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ヤクザの家と知らずに・・・続き [つまらない]


皆さん、こんにちは。

前回の続きを書きます。 
消毒したその家の御主人から夜8時頃電話が入りました。 
こっちは寮でくつろいでいたので何事かなあ?と思いました。

  • 私「今日はありがとうございました。 ところで工事に
      なにか不手際なことでも・・・」

  • 御主人「お前なあ、お前んところちょっと金額、高くないか?」

  • 私「・・・といいますと?」

  • 御主人「俺のダチのダチの話では、よそんこところはもっと
      安いって言ってたぞ!まあとにかく、今からちょっと来い!」

  • 私「わかりました。 これから伺います」

私としては寝耳に水の電話でした。 
それになんだか御主人の声も剣呑な感じ。 こりゃあクレームだ! 

でも、なんだか意外な気も。 
だって、あのさっぱりとして豪放磊落なイメージの御主人とは
落差がありすぎる電話だったからです。 私としては後ろめたい事は
なにもした覚えがないので??の気分でした。 

で、(他県のことですから地理もよくわかりませんが、)
なんとか暗い夜道を無事たどり着いたときは9時過ぎで、団地でも
あたりはもうすっかり暗くなっていました。 
その家の玄関は明かりも点いていずに真っ暗。 
でも、奥の方の部屋にはほんのりと明かりが。

  • 私(ピンポンを押して)
    「こんばんわ。 遅くなりました。 シロアリ屋です」

  • 御主人「おう!玄関、空いているから勝手に入って来い!」

    ・・・と奥から御主人の大きな声が・・・

  • 私「それじゃあ、お邪魔しま~す」

で、玄関から暗い廊下を通って奥の居間に・・・そして、居間のドアを
開けて中に入ったとき、そこで見た光景は!な!なんと!!
・・・・なんて、ちょっと思わせぶりな書き方でこめんなさい。

御主人はちょうど風呂上りだったのでしょうか。 
上半身裸で下半身がバスタオルの姿。 しかもコタツに入っている
姿勢でした。 ちょうど裸の背中が私に見えるような位置にいます。 

そして、その背中には一面に倶梨伽羅悶々が・・・
つまり見事な刺青の背中を私に御披露してくれたわけです。

私、ちょっと驚きました。 
ああ「金融業」って金貸し、おそらく高利貸(あるいは街金?)
だったのか、と、そのときやっと気づきました。 

それにしても、わざわざ私に背中がさりげなく見えるように「演出」まで
してくれるとは・・・なんだか可笑しくなりましたが、
じっとこらえてここは真面目な対応をしなくっちゃ・・なんて思っていました。

  • 私「で、私共の価格が高いとのことですが、そのダチの
      方の家はどれくらいの坪数なのかわかりますか?私共の
      ほうが高ければもちろんそれなりに考えますが・・・」

  • 御主人「そのダチの友達が今くるからよ。 ちょっと待ってろ」

私も事前にその県での{価格の相場}は調べてありますので、
決して高くはないという自信はありました。 
(でもなあ、正直言って、50万~100万じゃあなくてたった15万だぜ~
・・・という気持ちでした) クラウンやシーマに乗っている人にしては
小さくないか・・なんて不謹慎な言い草かもね。

誤解されると困りますが、15万だからというのではなく、あまりに
当初の豪放に見えた御主人にしては言うことが小さすぎると思った
のです。 
おまけに、なんでこんな「演出」なんかわざわざするんだよ。 

で、じきに子分みたいな?若者がやってきました。 
礼儀正しいのできっと御主人の子分だったのかもしれません。 
話をきくとその子分のダチがどこかの消毒会社で最近、シロアリ
駆除をやったらしいのです。 

で、実際、坪単価がいくらぐらいだったのか知りたかったので、
その子分がその場でダチに電話をかけて聞くことに。 
しかし残念ながら相手は出張で不在とのこと。 
これではどうにもなりません。
 
私は、「それじゃあその相手の方が帰ってきたら坪単価を確かめて
くださいね。 もし私共が高かったらその方の坪単価に合わせて計算
しなおしますから」・・・
ということでその夜はおいとましました。

(もちろん価格に自信はありましたので、後日しっかり全額値引きなしで
集金させてもらいましたが。)

教訓・・・
というほどでもないですが、ヤクザは表面は豪放磊落に見えても、実は
お金についてはとても細かい、ということ。 
はっきり言えば「見栄っ張り」が多いということかなあ。 

聞いた話では、私の地元のやーさんなんかも上納金で汲々としている
らしいですしね。 ほんとに毎月のこの上納金には四苦八苦してるみたい。

そういえば、昔の映画でこんなシーンがありました。
(たしか・・極道渡世の素敵な面々・・だったかな)
日下武史・演じる極小ヤクザの組長が敵対する新興ヤクザに子分を
バカにされ、止めときゃあいいのに単身ドスを持って乗り込むシーン。 
結局、殺されるんだけど・・・必死で止める子分と姉さんにいう台詞・・・

「ヤクザはなあ!舐められたら終わりなんじゃあ!一度舐められたら、
この世界で、もう飯を食っていけんのじゃあ!!」

ヤクザって大変だなあ、と思います。 
だって見栄を張るのが商売ですもの。 ベンツもブランド物スーツも
ロレックスも見栄を張るための必需品ですものね。 
バカにしているのではありません。 
ただ「エキサィテングな生き方」だけは見習わなくっちゃと思います。 
火事場のクソ力っていうか。

ということで、せっかく読んでいただいた皆さん、
長いだけでつまらない内容でごめんなさい。
(これでなんとか2日分稼げたぞ・・・アハハなんて。失礼) 

それでは皆さん、ごきげんよう。


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コメント 10

macoto

あるんですね。。。
AKIRAさんも
そんな経験あるみたいです
by macoto (2008-02-23 14:20) 

アキラ

私の場合は、ある全国組織にシマを譲り渡したという、大親分でした。
もう、カタギになったとか言っていましたが、家には体格のいい若い人たちがいつも5~6人いて、親分をガードしている・・・そんな家のリフォームでした。
「下手やったら、カネ払わネーつもり」だったとかでしたが、気にいってもらって「友達づきあいするベーよ」
一度信頼を受けると、トコトン大事にしてくれる・・・そんな気質の親分でしたよ。背が低くても、声はとてつもなく大きな、いいお爺さんでした。

本日「ラドン」について記事にさせていただきました。
記事の出来映えは如何でしょうか?
ご覧いただいて、ご批評戴けたら幸です。

ヒントをどうも有り難うございました。
by アキラ (2008-02-23 14:50) 

toyo

macoto 様
つまらない文を読んでいただいてありがとうございます。
私の場合は(たぶん金額が少ないので)今までやーさんの家を消毒しても回収もれはありませんが、知り合いの工務店はひどい目に会ったことがあるそうですよ。なんでも工事完了後に大工さんを飛行機で北海道までラーメン食いに連れて行ってくれて喜んでいたら、請求はそれでチャラにされたそうです。ひどい話です。やーさんは一見豪放に見えても小心者が多いです。キレやすいのはコンプレックスの固まりの裏返しだと思います。大物は違いますが。まあ、あまり縁がないほうがいいですよね。
by toyo (2008-02-23 15:00) 

toyo

アキラ様
ありがとうございました。
『冷輻射』と「鉄筋」については私もそのうち書こうと思っていましたが、適切な説明をしていただいたので、その必要はもうないようです。
ほんとにラドンにかぎらずまだまだ私達の周りには危ないものがいっぱいありますよね。それにしても説得力ある文章で書いていただいて、お礼申し上げます。ありがとうございました。
by toyo (2008-02-23 15:11) 

たいせい

 現場では様々なことが起こりますね。
 うちの瓦も、ヤクザの家にも葺かれているのでしょうね...。
by たいせい (2008-02-23 16:28) 

南雲しのぶ

見積もりって素人が読むと難しいですよね。
特に「一式」見積もりなんかだと読み切れません。
それと数字では読めないものもありますから、複数社からとってみてそれぞれをシッカリと見極めることが重要なのでしょう。
私もやっと「読める」程度にまでなってきました。
ご苦労も多いでしょうが頑張ってください。
by 南雲しのぶ (2008-02-23 20:50) 

toyo

たいせい 様
ほんと、現場では予測できないことが起こりますよね。
まあ、その意外性が面白味でもあるんですが・・・。
コメントありがとうございます。
by toyo (2008-02-24 09:30) 

toyo

南雲さん
特に建築関係の見積書は丁寧に書いてくれればくれるほどわかりにくい?っていう感じがしませんか?・・・かといって「簡易化」して書くと信頼性がそこなわれる気もしますし・・・だから大工さんもそのへんの兼ね合いに苦労してるんじゃないかと思います。
シロアリの場合の見積は簡単ですが。
コメントありがとうございました。
by toyo (2008-02-24 09:36) 

南雲しのぶ

確かに、私は見積もりを読めるようになってきたのでそう感じるのかも知れませんね。
見積もりや契約書(仕様書)がどれだけ大切なものかも痛感しています。
細か過ぎて困るということは無いでしょうから、あとは如何にわかり易く説明してもらえるか、が肝心となってきます。
by 南雲しのぶ (2008-02-25 06:26) 

toyo

南雲さん
>あとは如何にわかり易く説明してもらえるか
・・・・は、まったくそのとおりですね。私も大工さんにお客様を紹介するときは、とにかく「細かすぎるくらいちゃんとした見積」をお客様に提出してください、とお願いしています。大体そのほうがお客様の印象もいいようです。
でもどっちかというと「昔気質の大工さん」や「腕のいい大工さん」はそういうのがどうも苦手みたいです。職人気質がそうさせるのかもしれませんが・・・。
度々のコメントありがとうございました。
by toyo (2008-02-25 13:09) 

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