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築100年の住宅。 [シロアリ]


みなさん、こんにちは。

今日の話は前にも似たようなことを書いた気がします。
だから、二番煎じになる気もしますがご容赦くださいね。

最近、立て続けに2件の家の調査依頼がありました。
どちらも、シロアリ被害としてはかなり大きいと思います。
まず、その様子を見てくださいね。

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異変に気づいたきっかけは、畳の縁の一部がボロボロに
なっていたのを見つけたからだそうです。
で、畳を起こしたら・・・。
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典型的な蝕害(シロアリの齧った跡)です。
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床板に蟻道の跡が。 敷居も食べられています。
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大引も食べられて空洞化していますね。

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この家の床下は低くてもぐれません。 20センチ~30センチ位かな?
通気もすごくいいとは言い難い。 
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敷居から柱へとシロアリが登っているのがわかります。
柱に「縦状のブツブツ」が見えますね。 柱の表面の内側を
シロアリが登ってきた跡です。
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蟻道(ぎどう)です。 
このブログにお付き合い頂いてる方なら、お馴染みの写真ですよね。
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なんとなく被害の大きさが伝わったかしら?

だから・・ね、シロアリってすごぉく、怖いでしょ!・・って
言いたいわけじゃないのです。

実は、このお宅は建ててから100年以上は経っています。
なんと100年ですよ。 私は凄いなあ~と思いました。 
たしかにシロアリの被害は大きかったけど・・・・でもね
100年ですよぉ!100年!(しつっこい・笑)

もし、この「お家さん」と会話ができたら・・
もう充分に頑張ったね! あんたはすごい!立派だよ!
・・・と言ってあげたいです。 後は私に任せてね、ちゃんと
シロアリはやっつけてあげるから(笑)

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築100年と思えば、畳がシロアリに食われたって、大引や
垂木も食われたって想定内だと思うんです。 数年前に
床板の張替えをした跡もありました。 だって100年だもの、
それくらい仕方ないですよね(笑) 

で、実は昔の家では100年って、そんなに珍しいことではない
ですよね。 農家の人にとってはそんなの当たり前ですよね。
「長期優良住宅」なんてわざわざ言わなくても、昔の家って、
もともとみんな「長期優良住宅」だったような気がします。

・・・だからといって、単純に「昔の家は良かった」と言うつもりは
ないです。 すきま風が入って寒いとかね・・動線にムダが多い
とか、いろいろ不都合な面もたしかにありますよね。

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でも、この長寿命・・についてだけは考えさせられます。

TVで、500万とか800万とか安価な住宅を宣伝している
CMをみたことがありますがアレって何年もつのかなあ~。
きっと、20年ももたないでしょうね。
もしかして資源のムダになってはいないかしら?

そんなのわかっているよ・・でも先立つモノがなけりゃあ高価な
家も建てられないだろう・・っていう意見も当然あると思います。
だから、ま、一概には言えないですが。

ただ、高価な家=高寿命の家・・ではないですからね。
安価でも、造りの工夫次第で高寿命の家は充分可能・・だと
個人的には思っています。 皆さんはどうお考えでしょう?

家って人間と同じく愛情を注いであげれば、それだけ頑張って
くれます。 不思議だなあ~って思うことがあります。 それに、
家を劣化させる原因は三つあります。 そのそれぞれに適切な
対応をすれば・・あ、脱線しそうなので今日はこれくらいで。

(もう一件の築100年の家も機会があったら紹介させて
 いただきます)

最後までお付き合いいただいて感謝します。
どうか皆さんにいいことがありますように。


追加・反原発の歌です。

ジョーク
ジョーは酒場で論理学の教授と知り合った。
「論理学ってのはどういったもんですか?」
「やって見せましょうか。お宅には芝刈機があります?」
「ありますよ」
「ということは、広い庭があるわけですね?」

「その通り!うちには広い庭があります」
「ということは、一戸建てですね?」
「その通り!一戸建てです」
「ということは、ご家族がいますね?」
「その通り!妻と2人の子供がいます」
「ということは、あなたはホモではないですね?」
「その通り!ホモじゃありません」
「つまりこれが論理学ですよ」
「なるほど!」

深く感心したジョーは、翌日友人のスティーブに言った。
「論理学を教えてやろう。君の家には芝刈機があるか?」
「いや。ないよ」

「ということは、君はホモだな!!」


 


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ゾフィー

何年か前に携わっていたマンションは、100年マンションという超寿命をコンセプトとしていました。
確かに、従来のマンションとは違う点も多く、建築費も割高となったようです。
営業の方は、その利点が販売の武器にはならない事をイヤという程実感したそうです。
そのデベロッパーは、今はもうなくなってしまいました。。。
by ゾフィー (2011-04-01 03:51) 

ガンボバ

お久しぶりです 
脱線した先がお聞きしたいです~

どんなものでもメンテしてあげて大切に使えば長持ちする、役目を全うできるってことですかね

気が向くと家中のあちらこちらを見て回りますが気がよそを向いているとそちらばかりで・・

定期的にメンテしたほうがいいですね~
(先日、使用頻度の高いコンセントを交換しました・欠けていたりほこりがすごかったので交換してよかったです)
by ガンボバ (2011-04-01 12:26) 

suger

床下にもぐれないと点検が難しいですよね

我が家も、そろそろ年1回の定期点検時期が
近づいてきました

もし、また家を建てる事があったら最初から床下に
蛍光灯を設置するように設計してもらいたいですね
(床下点検は楽になりますが、変な人と思われるかも)

by suger (2011-04-02 08:20) 

福智山

たしかに、事新しげに「長期優良住宅」などと
喧伝すること自体が、

日本の家づくりの歴史からみると、例外ないし逸脱
に近いのかも。

(戦中?・)戦後における住宅の粗製濫造や、前に
取り上げられていた、化学産業の利害と結びついて
行なわれた新建材の多用などが災いして、日本の
家の寿命は決定的に縮められたのでは、と
想像します(間違っていたらご指摘下さい)。

「長期優良住宅」とは、まともそうに見えて、実は
官・業などの新たな利権の枠組づくりのような感じ
ですね。

まあ、官・業も「長期優良」と言わざるをえなくなった
面を市民の側はしたたかに利用して、変な抜け道を
許さないなど、本当にまともな家づくりがされる方向
にもっていくべきなのでしょう。

ところで畳ですが、
ポリスチレンフォームやインシュレーションボード
を使った畳(もどき)のせいで、
調湿が阻害され、シロアリが呼び込まれる、少
なくとも家の構造部分が痛みやすくなる、

のでは、と思いますが、いかがでしょうか?






by 福智山 (2011-04-02 13:10) 

ぼんぼちぼちぼち

ジョークのオチ 受けやした。
こういう思考回路の人って実際いやすね。
by ぼんぼちぼちぼち (2011-04-02 18:24) 

yanasan

バブル最盛期の頃に建てられた建て売り住宅が心配です・・・・(;_;)
by yanasan (2011-04-02 23:06) 

toyo

ゾフィー 様

コメントありがとうございます。
>営業の方は、その利点が販売の武器にはならない事をイヤという程実感したそうです。
そうなんですよね。う~ん、実際そうだと思います。
良い物=売れる・・じゃあない、ですものね。
駄文にお付き合いいただいてありがとうございます。
ゾフイー様にいいことがいっぱいありますように。

by toyo (2011-04-03 11:59) 

toyo

ガンボバ 様

コメント、ありがとうございます。
新潟は今回無事でしたが、そちらは大変でしたね。
通勤も思うようにいかないみたいだし・・・。
それによく動画を撮れましたね。びっくりです。

>脱線した先がお聞きしたいです~
・・については、前に何度か記事にしたことがあるんですが、
また今度書いてみますので参考になれば幸いです。
簡単に言うと、家を傷める三つの要素とは・・①虫害②腐朽③風化
・・のことなんです。詳細は記事にて今度説明させていただきますね。

駄文にお付き合いいただいてありがとうございます。
ガンボバ 様にいいことがいっぱいありますように。
お身体もご自愛くださいね。ありがとうございました。



by toyo (2011-04-03 16:05) 

toyo

suger 様

>もし、また家を建てる事があったら最初から床下に
蛍光灯を設置するように設計してもらいたいですね

グッドアイデアだと思います。稀に床下が高い家で、床下
全体を物置にしている家がありますが、そういう家では
電気を設置している家も見たことがあります。低いとちょっと
無理かもしれませんが。
いつもお付き合いいただいてありがとうございます。
suger様にもいいことがいっぱいありますように。
ありがとうございました
by toyo (2011-04-03 16:09) 

toyo

福智山様

いつも丁寧なコメントをほんとうにありがたく思っています。
>(戦中?・)戦後における住宅の粗製濫造や、前に
取り上げられていた、化学産業の利害と結びついて
行なわれた新建材の多用などが災いして、日本の
家の寿命は決定的に縮められたのでは、と
想像します(間違っていたらご指摘下さい)。

まったく同感です。親戚の設計士も同じことを言っていました。

>「長期優良住宅」とは、まともそうに見えて、実は
官・業などの新たな利権の枠組づくりのような感じ
ですね。

私もそう思っています。当たりのことをもっともらしい枠組み
に作り直した・・だけのように思います。実際、私も最近
「長期優良住宅」の工事に関わりましたが、実際の仕事は
従来となんら変わっていないと感じました。ちゃんとした工務店
なら言われなくても「すでにやってきた」ことばかりでした。
むしろ弊害を感じました。その弊害の細かいことを書くと
工務店様に申し訳ないので書けませんが・・・。

>ところで畳ですが、
ポリスチレンフォームやインシュレーションボード
を使った畳(もどき)のせいで、
調湿が阻害され、シロアリが呼び込まれる、少
なくとも家の構造部分が痛みやすくなる、

これはたぶん、そう言われるんじゃあないかなあ~?
と思っていました。う~ん、厳密に言うとそのとおりだと
思います。
これも私の立場上、ちょっと畳屋さんには言いにくい・・
といいますか、実際、お客様も畳の性能よりも「値段」の
ほうで決める場合がほとんどなんですよね。
まあ、そこそこの畳で充分、というお客様が多いんですよね。
ということは・・悲しいですが・・家の寿命もそこそこでいい・・
というお客様が増えている気がします。
これも時代の流れといいますか、お客様の側から言えば
予算の問題もからむので「いいものはいいのが分かって
いてもそこまでお金をかけられない」という事情もあると思います。

でも、個人的には私も福智山様と同じ考えです。

いつも的確なコメントをいただいて嬉しいです。
心から御礼申し上げます。福知山様にもいいことがいっぱい
ありますように。ありがとうございました



by toyo (2011-04-04 09:16) 

toyo

ぼんぼちぼちぼち 様

いつもお付き合いいただいて感謝しています。
たしかに、そういう人っていますよね。
決めつけ・・というか一方的に思い込みの強い人。
そういえば私のまわりにもすごく多いみたいです(笑)
ぼんぼちぼちぼち様にもいいことがいっぱいありますように。
ありがとうございました
by toyo (2011-04-04 09:19) 

toyo

yanasan 様

いつもお付き合いいただいて感謝しています。

>バブル最盛期の頃に建てられた建て売り住宅が心配です・・・・(;_;)

たしかにそれは言えますよね。大工さんも設計士さんもそう言って
いますよね。知らぬは施主ばかりなり・・みたいです。結局、一般の人がいつも高い買い物を知らないでさせられる・・ようです。
yanasan 様にもいいことがいっぱいありますように。
ありがとうございました
by toyo (2011-04-04 09:23) 

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