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防湿シートに賛成する理由。 [シロアリ]

みなさん、こんにちは。

以前、「防湿シートに反対する理由」という題で記事を書いた
ことがあります。下記の記事です。
http://siroari.blog.so-net.ne.jp/2009-06-12

で、今回は「防湿シートに賛成する理由」だって?
おいおい、前言撤回かよー!あんた、いい加減だねえ~、
・・と言われても仕方ないですね。

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(防湿シートを敷くと土壌からの湿気は遮断できますが・・)
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(このように防湿シートの上に夏場は結露が溜まります)

というのは、今季の床下調査で「強烈な床下の湿気で困って
いる」
お客様の家を何件か点検させてもらいました。

押入れの中がカビ臭くて使えない。部屋もなんとなく湿気っぽい。
台所の茶箪笥の中もカビ臭くて気持ち悪い。水取りゾーさんも
すぐに満杯になってしまう
・・そんなことで困っている人が意外と多いのです。

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(土壌はカラカラに乾燥しています。防湿シートを張ってあるからです)

こういうときはシロアリ屋としては床下換気扇や床下調湿剤を
おすすめするのが常道です。
でもね、中程度の湿気ならそういう方法でも一定の効果はある
けれど、私の経験では「度を超えた強烈な床下の湿気」には
無理だと思う。

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(でも、当然ですが・・シートの下は湿気っています)
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(シートの下にヤスデやダンゴムシがいます)

根本的な「土壌改良」しか手はない、と思っています。
じゃあ、「根本的な土壌改良」って、どんな方法?・・と聞かれると
新築ならともかく既存住宅では不可能だと思っていた。
せいぜい敷炭くらいしか思い浮かばない。

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(防湿シートの端から滞留した水分が染み出ています。そこから蟻道が・・)
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(これも防湿シートを敷いてあるので乾燥していますが、でも
数本の蟻道が見えます)
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(これもそうです。10年以上経つと、このようにシロアリが一気に
登ってくる確率が高くなります)


敷炭は確かに腐れの元である木材腐朽菌を根こそぎ退治する
ことができますからお勧めです。でも欠点もある。
それは良質な床下用炭はけっこう高額ということ。
(まあ、ほぼ無期限に効果が持続することを考えれば高額か
どうかはその人の価値観にもよると思いますが。)

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(蟻道はあるけど湿気はたしかに遮断できます。土壌はカラカラ)

で、問題は敷炭をするほど予算がない場合です。
予算がないけど強烈な湿気で困っている場合です。
で、今までのいろんな床下経験で思い出したのは防湿シートを
敷いて、その上に厚さ10センチくらいの川砂を敷く方法。


あれは確かに土壌からの湿気(蒸気圧)を遮断するには効果
がある。床下空間のの結露も砂が吸い取ってくれる。
でも、私は反対でした。その理由は「防湿シートに反対する理由」
で書きました。

032.jpg
(劣悪な床下です)

その理由をもう一度簡単に言うと、10年以上経つと「防湿シート
の下がシロアリの温床になりやすいこと。」および「土が死んで
ヘドロ化が始まること」および「地場を狂わせる」からです。

大体、人間がコンクリートやビニールの上で生活して健康にいい
はずがない・・と私は一方的に思っています。

でも、悔しいけど湿気対策だけなら抜群の効果があるのは事実。

062 - コピー.jpg
(このような床下はどうしたらいいのか?)

で、今回、某不動産屋さんの依頼で調査した物件が強烈な湿気
の床下でした。私はダメもとで川砂を敷くこと、と、その上に敷炭
を提案しました。これなら地場対策上も湿気対策上も良いと思った
からです。もちろんシロアリ薬剤の散布をしてからですが。

おそらくこのシロアリ防除+川砂施設+敷炭施設・・は約60万円の
高額になりますから提案は断られるだろう・・と思っていました。
ところが、この提案はOKになりました。

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(強烈な湿気です)

入居した人がすぐに快適で健康的な生活を遅れる住居を提供する
ことがこの不動産屋さんのポリシーだそうです。ちょっと感動しました。

で、川砂施設は大変な労力がかかるので不動産屋さんのほうで
手配してくれました。知り合いの土建屋さんに依頼したそうです。
たまたまその家は和室があったので、そこを開口してそこから川砂
を数トン、床下に入れて、あとは人海戦術。大変だったと思います。

で、工事が終わってから、私は不動産屋さんに聞きました。
既存住宅で床下に砂を敷くのって大変な作業ですから、さぞ費用が
かかったでしょう? (この家の一階の床面積は約20坪です)
(たぶん、10万~20万?それ以上かな?・・と思っていました)

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(すさまじい腐朽が・・)

ところが、川砂と人件費で6万くらいだったそうです。
これにはびっくりしました。へーっ!そんなに安いのか。
だって、川砂は安いからほとんど人件費ですよ・・・だって。

でもねえ、あの低い床下で川砂を全室に均等に敷くのってすごい
キツい作業だったと思うけどなあ。

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(取り寄せた床下用竹炭です)

で、実は、この話を聞いて私は自分の今までの考えが揺らいで
きました。これは防湿シート+川砂・・に反対ばかりもしていられない
なあ~、と。

まあ、地場とか防湿シート下の土壌が死ぬのは大目に見ても
たしかに防湿シート+川砂施設・・は湿気対策としては圧倒的な
効果があるのは事実
ですからね。それになによりも安価だし。

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(敷炭の例)
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(これも竹炭の例)

もちろん、そうする前に土壌のシロアリ防除は大前提ですが。

ということで、もし「床下の強烈な湿気」にお悩みの方はこの方法を
お薦めします。ただし、和室がないと(川砂を運び込めないので)
無理だと思います。もうひとつ、土建屋さんによっては勘弁してよ・・
と断られるかもしれません。

ということで参考にしてくださいね。
なんだか写真と文章がちぐはぐになってしまいました。すみません。

最後までお付き合いいただいて感謝します。
どうか皆様にいいことがありますように。



ジョーク
キコリが川に突き出た木の枝を落としている時、斧も川へ落としてしまった。 
嘆き悲しんでいると神様が出現;
「何故に泣いておる?」

キコリは斧を川へ落としてしまった事情を説明し、それがなければ食って
いけないと訴える。

神様は川の中へもぐって行き金の斧をもってあらわれた;
「これが汝の斧かな?」

キコリ;
「いいえ、違います。」

神様は再び川にもぐり銀の斧をもってあらわれた;
「これが汝の斧かな?」

キコリ;
「いいえ、違います。」

神様はまた川にもぐり鉄の斧をもってあらわれた;
「これが汝の斧かな?」

キコリ;
「はい、そうです。」

キコリの正直さに感心した神様は3つの斧をすべて与えた。 
キコリは大喜びでいえに帰る。 それからしばらくして、キコリはかみさんと
川べりを歩いていたが、かみさんは川に落ちてしまう。

キコリが嘆き悲しんでいると神様が出現;
「何故に泣いておる?」

「ああ、神様、かみさんが川へ落ちてしまったんです!」

神様は川の中へもぐって行きジェニファー・ロペスを連れて出てきた;
「これが汝のかみさんかな?」

キコリ絶叫する;
「はい、そうです。」

神様はこれに激怒した;
「このウソツキめ!事実と違うじゃろうが!」

キコリの言い訳;
「お許しください、神様。 多少の誤解があります。ジェニファー・ロペスが違うと
言ったとしたら、神様はキャサリン・ゼタ=ジョーンズを連れてきちゃうじゃない
ですか。そんで、その人も違いますと言ったら、うちのかみさんを連れてきちゃう
じゃないですか。そして私がそうですと言おうものなら、三人ともあてがわれちゃう
ことになっちゃいますよ。私は貧乏人、三人の女房なんて面倒見きれませんわ。 
だから、ジェニファー・ロペスがそうですと言ったんでさぁ。」

本日の教訓;男が嘘をつくとき、それなりの立派な理由があるものなのだ。 
波風立てずに四方丸くおさまる、ってなもんで・・・。 
男なら分かるわな、これが男の処世術!。



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