手探りの駆除 [シロアリ]
みなさん、こんにちは。
最近、恥ずかしいですがクレームが続いています。
で、私としてはひたすらお客様に謝って、再駆除をする
しかないのですが、なんといいますか・・・ふつぶつ
やりきれない気持ちになります。
まず、お客様の立場からすればこういうことです。
- 「大金を払って駆除してもらったのに、また羽アリが
再発するなんてけしからん! 前回、手抜き工事を
したんじゃあないのか?これじゃあ駆除した意味が
ないよ」 - 「ひょっとして羽アリが発生してない部屋だって、
いい加減な工事をしてるかもしれん。 床下だから
テキトーにやってもわからんからな」
お客様の側からすれば正論です。
これに反論するつもりはまったくありません。
私の技術が低かったのが最大の原因ですから・・ぶつぶつ。
(写真は記事内容とは無関係です。テキトーに選びました)
で、このぶつぶつは何かと言うと、駆除する前の調査の
段階で「まともな調査ができる住宅」が年々減ってきている
ことに対するぶつぶつ・・なんです。
ちょっと意味不明ですよね。
具体的に説明します。 羽アリが発生したからすぐ来て!
と、連絡をいただいてお邪魔して、床下へ潜ろうとしてもね、
洋間ばかりで和室のない家、あるいは土間床で床下空間が
ない家、あるいは増築して二重基礎になっている家・・・・
とにかく、ちゃんと調査したくても床下の隅々まで調査ができ
ない家が確実に増えています。 したがってシロアリの侵入
経路も特定できない。
お医者さんに例えれば、完全な診断が不可能な状態。
部分的な診断しかできない家というか。
床下の隅々まで調査できたうえで駆除をして、それでも
羽アリが再発したのなら、もう言い訳はみっともないことです。
100%私の腕が悪いのが原因ですからね。
しかし現実は、部分的な調査可能の範囲だけ調査して、工事に
入る・・・そういうケースがほとんどです。
つまり、「床下のつくり」の問題です。
床下の隅々まで点検できるような造りになっている家は稀です。
それでも在来工法の場合はなんとか調査できました。
しかし、近年のいろんな新工法の住宅は「床下のメンテ」など
はなから計算にいれていません。
個人的には、家は長く住むものですから特に家の重みを支える
土台や床下の状態については、いつでもチェックできるような造りに
最初からしておくべきだと思います。
だって、住宅が完成した瞬間から「シロアリ」と「腐朽」は、一生
ついてまわる問題ですからね。
だから、この二つについてはいつでも点検できるような造りにして
おくべきだと思います。
しかし、現実は、こういう考え方の住宅はほとんどありません。
特にリフォームとなると、床上のことばかりで床下の通気とか
腐朽とか、シロアリについては、まったく計算にさえいれていま
せん。 そのときさえ良ければそれでいい。
つまり、シロアリ屋の立場からすれば、満足な調査ができない
家がとても多い・・・むしろ(いろんな新工法の登場によって)
ますます調査がしたくてもできない家が増殖している・・感じです。
嫌なたとえですが・・・たとえばお医者さんが胃ガンの手術を
するとします。 メスでお腹を切開します。 で、ガンを切除。
シロアリを家のガンだとすると、私たちに要求されるのは「切開」
しないで手術をすることです。 しかも診断も不完全なまま。
これを補うのは「経験」と「推理力」。つまり、勘。
で、シロアリ業はサービス業(と、思われてる・・)ですから羽ありが
止まらなければ三流と思われてしまう。
羽ありが止まらなければ、お客様が怒るのは当然です。
だから、お客様に言い訳はしません。
これに反論するつもりはまったくありません。
私の技術が低かったのが最大の原因ですから・・ぶつぶつ。
(写真は記事内容とは無関係です。テキトーに選びました)
で、このぶつぶつは何かと言うと、駆除する前の調査の
段階で「まともな調査ができる住宅」が年々減ってきている
ことに対するぶつぶつ・・なんです。
ちょっと意味不明ですよね。
具体的に説明します。 羽アリが発生したからすぐ来て!
と、連絡をいただいてお邪魔して、床下へ潜ろうとしてもね、
洋間ばかりで和室のない家、あるいは土間床で床下空間が
ない家、あるいは増築して二重基礎になっている家・・・・
とにかく、ちゃんと調査したくても床下の隅々まで調査ができ
ない家が確実に増えています。 したがってシロアリの侵入
経路も特定できない。
お医者さんに例えれば、完全な診断が不可能な状態。
部分的な診断しかできない家というか。
床下の隅々まで調査できたうえで駆除をして、それでも
羽アリが再発したのなら、もう言い訳はみっともないことです。
100%私の腕が悪いのが原因ですからね。
しかし現実は、部分的な調査可能の範囲だけ調査して、工事に
入る・・・そういうケースがほとんどです。
つまり、「床下のつくり」の問題です。
床下の隅々まで点検できるような造りになっている家は稀です。
それでも在来工法の場合はなんとか調査できました。
しかし、近年のいろんな新工法の住宅は「床下のメンテ」など
はなから計算にいれていません。
個人的には、家は長く住むものですから特に家の重みを支える
土台や床下の状態については、いつでもチェックできるような造りに
最初からしておくべきだと思います。
だって、住宅が完成した瞬間から「シロアリ」と「腐朽」は、一生
ついてまわる問題ですからね。
だから、この二つについてはいつでも点検できるような造りにして
おくべきだと思います。
しかし、現実は、こういう考え方の住宅はほとんどありません。
特にリフォームとなると、床上のことばかりで床下の通気とか
腐朽とか、シロアリについては、まったく計算にさえいれていま
せん。 そのときさえ良ければそれでいい。
つまり、シロアリ屋の立場からすれば、満足な調査ができない
家がとても多い・・・むしろ(いろんな新工法の登場によって)
ますます調査がしたくてもできない家が増殖している・・感じです。
嫌なたとえですが・・・たとえばお医者さんが胃ガンの手術を
するとします。 メスでお腹を切開します。 で、ガンを切除。
シロアリを家のガンだとすると、私たちに要求されるのは「切開」
しないで手術をすることです。 しかも診断も不完全なまま。
これを補うのは「経験」と「推理力」。つまり、勘。
で、シロアリ業はサービス業(と、思われてる・・)ですから羽ありが
止まらなければ三流と思われてしまう。
羽ありが止まらなければ、お客様が怒るのは当然です。
だから、お客様に言い訳はしません。
だって、あくまで「床下のメンテ」が出来ない「造り」の問題ですから
お客様には関係ないことですものね。
で・・・そこで・・ぶつぶつ・・なんです。
どうか、ちゃんと床下の隅々まで調査できる家が増えますように。
新築時に「点検口」を何カ所か作っておくだけでも助かります。
といっても無理ですよね・・・あ~あ、手探りの駆除しかないみたい・・
ぶつぶつぶつぶつ(笑)
今日はちょっと不機嫌なシロアリ屋のぶつぶつ・・でした。
最後までお付き合いいただいて感謝します。
それではみなさん、ごきげんよう。
(しかし、これって、やっぱり言い訳かしらね?)
<ジョーク>
年のせいで収縮してきた年配のご婦人が
医者を訪ねて症状を説明;
「私のオナラ、ちょっとオカシイのよ。 自分ではそれほど
苦にはならないんだけれど。 オナラをしても臭くないし、
音もしないの。 実際のところ、この診察室に入ってから
少なくとも20回はオナラしているんだけれど、先生だって
全然気が付かないでしょう!」
医者;
「なるほど。 この薬を飲んでみなさい、それで、来週また
来てください。」
週が明けてご婦人が再診察。 ご婦人;
「先生、あなた、何ていう薬をくれたこと。 相変わらず音は
しないんだけれど、ひどく臭いのよ。」
医者;
「それは良かった! 副鼻洞の膿はきれいになったのだね、
それでは次は、あなたの聴覚について治療を進めましょう・・・」
お客様には関係ないことですものね。
で・・・そこで・・ぶつぶつ・・なんです。
どうか、ちゃんと床下の隅々まで調査できる家が増えますように。
新築時に「点検口」を何カ所か作っておくだけでも助かります。
といっても無理ですよね・・・あ~あ、手探りの駆除しかないみたい・・
ぶつぶつぶつぶつ(笑)
今日はちょっと不機嫌なシロアリ屋のぶつぶつ・・でした。
最後までお付き合いいただいて感謝します。
それではみなさん、ごきげんよう。
(しかし、これって、やっぱり言い訳かしらね?)
<ジョーク>
年のせいで収縮してきた年配のご婦人が
医者を訪ねて症状を説明;
「私のオナラ、ちょっとオカシイのよ。 自分ではそれほど
苦にはならないんだけれど。 オナラをしても臭くないし、
音もしないの。 実際のところ、この診察室に入ってから
少なくとも20回はオナラしているんだけれど、先生だって
全然気が付かないでしょう!」
医者;
「なるほど。 この薬を飲んでみなさい、それで、来週また
来てください。」
週が明けてご婦人が再診察。 ご婦人;
「先生、あなた、何ていう薬をくれたこと。 相変わらず音は
しないんだけれど、ひどく臭いのよ。」
医者;
「それは良かった! 副鼻洞の膿はきれいになったのだね、
それでは次は、あなたの聴覚について治療を進めましょう・・・」
きついですね。でも、プロだからがんばって!!
by yuuri37 (2010-05-23 22:19)
塗装の塗り替え工事では、『直ぐに錆が出てきた』、なんて言われる事があります。
『植木があって湿気も多く、風通しが悪い所ですから長く持たないですよ』と事前に説明しているのですが、覚えていない様です・・・・(;_;)
by yanasan (2010-05-23 22:29)
こうしたケースでは、点検がしにくいというのは、シロアリ屋
さんの言い訳ではないと思いますよ。
「住宅が完成した瞬間から「シロアリ」と「腐朽」は、一生
ついてまわる問題です……。
だから、この二つについてはいつでも点検できるような造りにして
おくべきだと思います。」
正に、正に!そのとおりです。
地味だけど、それが、文字通り家の「基礎」を守る、もっとも
重要なポイントですよね。
土間床以外にもこの不可欠な点検をしにくくする新工法が横行
している、ということは、承知していませんでした。
目先の流行を追わず、上記の勘どころを外さない家作りが
定着してほしいものです。 それは、施主側も学んでほしい
ですが、それ以上に、建築屋の良心にかかわる問題では
ないか、と思います。
もしかしたら、この点検空間の確保、という点は、法律で義務
づけてもよいかもしれません。
まあ、役人にも業者にも利益にはならないので、彼らにやる
気はないでしょうけど、強制換気設備以上に、少なくともそれ
と同様に必要ですよね。
by 福智山 (2010-05-23 23:54)
なるほどなぁって思いました。
新しい工法だとか、リフォームなどしてあちこちいじっていまうと、
ますます床下もがややこしくなるだろうから、
シロアリも出易いのかもしれないんですね。。。
床上はいろいろ凝っても、床下だけは検査しやすいように、
とにかくシンプルにしておくべきなんですね。
お客さんの気持ちもわからなくもないけど、こればっかりは
toyoさんのせいじゃないですよね・・・・。
でもそれが言えないのが、とってもつらいですね。(>_<)
by あ・かずきん (2010-05-24 08:31)
新工法の場合保証期間を短くしてはどうでしょうか?
昔ながらの床下のある造りは10年保証。
新工法は5年保証、それも駆除した場所限定とか。
見てないところを保証するのは無理ですものね。
長期優良住宅の場合床下空間の確保が義務づけられていますね。
by しょうたく (2010-05-24 08:57)
埼玉の防カビ屋です。
随分ご無沙汰しています。
(以前電話させて頂きました覚えていますでしょうか)
toyoさん言われる事はもっともです。
床下に潜っても高さが無くて潜り込めない事があります。
今は3階建てが多くなり1階には洋室しかなく潜る場所が
無い事もしばしば見られます。
家を造る方は、出来るだけ建ててからの事を考えた造り
にしてもらいたいとtoyoさんと同じ気持ちでブログを読んでいました。
埼玉では、2×4で外断熱しかも外断熱なので換気口無し。
当然基礎パッキンも無しという最悪な建物を建てている会社もあります。
昔ながらの家って少なくなりましたね。
長文失礼しました。(たまにコメントさせて下さい)
by ヤマダ (2010-05-24 21:09)
家の設計図があっても無理ですか?。
でも防犯上の事も有りますから多分無理でしょうね。
やはりカン頼りですか?。
これからも「ぶつぶつ」が終わらないですね・・・。
by ばん (2010-05-24 23:41)
yuuri37 様
ありがとうございます。
プロすから、がんばらなくっちゃ・・ですよね。
ぶつぶつ言っても始まらないし・・。
yuuri37 様にいいことがいっぱいありますように。
ほんとにコメントありがとうございます。
by toyo (2010-05-25 00:21)
yanasan 様。
そうですよね。
人間って自分に都合の悪いことは忘却するようですね。
まあ、それも人間って思うしかないのかなあ?
yanasan様にいいことがいっぱいありますように。
ほんとにコメントありがとうございます。
by toyo (2010-05-25 00:26)
福智山 様
いつもお付き合いいただいてありがとうございます。
>目先の流行を追わず、上記の勘どころを外さない家作りが
定着してほしいものです。
まったく同感です。 早くそうなって欲しいものです。
>もしかしたら、この点検空間の確保、という点は、法律で義務
づけてもよいかもしれません。
これも同感です。
長期優良住宅では義務付けられてるようです。
そうでなくても義務付けてほしいと思います。
福智山 様にもいいことがいっぱいありますように。
ほんとにコメントありがとうございます。
by toyo (2010-05-25 00:33)
あ・かずきん様
>床上はいろいろ凝っても、床下だけは検査しやすいように、
とにかくシンプルにしておくべきなんですね。
まったくそう思います。シンプルが一番だと思います。
あ。かずきん 様にもいいことがいっぱいありますように。
ほんとにコメントありがとうございます。
by toyo (2010-05-25 00:37)
床下は点検しやすい構造にする、建築基準が必要ですね。
by こう (2010-05-25 01:50)
はじめまして。いつも楽しく勉強させて頂いています。質問なのですが、我が家は、築60年、床のだわみ、家の傾きにより3年以内で建て替え予定ですが、昨年より白アリ被害が出始めました。でも30年程前に増築した際、床下には入れない作りにしてしまったそうです。家族に喘息の者がおり、市販の駆除散布薬でも咳き込んでしまうため、金額的な面に置いても、このまま建て替えまで放っておいた方が良いんじゃないかと考えていますが、専門家の方の目から見られて正直どう思われるか、お聞かせ願えないでしょうか…。はじめてのコメントなのに不躾で本当に申し訳ありません。
by 花 (2010-05-25 10:22)
こう 様
ほんとにそう思います。
そうなって欲しいですね。
いつもコメント&nice! ありがとうございます。
こう様にもいいことがありますように。
by toyo (2010-05-25 20:03)
花 様
初めまして。
拙い記事にお付き合いいただいて感謝しています。
ほんとは今現在の「被害の程度・状況」がわからないので
私の勝手な想像でしかアドバイスできないのですが・・・。
>このまま建て替えまで放っておいた方が良いんじゃないかと考えていますが、・・・
私が花様だったら、そうすると思います。なにもしない・・です。
3年以内に建て替えの予定があるのなら今、駆除をしても、お金がもったいないですしね。それに喘息の方がいるなら尚更です。
とは言っても、今後、被害は拡大すると思いますので、喘息に影響のない薬剤はあったほうがいいですよね。
そこでママレモンとか台所用洗剤を5~10倍に薄めて霧吹き器に入れて当該個所に吹き付けてください。霧吹き器は100円ショップで売っているのでいいです。あるいはアイロン用のがあったらそれでもいいです。ということで、とりあえずの処置ですが、それでいきましょう。
それからシロアリは本(紙)や、なんでも食べますので大事なものは
壁際に置かないこと。あるいは床の上にじかに置かないこと。
これを注意してください。もちろん大事な家具、衣類、バッグ・・なども
注意してくださいね。
う~ん、こんなとこかしら?
他に余程、気になる個所があったら写真をメールで添付してください。
具体的に指示させて貰いますので遠慮なくどうぞ。
それでは失礼します。どうか被害が大きくなりませんように。
by toyo (2010-05-25 20:28)
しょうたく 様
いつもお付き合いいただいてありがとうございます。
>新工法の場合保証期間を短くしてはどうでしょうか?
昔ながらの床下のある造りは10年保証。
新工法は5年保証、それも駆除した場所限定とか。
グッドアイデアです。ありがとうございます。
参考にさせてもらいます。
>長期優良住宅の場合床下空間の確保が義務づけられていますね。
そうですよね。それを知ったとき、もう全部の住宅に義務づけて欲しいと思いました。大した費用がかかるわけでもないので是非そうして欲しいですよね。
いつもコメント&nice! ほんとにお礼申し上げます。
ありがとうございました。
by toyo (2010-05-25 20:35)
ヤマダ様
コメントありがとうございます。
>2×4で外断熱しかも外断熱なので換気口無し。
当然基礎パッキンも無し・・・
これにはびっくりしました。超危険ですよね。
もうどういっていいかわからないです(笑)
>家を造る方は、出来るだけ建ててからの事を考えた造り・・
ほんとにそう思います。現実は嘆かわしい・・というか、結局、一番
バカを見るのはお客様ですものね。シロアリ対策協会にも建築界に
もっともっと働きかけてほしいです。
あー、愚痴になりそうですからこのへんで(笑)
コメント大歓迎ですのでいつでも遠慮なくどうぞ。
ありがとうございました。
ヤマダ様にいいことがありますように。
by toyo (2010-05-25 20:44)
ばん 様
いつもお付き合いいただいてありがとうございます。
う~ん、設計図ですかあ?
ないよりあった方がいいですが、そもそも「造り」が問題なので、
設計図があっても難しいかもしれませんね。
コメント&nice! 心からお礼申し上げます。
ばん様にもどうぞいいことがありますように。
by toyo (2010-05-25 20:47)
突然の不躾な質問に、あたたかい解答を下さり、本当に有り難うございました。また色々なアドバイスも有り難うございます。今後の参考にさせて頂きたいと思います。本当に感謝致します。
by 花 (2010-05-26 12:46)