば、なんかの本で読んだのですが「蟻とキリギリス」の童話では、
蟻は「働き者」でキリギリスは「怠け者の遊び人」ということになって
いますが、実は蟻の何割（２０％？）かも「怠け者の遊び人」だそうですね。
　
で、面白いことにその「怠け者の遊び人」の蟻だけを集めて生活させると、
何割かは「働き者」になりますが、やっぱり「怠け者の蟻」も何割か必ず
出現するということです。　この比率は変わらないらしいです。　
面白いですね。　もしかしてよく言われる「８０：２０の法則」って普遍的な
原理原則なのかしら？　どうなんでしょう？

今日は、どーでもいいような雑談でした。　
でも皆さん、シロアリって奥が深い昆虫ですよ。　
メーテルリンクが興味をもつほどに。　

それでは皆さん、ごきげんよう。　

 

 

 

コメント 2

　逆説的で恐縮なのですが、中小企業も結構ユートピアで、経営者が従業員に働かされているのではなく、従業員に働かされているのが経営者だと思えることが時々あります。
　大企業も含めて、皆がしんどく、皆が充実感を感じられるというのが組織というものなのかもしれません。
by たいせい (2007-11-26 10:24) 

アハハ
ほんとにそうかもしれませんね。
そういえばある経営者が「従業員は倒産してもまた次の働き口を探せばいいけど、社長は身包み剥がされるから従業員のほうがいいよ」なんて言っていたのを思い出しました。コメントありがとうございます。
by toyo (2007-11-26 19:39)