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生き残りのシロアリ [シロアリ]


みなさん、こんにちは。

稀にですが、廊下にシロアリが出てきた、とか、駆除後に
蟻道がまた作られようとしている・・とか、ちょっと理解に
苦しむケースがあります。

シロアリそのものは、とても弱い地下生物で、明かりが大の
苦手です。明かりが苦手だから蟻道を造りながら移動する
わけですが(また他の虫から襲われないためもありますが)

・・とにかく、シロアリはふつうの蟻みたいに単体で蟻道の
内部から外へ出てきて活動することはありません。

ところが、稀にそうでないケースがあります。
昔、駆除後の翌日に廊下にシロアリが十数匹単体で出て
きたのを目撃したことがあります。たぶん、薬剤のせいで
行き場を失ったシロアリが苦し紛れに出てきた・
・と解釈して
いますが、ほんとの理由は私にも謎です。

でも、駆除後にまたシロアリそのものを見つければ、お客様
からすればビックリしますよね。
最近、そういう事例がありましたので紹介します。

まず、この写真。これは調査の時に外回りをチェックしていて
見つけた蟻道です。といっても、この写真ではどこだかわか
りませんよね。外基礎のコーナーのところですが。
001w.jpg

これでわかるかしら?雨樋の近くです。
002w.jpg

で、この蟻道を壊したらシロアリが・・・。下の写真です。
003w.jpg

それで、この床下側はここです。幸い大きな被害にはなって
いませんでした。もっとも床下にも別の蟻道や食害があった
ので床下全体をその後に駆除しました。
002.jpg

で、約一ヶ月後に、同じ場所にまた蟻道が作られ始めているという
電話をお客様からいただきました。ここはきちんと薬剤処理をした
のでまた蟻道が作られるなんて?と思いましたが、どうも地下から
ではなく上から作られ始めている・・しかもそこを突っつくとボロボロ
シロアリが落ちてきた・・と言います。それが下の写真です。
032.jpg
見える部分には蟻道の跡はあるけど、蟻道は作られて
いませんね。

でも、この「外壁の影の部分」に作られ始めていました。
それが下の写真です。ちょっとわかりにくいですね。
033.jpg

ここを突っつくと・・
035.jpg
たしかにボロボロとシロアリが落ちてきました。
これはお客様からすればビックリ!でしょうね。

で、この床下も調べましたが床下はまったく異常なし。
ということは、駆除で行き場を失ったシロアリの生き残りが
苦し紛れに蟻道を再構築しようとした・
・と思っています。
038.jpg
蟻道と犬走りと基礎の亀裂に再度、薬剤処理をしてる
様子です。
040.jpg
駆除のときも同じ事はやっているので、ほんとは不要な作業
ですが、お客様に安心してもらうため再度同じことをやりました。

このように駆除によって、その後に行き場をなくしたシロアリ
が苦し紛れに人前に単体で姿を現す・
・ことは稀にあります。
この場合は床下側の必要な箇所も念の為、再度処理しました。

ということで、なんだか要点が曖昧な内容になってしまいました。
う~ん、私はまだ経験していませんが駆除しても巣が再生され
る場合もあるそうです。それはこういうことなんです。
IMG.jpg
(シロアリ防除テキストから抜粋)

ふつうは女王アリのみが卵を生むわけですが、もし、なんらか
の事情で女王アリが死んだ場合、女王の予備軍(第二次生殖虫、
第三次生殖虫)が女王になって巣が復活することも稀にあると
いうことです。

だから、駆除する場合はこの第二次生殖虫、第三次生殖虫も
確実に殺す必要があります。これはシロアリの種類によっても
違うので一概にはいえないのですが。

ということで終わります。なんだかわかりにくい話だったかしら?
というか説明が下手ですみません。

あと、教訓としては・・

  • 今回の場合も基礎と犬走りの亀裂から最初の蟻道が
    作られたわけですから基礎の周囲に(犬走りとか)
    コンクリートを多用するのは止めましょうね。
    絶対に亀裂が起こらないような場合は別ですが。

  • 基礎の周囲に鉢とかをいっぱい置くと、どうしても基礎に
    日陰ができますね。シロアリは日陰が好きですから、
    なるべく基礎に日陰を作らないようにしましょうね。

こんな感じかしら?参考にしてくださいね。
防除士の人からすれば、記事にするほどのこともない当たり前
・・の内容でした。実は苦し紛れのネタでした(笑)

最後までお付き合いいただいて感謝します。
どうか、皆さんにいいことがありますように。


ジョーク
マリウスやジュランたちが、道ばたのカフェで、女性が
スーツを脱ぐときは、上着をさきにぬぐか、スカートを
さきにぬぐかという議論をしていた。

そこへ折りよくマリーが通りかかった。

「マリー、ちょっと教えてもらいたいんだ。女の子が裸に
 なるときには、上着をさきにぬぐのか、それともスカート
 をさきにぬぐんだろうか?」

「バカねえ、時間に余裕のある時とないときではちがう
 じゃないの!」


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コメント 6

しょうたく

コンクリートは犬走もすべて一回で工事できない、必ず継ぎ目があります。隙間なしは難しいですね。そうそう、「地震にはべた基礎がいいんですよね」と誤解されている施主が増えています。設計相談での受け答えに苦労しています(´ヘ`;)ハウスメーカーや建売の安易な広告が誤解を招いてい困っています。
by しょうたく (2012-06-25 14:48) 

toyo

しょうたく様

いつもお付き合いいただいて感謝しています。
たしかに「隙間なし」は難しいと思います。
また、先日、某工務店の監督員の方にお聞きしたこと
なのですが、いくら優れた提案をお客様にしても、結局、
予算の壁というか、見積の金額的な面でどうしても無理
な場合も多々あると言っていました。

金額的な壁は、これはどうにもできないと思うし・・。
ほんとに難しいこともあるんでしょうね。
そういう建築の現場のことは私はあまり知らないので
工務店様からみたら無責任なことも今迄書いたと思います。
気に触ったらどうかお許しくださるように。

また、
>ハウスメーカーや建売の安易な広告が誤解を招いてい
困っています。

たぶん、そういうこともよくあるんじゃないかなあ~と、
想像しています。最近のローコスト住宅を疑問に思う
ことがあります。やっぱりほんとに良い物を手に入れる
にはそれなりの出費がかかる・・ということをお客様にも
知ってほしいです。なんでも、安けりゃいいってもんじゃない
と思うのですが・・・。
あ、私も愚痴っぽくなってきたのでこのへんで(笑)

どうか、しょうたく様にいいことがありますように。
コメント、ありがとうございました。
by toyo (2012-06-25 21:13) 

sugar

昨年、私も上から下への蟻道を発見しました
最初は何度壊しても新たな蟻道が作られるので
しつこいな~と思っていたのですが、植木鉢の中に
取り残されたシロアリが脱出する為、下に向けて作った
蟻道でした。

昨年の今頃は、庭にシロアリの兆候が出ていたのですが
今年は全く気配がありません
でも、全部駆除できたとは思っていないので
今年もシロアリと知恵比べの始まりです!
by sugar (2012-06-25 22:32) 

toyo

sugar様

いつもお付き合いいただいてありがとうございます。

植木鉢の中から脱出するために「上から下に」
蟻道を作るのは滅多に見れない貴重なシーンですよね。
私は見たことがないんです。私も是非一度見てみたいです。

>昨年の今頃は、庭にシロアリの兆候が出ていたのですが
今年は全く気配がありません・・

これは昨年のsugar様の頑張った成果だと思います。
ということは仕掛けた誘引剤もかなり効いたということ
ですよね。う~ん、参考になります。
また、変わったことが起ったら教えてくださいね。
楽しみにしています、というか変わったことが起こらない
のが一番いいんですが(笑)
どうか、sugar様にもいいことがありますように。
ありがとうございました。




by toyo (2012-06-26 07:32) 

こう

生物は常に生存の可能性を探っているということですね。
見習いたいものです。

コンクリートを使えば安心という間違った認識から逃れるのは難しいですね。学校で教えてくれればいいのに。

また、家も心も明るくて風通しが良い事を学びました。
ありがとうございます。
by こう (2012-07-03 08:13) 

toyo

こう様

たしかに生き物はたくましいですよね。
つくずくそう思います。
コンクリートについては決していいものではないと
思っています。故西岡棟梁もコンクリートは「腐らない」
からと否定的なことを言っていますが同感です。
腐る=自然に還る・・って、実は素晴らしいことでも
あるんじゃないかなあ~とか思います。
脱線しました(笑)

どうかこう様にいいことがありますように。
お礼が遅れてすみませんでした。
by toyo (2012-07-05 01:32) 

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