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世界で最も貧乏でステキな大統領 [ありがとう]


みなさん、こんにちは。


先日、車のFMラジオを聞きながら移動中、素敵な話を聞きました。
久しぶりにいい話だと思ったので勝手に紹介したくなりました。
みなさんはどう思うかしら?

というのはウルグアイのムヒカ大統領のこと。
ウルグアイって世界でもっとも貧しい国らしいですね。
そこの国の大統領は自宅で執務しているそうで、とても質素な
暮らしのようです。

ced61566.jpg

で、リオで行われたなんとかいう環境会議?でのスピーチが
絶賛を浴びているようです。
ほかの主要な大国の偉いさんは自分のスピーチが終わったら
さっさと帰っていったのでウルグアイの大統領のスピーチのとき
は席もまばらだったとか。

で、さっそくネットで検索してみたら、ありました。

http://hana.bi/2012/07/mujica-speech-nihongo/

http://hana.bi/2012/09/mujica-interview-nihongo/

ムヒカ大統領のリオ会議スピーチ: (訳:打村明)

————————————————————————————————————————

会場にお越しの政府や代表のみなさま、ありがとうございます。

ここに招待いただいたブラジルとディルマ・ルセフ大統領に感謝いたします。
私の前に、ここに立って演説した快きプレゼンテーターのみなさまにも感謝いたします。
国を代表する者同士、人類が必要であろう国同士の決議を議決しなければならない
素直な志をここで表現しているのだと思います。

しかし、頭の中にある厳しい疑問を声に出させてください。
午後からずっと話されていたことは持続可能な発展と世界の貧困をなくすことでした。
私たちの本音は何なのでしょうか?現在の裕福な国々の発展と消費モデルを真似する
ことでしょうか?

質問をさせてください:ドイツ人が一世帯で持つ車と同じ数の車を
インド人が持てばこの惑星はどうなるのでしょうか。

息するための酸素がどれくらい残るのでしょうか。同じ質問を別の言い方ですると、
西洋の富裕社会が持つ同じ傲慢な消費を世界の70億〜80億人の人ができるほど
の原料がこの地球にあるのでしょうか?
可能ですか?それとも別の議論をしなければならないのでしょうか?

なぜ私たちはこのような社会を作ってしまったのですか?

マーケットエコノミーの子供、資本主義の子供たち、即ち私たちが間違いなくこの
無限の消費と発展を求める社会を作って来たのです。
マーケット経済がマーケット社会を造り、このグローバリゼーションが世界のあちこち
まで原料を探し求める社会にしたのではないでしょうか。

私たちがグローバリゼーションをコントロールしていますか?
あるいはグローバリゼーションが私たちをコントロールしているのでは
ないでしょうか?

このような残酷な競争で成り立つ消費主義社会で「みんなの世界を良くしていこう」
というような共存共栄な議論はできるのでしょうか?
どこまでが仲間でどこからがライバルなのですか?

このようなことを言うのはこのイベントの重要性を批判するためのものではありません。
その逆です。我々の前に立つ巨大な危機問題は環境危機ではありません、
政治的な危機問題なのです。

現代に至っては、人類が作ったこの大きな勢力をコントロールしきれていません。
逆に、人類がこの消費社会にコントロールされているのです。
私たちは発展するために生まれてきているわけではありません。
幸せになるためにこの地球にやってきたのです。
人生は短いし、すぐ目の前を過ぎてしまいます。命よりも高価なものは存在しません。

ハイパー消費が世界を壊しているのにも関わらず、高価な商品やライフスタイルの
ために人生を放り出しているのです。消費が社会のモーターの世界では私たちは
消費をひたすら早く多くしなくてはなりません。消費が止まれば経済が麻痺し、経済が
麻痺すれば不況のお化けがみんなの前に現れるのです。

このハイパー消費を続けるためには商品の寿命を縮め、できるだけ多く売らなければ
なりません。ということは、
10万時間持つ電球を作れるのに、1000時間しか持たない
電球しか売ってはいけない社会にいるのです!そんな長く持つ電球はマーケットに
良くないので作ってはいけないのです。人がもっと働くため、もっと売るために「使い捨ての社会」を続けなければならないのです。悪循環の中にいるのにお気づきでしょうか。
これはまぎれも無く政治問題ですし、この問題を別の解決の道に私たち首脳は世界を
導かなければなりません。

石器時代に戻れとは言っていません。マーケットをまたコントロールしなければならないと言っているのです。私の謙虚な考え方では、これは政治問題です。

昔の賢明な方々、エピクロスセネカアイマラ民族までこんなことを言っています

「貧乏なひととは、少ししかものを持っていない人ではなく、無限の欲があり、いくらあっても満足しない人のことだ」

これはこの議論にとって文化的なキーポイントだと思います。

国の代表者としてリオ会議の決議や会合にそういう気持ちで参加しています。
私のスピーチの中には耳が痛くなるような言葉がけっこうあると思いますが、みなさんには水源危機と環境危機が問題源でないことを分かってほしいのです。

根本的な問題は私たちが実行した社会モデルなのです。
そして、改めて見直さなければならないのは私たちの生活スタイルだ
ということ。

私は環境資源に恵まれている小さな国の代表です。私の国には300万人ほどの国民しかいません。でも、世界でもっとも美味しい1300万頭の牛が私の国にはあります。ヤギも800万から1000万頭ほどいます。私の国は食べ物の輸出国です。こんな小さい国なのに領土90%が資源豊富なのです。

私の同志である労働者たちは、8時間労働を成立させるために戦いました。そして今では、6時間労働を獲得した人もいます。しかしながら、6時間労働になった人たちは別の仕事もしており、結局は以前よりも長時間働いています。なぜか?バイク、車、などのリポ払いやローンを支払わないといけないのです。毎月2倍働き、ローンを払って行ったら、いつの間にか私のような老人になっているのです。私と同じく、幸福な人生が目の前を一瞬で過ぎてしまいます。

そして自分にこんな質問を投げかけます:これが人類の運命なのか?私の言っていることはとてもシンプルなものですよ:発展は幸福を阻害するものであってはいけないのです。発展は人類に幸福をもたらすものでなくてはなりません。愛情や人間関係、子どもを育てること、友達を持つこと、そして必要最低限のものを持つこと。これらをもたらすべきなのです。

幸福が私たちのもっとも大切なものだからです。
環境のために戦うのであれば、人類の幸福こそが環境の一番大切な
要素であるということを覚えておかなくてはなりません。

ありがとうございました。


「足ることを知る」ということでしょうか。
私はとても感動しました。
翻って、日本の政治家のなんと志の貧しいことか。

・・・ああ、今もがなり立てるだけの選挙カーが走って
行きます。

といっても、そのアホな政治家を選んだ私たちが貧しい
・・ということですよね。
今度こそは慎重に見極めないと・・と思います。

最後までお付き合いいただいて感謝します。
どうか、皆さまにいいことがありますように。

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(おかげさまでみーこは元気になりました。歩くのもうまく
なってきました)
020.jpg
(にゃんことはせめぎあいの毎日です。うるさいのなんの・笑)


ジョーク
ある日、選挙運動のために政治家を大勢乗せたバスが田舎道を
走っていた。
バスの運転手は眺め に気を取られ運転を誤って、
バスは溝に転落した。


近くに住んでいる農夫がひどい衝突音を聞いて駆け付け、残骸を
見つけた。
政治家を見つけると、 すっかり埋めてしまった。

翌日、警官が農家にやってきて、
質問した。
「それで、政治家全員を埋めたわけですか?」警官が尋 ねた。

「みんな死んでいたんですか?」

農夫は答えた。
「まだ生きてると言ってるのもいたけど、政治家ってのは、ひどい
うそつきだから な。」



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心如

 いま現在の人類は、過去何千万年から何億年の間に蓄えられた化石燃料という貴重なエネルギー資源を使って、豊で便利な暮らしをしています。
 しかし、資源には限りがあるのです。いまのような暮らしがいつまでも続くわけではありません。早ければあと数十年、長くてもあと数百年もすれば、いまのようにふんだんに化石燃料を使える時代は終わります。
 それまでに、化石燃料に代わるエネルギーを手に入れることができれば、人類はもっと豊で便利な暮らしができるかも知れません。でも、そうなると人類だけが繁栄を続け、野生動物は地球の片隅に追いやられてしまうかも… 地球全体で考えると、化石燃料に代わるエネルギー開発に失敗し、人類の文明社会が破綻するほうが良いのかも…
 どちらにしても、あと何万年も、いまのような豊で便利な暮らしが続くことはないのです。我々は泡沫の夢を見ているだけの話ではないのでしょうか。
by 心如 (2012-11-29 19:23) 

toyo

心如 様

いつもお付き合いいただいて感謝しています。
>我々は泡沫の夢を見ているだけの話ではないのでしょうか。
全く同感です。人間はいつまでたっても愚かな気がします。
このままでは間違いなく破滅への道をまっしぐら・・と思います。

ムヒカ大統領のいう「我々の前に立つ巨大な危機問題は環境危機ではありません、政治的な危機問題なのです。」
・・には全く同感です。特に一部の金持ちの「欲」のために地球が食物にされていると思います。資産家はそれだけでなにか自分が「偉くなった」ような錯覚を起こしている気がします。
資産家ほど社会貢献すべきなのに「欲が欲を生んでいる」といいますか。おどろくほど醜い人たちが多い気がします。彼等のために地球をダメにしてはいけないと思います。
脱線しました。
とにかく資産家であろうとなかろうと命は儚いのですからもっとシンプルでハッピーなことに時間を費やすというか、価値観の転換が必要だと思います。

どうか心如様にいいことがありますように。
ありがとうございました。
by toyo (2012-11-30 09:10) 

昆野誠吾

大変賛同できるスピーチですね。
政治家のスピーチとは思えない内容なのが
なんとも皮肉ですが・・・。
大国と言われる国々の代表がこんな感覚を持っていたら
人類の未来に大きな希望が持てる気がします。
おっしゃる通り、それら政治家も基本的に我々が選択して
いる訳ですが、一般庶民は己の生活が最優先であり
個々人の生活が良くなる政策(見かけだけですが^^)を
支持してしまうことが多いですよね。
またそれは責められる事では無いわけで。
とどのつまり一般庶民の感覚を是正していかなければ
「足ることを知る」ことは無いように思います。
そう考えると教育って本当に大事だと改めて感じさせます。
資本主義、社会主義の限界が見えている時代。
洗練された新たな人類の指針が登場すると期待です^^
by 昆野誠吾 (2012-12-01 12:33) 

toyo

昆野誠吾 様

>とどのつまり一般庶民の感覚を是正していかなければ
「足ることを知る」ことは無いように思います。

いやー、まったく仰っしゃる通りだと思います。
そういう事なんですよね。
で、そのためにはたしかに「教育」ですよね。高い価値観の
教育が必要だと思います。我欲に凝り固まった政治家や
旧来の価値観ではなく、資本主義、社会主義、共産主義をも
止揚した新しい価値観をもてるかどうかで未来は決まると
思います。ほんとに「洗練された新たな指針」が必須だと
思います。・・と、きりがないのでこのへんで。

このようなコメントをいただいてとても嬉しいです。
どうか昆野様にもいいことがありますように。
ありがとうございました。
by toyo (2012-12-01 14:32) 

ラック

とても素朴でシンプルなスピーチですがとても説得力がありますね。全世界が破滅に向かう前にこの言葉に耳を傾けて穏やかな未来を造ってもらいたいです。
by ラック (2012-12-01 20:45) 

toyo

ラック様

ほんとに同感です。このような指導者こそ現れて欲しいです。
日本の口先ばかりの政治家にはうんざりです。
・・と、嘆いても仕方がないので自分のできることから変えて
いかなくては・・と思います。

いつもお付き合いいただいて感謝しています。
どうか、ラック様にいいことがありますように。
ありがとうございました。
by toyo (2012-12-02 20:57) 

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