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泣き寝入り、にならないために。 [雑感]


みなさん、こんにちは。

かなり前の話ですが、こんなことがありました。
知り合いの市会議員からの電話です。

  • 私の昔、お世話になった人が困っているんだ。
    で、ちょっと相談にのって欲しいんだけど・・。
    というのは・・あの、たとえばね、お隣りの家がシロアリ駆除
    をしたら、薬剤の影響がこちらの家にもあるものかなあ~?


  • まあ、隣との距離次第でしょうが、あり得るとは思います。
    どんな状況なんですか?


  • 隣の家にシロアリ業者の車が止まっていて、シロアリ駆除を
    しているのは知っていたんだけど別に気にも止めなかった。
    ところが、その半年後くらいに、こちらの住人の体調がかなり
    ヘンになったらしいんだよね。


  • もしかして、そのお隣の家は駆除したときに床下換気扇も
    付けたんじゃあないかしら?


  • そうそう、そうなんだよ。 


  • そうすると、まあ、床下に撒いた薬剤にもよりますが、強い
    化学薬剤を床下に撒いた場合は、通気口から出る床下換気
    扇の風が毒ガス噴射器の働きをして、結果的に隣家に影響が
    あるかも知れないですね。 
    だから、強い化学薬剤+床下換気扇は危ないと思います。

簡単な図解をすると・・・
IMG_0001.jpg

こんな感じです。
Bさんの家から羽アリが発生したので、業者が駆除&床下換気扇を
施工したそうです。

で、Aさんの家にお邪魔したら、マスクをした娘さんが応対してくれました。
実は最初は、けんもほろろの冷たい対応でした。 当然ですよね。 
私がBさんの家を駆除したわけではないですが、Aさんからすれば私も
同業者ですもの。 あ、マスクをして、というのはそれほど体調が悪く
なっていたということですね。

で、なんとか詳しい話を伺ったら、たしかに隣の駆除の薬剤の影響・・
動悸・関節の痛み・喉の痛み・発疹・かゆみ・目まい・・・等の症状です。
Aさんは老いた母親とふたり暮らしでした。 お母様の体調もかなり
悪いのがお会いしただけで分かりました。 お気の毒です。
私には「化学薬剤の被曝」と考えるのが合理的だと思われました。
 

実は、近所との軋轢などいろいろ大変でしたが詳細は省きます。
お互いに悪意がなくても、結果的に被曝が原因で近所が不仲になる
のは悲しいですね。 ほんとにやりきれないです。

また、ある大工さんからも同じような相談を受けたことがあります。
右側の皮膚が爛れてきたけど・・という相談でした。
その図解は・・
IMG_0002.jpg

お隣がシロアリ駆除をして換気扇を付けてから、大工さんが自分ちの
畑で作業していたらなんか肌の右側に発疹みたいなのができた。
これはやっぱり換気扇から出る「床下に撒いた薬剤」の影響と考えら
れます。 まあ、軽度の発疹でしたが私にはAさんの場合と同じに
思えました。

なんでこんな話をするのかというと、Aさんは病院・保健所・町・県・・
に相談したそうですが、はっきり言うと、どこも逃げ腰で相談にのっては
くれなかった・・と言います。 これは、果たしてそれが「被曝」なのか、
各機関とも断定出来なかったからだと思います。

「私達のことなんか、もう誰も助けてはくれないんです。できれば
この家を売って、アパートにでも引っ越したいけどそれもなかなか
できないし・・」
と、Aさんはかなり絶望的というか、自暴自棄の雰囲気でした。 
無理もないですよね。 で、私はと言えば・・私も(市会議員も)情けない
けど、どうにも出来ませんでした。

もし、裁判に持ち込んでも、客観的な被曝の証拠がない限りは勝てない
でしょうし、客観的な証拠といってもねえ、素人がそういう証明はできない
から結局、専門機関(大学とか)に測定してもらうしかないでしょうね。

  • 「日本のPL法は、建前では、原告側は企業の過失を具体的に
    明らかにする必要はないことになっている。
    ただ、むずかしいのは、
    その製品が事故の原因であったという
    ことを証明しなければならないという
    点である。(略)

    それでわれわれは勝訴できるかどうかというと、これもあまり
    勝ち目はないのである。
    なぜなら、この法律によると
    「製品引渡し時の科学・技術の知見
    で欠陥がわからなかった場合」
    は、企業の責任は問えないという
    ことになっている。
    更には「時効3年」という念入りな条件までついている。(略)

    これでは企業側はどうにでも言い訳ができる。電磁波を出す製品
    は身の周りにたくさんあるわけだから、
    原因の製品を特定しろと
    いわれれば、それまでということもあるし、いつ発症したかを
    科学的に証明しろといわれれば、その証明も不可能である。

    であるから、このPL法も、こうした問題においては何ら救いにならない。

                      「危ない科学技術」武谷三男・・より

で、そういう費用(裁判や測定)を考えると、現実的には素人には無理
ですよね。 で、泣き寝入り・・ということになる。
悲しいけどこれが現実だと思います。

だから、私は化学薬剤や電磁波とか、とにかく「危ないものは」便利でも、
なるべく慎重に考えたほうが無難だと思っています。 


ついでに・・私が床下換気扇にあまりいいイメージをもっていないのは
換気扇そのものに問題はなくても、このような経験というか・・そういう
背景が私の見方に影響していると思っています。 厳密に言えば私の
偏見かも。

また、化学薬剤でも近年は安全性の高いのがあるのは承知していますが、
それでも無農薬防除にこだわるのは、このようないくつかの経験で化学薬剤
に抜きがたい抵抗感があるからだと思っています。 厳密に言えばこれも
私の偏見かも・・ですね。

ということで、最後までお付き合いいただいて感謝します。
いろいろ異論もあると思いますが、ちょっとでも参考になったら幸いです。
それでは皆様にいいことがありますように。
ありがとうございました。


ジョーク

 

シーラが普段より早く帰宅すると夫のマークが女性とベッドを
共にしていた。キレたシーラ;
「これっきり、ね。もう二度と会うこともないわ。」


未練がましいマーク;
「こっちの言い分も聞いてくれないかい?」


最後なのだからそれぐらいは認めてやろう、というシーラ;
「分かったわ、聞かせてもらおうじゃないの。」


マークの言い訳;
「ドライブしていたらこの女性が目に止まったんだ。服はボロボロ、
 裸足で、泥だらけで、泣いていたもんでね。憐れを誘うじゃない。 
 救いの手を差し伸べようと声をかけたさ。彼女、素直に乗ってくる
 もんだから家へ連れて来た。 
 シャワーの後で、下着を渡したよ、君にはもうサイズが合わない
 やつ。それからブラウス、2年前に君にプレゼントしたけど着て
 もらえなかったやつ。150ドルのナイキ・ランニングシューズ、
 君が自分で買ったけど一度も履かなかったろう。 
 君が冷蔵庫に置きっ放しにしてたローストビーフもあげちゃったよ。 
 ボクが食ってもいいって言ってくれなかったやつさ。
 お帰りはあちらですよと彼女に言ったところ、彼女は感謝感激アメアラレ。 
 玄関まで行きかけたところで振り返りこんなことを訊くんだ;
 『おたくの奥さんが使用していないものは他にまだあるでしょうか?』」





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とる子

被害に遭った人がそのまま泣くしか無い状況って、とても悲しいですね。お気の毒です。
でもこうして、1人でも多くの人に現実を知ってもらって、業者さんの中にも気付いてくれる人がいて、そういう泣き寝入りするしかない被害が減ってくれればいいですよね。
自分さえよければ、他人はどうでも良いという事が減ってくれる事を願っています。
とっても勉強になりました
by とる子 (2012-01-20 15:21) 

楽しく生きよう

私家を新築したときにシロアリ予防の薬を塗りましたが、あれは必ずするようですがどうなんでしょうか。
今日のBさんの家では床から化学物質でないんですか。換気扇で負圧になって上に上がらないということなんでしょうか。

それから、ジョークナイスです。
by 楽しく生きよう (2012-01-20 15:28) 

toyo

とる子 様

いつもお付き合いいただいてありがとうございます。

ほんとに本人が一番、お気の毒だと思います。
それが原因で、近所ともうまくいかなくなって・・二重にお気の毒です。でも、こういう事例って、決して少なくはないんですよね。
おっしゃるように、泣き寝入りしなくてもいいような法整備が早く
きちんとされるようになって欲しいと思います。

とる子 様にいいことがありますように。
ありがとうございました。


by toyo (2012-01-20 17:56) 

toyo

楽しく生きよう 様

コメントありがとうございます。

>新築したときにシロアリ予防の薬を塗りましたが、あれは必ずするようですがどうなんでしょうか。

これは一応は新築時の土台の素材が耐蟻性があるもの(檜とか)であれば予防の義務はないことになっています。
でも、厳密に言うと建築基準法もいい加減というか曖昧なんですよね。

>今日のBさんの家では床から化学物質でないんですか。換気扇で負圧になって上に上がらないということなんでしょうか。

あー、これは省略したのですが、実はBさんも入、退院を繰り返しています。ほぼ確実に被曝していると思いますが、Bさん側からすれば「Aさんから難癖をつけられた」と思っていますから、まさか自分が被曝しているのが入、退院の原因とは思っていないようです。また、病院でも被曝が原因とも断定できない・・のが真相だと思います。なんかややこしい説明ですみません。実は区長なども巻き込んでものすごく複雑な様相になっていて・・被曝が起こるとこのような人間関係も最悪になる場合が多いです。脱線しました。

換気扇を付けて、一時的に負圧になっても、換気扇の稼働時間は通常は一日6時間ですから、それ以外の時間(18時間)は、やっぱり室内に化学物質が侵入してくることは避けられないと思います。BさんもAさんも両方共被害者だと思います。
そして、被害者同志が争うのはほんとにお気の毒・・だと思います。ほんとはそういう危険な薬剤が野放しになっていることが
根本的な原因なんですよね。そういう意味では行政も私達業者も責任があると思っています。ほんとに申し訳ないと思います。あー、暗くなってしまいました。

どうか、楽しく生きよう様にもいいことがありますように。
ありがとうございました。

by toyo (2012-01-20 18:19) 

yanasan

こういった問題は難しいですね。
by yanasan (2012-01-20 20:41) 

toyo

yanasan 様

いつもお付き合いいただいてありがとうございます。
ほんとに難しいです。大体、うまくいかないで終わる
場合がほとんどですよね。悲しいですが。

yanasan様にもいいことがありますように。
ありがとうございました。
by toyo (2012-01-21 09:08) 

ねりね

良かれとやったことで全員が不幸になるというのは
堪らないですね。施工した業者だって嬉しくないだろう。

AさんBさん宅の間に背丈程度の塀を作れば
空気の流れかたが変化して改善されるかも、
などと考えるのは、酒場で壊れた原発の話題を話すような、
現場のひとが腹を立てる『机上の空論』なのでしょうね。

以前、床に床下との通気口を作ることで、夏は涼しく
冬は暖かくなるという住宅がシックハウスとなってしまった例を
テレビで見ました。
あれは土壌に撒いた薬剤ではなく建材からの化学物質
ということだったかなあ。
床下との通気も良くするというのは自然と一体感があって
良さそうなアイディアに思えたのですが、考えてみりゃ、
床に寝ころぶと地面の匂いがする、なんて一体感は嫌だなァ
テント暮らしじゃあるまいし。下水道との通気が良くても困る。

しかしtoyoさん、またも『オカネにならない仕事』を
引き受けてますねぇ。感心しますよ(笑)
by ねりね (2012-01-21 16:59) 

pandan

いつも訪問ありがとうございます。
by pandan (2012-01-22 07:36) 

なまけもの

これ、現実的に自分の身にもふりかかりそうな話でこわいですね・・・
自分家はよくても、近所に迷惑がかかっちゃうなんて・・・
by なまけもの (2012-01-22 11:31) 

marimo

薬害の問題はとても難しいのですね。
より安全で人体に影響のないもの・・・
誰もが希望すると思います。
by marimo (2012-01-22 14:56) 

yutakami

いつも失礼しています。
難しいお話ですね。
しかし勉強になりました。
有難うございます。
by yutakami (2012-01-22 14:57) 

toyo

ねりね様

いつもお付き合いいただいて感謝しています。

>AさんBさん宅の間に背丈程度の塀を作れば・・・

実は、これはすぐにやったのですが「被曝しちゃった後」では
ダメでした。こういった薬害の場合はほんとに微妙な量が
大きな身体的影響を与えるらしいです。ほんとに難しいです。

>以前、床に床下との通気口を作ることで、夏は涼しく
冬は暖かくなるという住宅がシックハウスとなってしまった例を
テレビで見ました。あれは土壌に撒いた薬剤ではなく建材からの化学物質ということだったかなあ。

それは、たぶん土台の防腐剤(PGスケアとか)の影響ですよね。このへんの問題って、曖昧模糊としていてJAS規格といっても逆にシックハウスになったりして・・JASも私は信用していません、あ、内緒ですが(笑)

結局、私のやった仕事でなくても同業者としての責任の一端はあると思いますので、ついつい関わってしまいます。
でも、そのたびに自分の無力さを思い知らされています。
とにかく危ないものには近寄らないという防衛しか庶民には
手はないのかなあ~とか思っています。

なんか、暗くなってしまいました。
どうか、ねりね様だけは明るく生きてください(笑)
そして、いいことがありますように。


by toyo (2012-01-24 16:31) 

toyo

pandan 様

こちらこそありがとうございます。
pandan様にもいいことがありますように。
ありがとうございました。
by toyo (2012-01-24 16:34) 

toyo

なまけもの 様

>自分家はよくても、近所に迷惑がかかっちゃうなんて・・・

仰る通りだと思います。
誰にでも起こりうる問題なので、お互い注意するしかない
のですが、ほんとは危険な薬剤は厳しく管理する法律が
必要だと思います。まあ、これも現実は難しいですよね。

どうか、なまけもの様にはこういう問題とは無縁であります
ように。 コメントありがとうございます。

by toyo (2012-01-24 16:41) 

toyo

marimo 様

コメント、ありがとうございます。

>薬害の問題はとても難しいのですね。
より安全で人体に影響のないもの・・・

ほんとにそのとおりだと思います。
より安全で人体に影響のないもの・・・まったく同感です。
いつかそのようなことが実現されればなあ~と思っています。

どうか、marimo 様にいいことがありますように。
ありがとうございました。

by toyo (2012-01-24 16:49) 

toyo

yutakami 様

暗い話にお付き合いいただいて感謝しています。
こういった話は潜在的にはかなりあるのですが、あまり
表立っては話題にならないので一度、書いておいたほうが
いいかも・・と思って書いてみました。

どうか yutakami様にもいいことがありますように。
ありがとうございました。
by toyo (2012-01-24 16:53) 

ねりね

>実は、これはすぐにやったのですが「被曝しちゃった後」ではダメでした。

そうか!!
毒ガス攻撃が続くのを防げばいいじゃんと浅はかに考えていたけど、花粉症と同じなんだ!

一度発症してしまえば取り返すのは無理かも、と言うくらい大変なことなのですね。これは恐ろしい。放射能内部被曝のように深刻だ。最初の一撃で被曝することを防がなくちゃならないわけで、これは難しいよナァ。被曝量が同じでも、誰もに同じダメージが現れるわけではないことが、対応を微妙にさせて難しさが増すだけに深刻。やはり、近づかないのが一番ということですかねぇ。(使わなければもっと良いのだろうけど、使わざる得ないという場面もあるだろうし・・)
by ねりね (2012-01-24 21:19) 

toyo

ねりね 様

再度のコメントを有難うございます。
たしかに花粉症と似ていますよね。

>被曝量が同じでも、誰もに同じダメージが現れるわけではないことが、対応を微妙にさせて難しさが増すだけに深刻。

ほんとにその点なんですよね。誰にでも発症するわけではない
といいますか・・
で、今、思い出したんですが、親戚の工務店の社長が言っていたことばなんですが・・100%自然素材の材料(檜とか欅、あるいは土壁など・・)で作った家でもシックハウスになっちゃうことはあるんだそうです。例えばヒノキアレルギーの人は柱の檜にやっぱり反応するんだそうです。

これを聞いた時はびっくりするやら、あー、もう絶望的な気分になりました。ほんとにもう打つ手はないんじゃないかと・・。
なんか家の作り以前に「人間の作り」が変わっちゃったのかなあ~・・と嘆いても仕方ないですが。

暗い話でほんとにすみませんでした。
深くお付き合いいただいて感謝します。
どうか気分を変えていただけますように。
ありがとうございました。


by toyo (2012-01-24 22:44) 

出会いナビゲーション

ここに登録してる女の子ってやけに可愛くない?なんでだろう
by 出会いナビゲーション (2012-01-26 17:29) 

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